test interfaces
イーサネットを利用した通信に異常が発生した場合の障害発生部位切り分けと,障害部位(トランシーバなど)交換後のフレーム単位の動作確認(回線テスト)をします。
回線テストを実行する場合は,inactivateコマンドでポートをinactive状態にしてから行ってください。なお,回線テストの詳細は,「トラブルシューティングガイド」を参照してください。
[入力形式]
test interfaces gigabitethernet <nif no.>/<port no.> {internal | connector} [auto_negotiation {10base-t | 100base-tx | 1000base-t}] [interval <interval time>] [pattern <test pattern no.>] [length <data length>] test interfaces tengigabitethernet <nif no.>/<port no.> {internal | connector} [interval <interval time>] [pattern <test pattern no.>] [length <data length>]
[入力モード]
一般ユーザモードおよび装置管理者モード
[パラメータ]
- gigabitethernet
-
最大回線速度が1Gbit/sのイーサネットインタフェースを指定します。
- tengigabitethernet
-
最大回線速度が10Gbit/sのイーサネットインタフェースを指定します。
- <nif no.>/<port no.>
-
NIF番号,ポート番号を指定します。指定できる値の範囲は「パラメータに指定できる値」を参照してください。
- internal
-
モジュール内部ループバックテストを指定します。
- connector
-
ループコネクタループバックテストを指定します。
ループコネクタループバックテストを実行する場合は,ループコネクタを接続してください。
- auto_negotiation {10base-t | 100base-tx | 1000base-t}
-
コンフィグレーションのspeedコマンドに"auto"を指定し,回線テストを行う場合のセグメント規格を指定します。
speedコマンドに"auto"以外を指定した場合は,本パラメータは指定できません。回線種別が10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-TでRJ45ポートの場合だけ指定できます。
- 本パラメータ省略時の動作
-
100base-txになります。
- interval <interval time>
-
指定した秒数だけ送信間隔を空けます。指定値の範囲は1〜30の10進数です。
- 本パラメータ省略時の動作
-
送信間隔は1秒になります。
- pattern <test pattern no.>
-
テストのパターン番号を指定します。指定値の範囲は0〜4です。
0:テストパターン1から4までを順に繰り返す。
1:all 0xff
2:all 0x00
3:"** THE QUICK BROWN FOX JUMPS OVER THE LAZY DOG.0123456789 **"
パターン繰り返し
4:データ化け検出パターン
- 本パラメータ省略時の動作
-
テストパターン番号は3になります。
- length <data length>
-
テストで使用するフレームのデータ長(MACヘッダ,FCSを除いたもの)をオクテットで指定します。指定値の範囲は次の表のとおりです。
表16‒27 テスト種別ごとの指定値の範囲 No
テスト種別
データ長(オクテット)
省略時(オクテット)
1
モジュール内部ループバックテスト
46〜1500
500
2
ループコネクタループバックテスト
46〜9216※
500
- すべてのパラメータ省略時の動作
-
個々の「本パラメータ省略時の動作」に記載の動作になります。
[実行例]
イーサネット回線テストの開始画面を次の図に示します。ポート番号2に,テストパターンがオール0xffでデータ長が100オクテットのフレームを5秒間隔で送信するモジュール内部ループバックテストを開始します。
> test interfaces gigabitethernet 0/2 internal interval 5 pattern 1 length 100 |
[表示説明]
なし
[通信への影響]
なし
[応答メッセージ]
メッセージ |
内容 |
---|---|
<nif no.>/<port no.> is disabled. |
指定ポートがコンフィグレーションによりdisable状態です。指定パラメータを確認してください。 <nif no.>:NIF番号 <port no.>:ポート番号 |
<nif no.>/<port no.> is failed. |
指定ポートは障害中です。指定パラメータを確認してください。 <nif no.>:NIF番号 <port no.>:ポート番号 |
<nif no.>/<port no.> is not gigabitethernet. |
指定されたポートはgigabitethernetインタフェースではありません。指定パラメータを確認してください。 <nif no.>:NIF番号 <port no.>:ポート番号 |
<nif no.>/<port no.> is not tengigabitethernet. |
指定されたポートはtengigabitethernetインタフェースではありません。指定パラメータを確認してください。 <nif no.>:NIF番号 <port no.>:ポート番号 |
Can't execute. |
コマンドを実行できません。再実行してください。 |
Illegal Port -- <port no.>. |
ポート番号が範囲外です。指定パラメータを確認してください。 <port no.>:ポート番号 |
No auto negotiation Port <nif no.>/<port no.> |
指定ポートはオートネゴシエーションではありません。指定パラメータを確認してください。 <nif no.>:NIF番号 <port no.>:ポート番号 |
No operational Port <port no.>. |
指定ポートはコマンド実行可能な状態ではありません。指定パラメータを確認してください。 <port no.>:ポート番号 |
No support auto negotiation parameter. |
指定ポートでオートネゴシエーションパラメータはサポートしていません。指定パラメータを確認してください。 |
Test already executing. |
すでに指定ポートまたはほかのポートがテスト中です。指定ポートに間違いがなければ実行不要です。または,他ポートのテストを中止してから再実行してください。 |
[注意事項]
-
ループコネクタの抜き差しは,ポートがinactive状態中に行ってください。
-
回線テストスタート後は,回線テストストップが発行されるまで回線テストを繰り返し実行します。
-
auto_negotiationパラメータの1000base-tを指定し,ループコネクタループバックテストを行う場合にはカテゴリ5以上で8芯4対のループコネクタが必要です。
-
回線テストは1ポートずつ実施してください。
-
1000BASE-LH,1000BASE-LHB,10GBASE-ER,10GBASE-ZRでループコネクタループバックテストを行う場合には,光アッテネータ(光減衰器)が必要です。光の減衰については次の表を参照してください。
表16‒29 光の減衰 回線種別
減衰値(db)
1000BASE-LH
5〜22
1000BASE-LHB
17〜36
10GBASE-ER
5〜11
10GBASE-ZR
15〜24
-
1000BASE-BXでは,送信と受信の波長が異なり,また1芯の光ファイバを使用するため,通常のループコネクタではループコネクタループバックテストを行えません。
-
回線テスト実行中にトランシーバを抜き差しすると,テスト結果のすべてのカウント数が0と表示される場合があります。また,トランシーバを抜き差ししたときに,抜き差しを示すログメッセージが表示される前に回線テストを実行すると,抜き差しを示すログメッセージが出力されない場合があります。どちらの場合も,no test interfaceコマンド実行後に正常な状態に回復するため,そのまま運用できます。
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10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T用SFPでループコネクタループバックテストをする場合は,オートネゴシエーションでの回線テストはできません。