26.3.2 ヘルパー機能
本装置は,ヘルパールータとして動作している場合,グレースフル・リスタートを行っている間,リスタートルータを経由する経路を維持します。
- 〈この項の構成〉
(1) ヘルパー機能の動作条件
ヘルパー機能が動作する条件を以下に示します。
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すでに同一ドメイン内で別のリスタートルータのヘルパーとなっていないこと。
同一ドメイン内で,複数ルータのグレースフル・リスタートに対して同時にヘルパールータとして動作できません。ただし,リスタートルータが1台しかない場合,そのリスタートルータと接続しているインタフェースすべてでヘルパールータとして動作します。
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自ルータがリスタートルータとして,グレースフル・リスタートを実行していないこと。
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リスタートルータに送信したOSPFv3のUpdateパケットに対するAck待ちの状態でないこと。
(2) ヘルパー機能が失敗するケース
ヘルパールータとしての動作は,隣接が確立するまで,または,リスタートルータから終了の通知を受信するまで継続します。
しかし,以下のイベントが発生した場合,リスタートルータが維持している経路と不整合が発生するおそれがあるため,ヘルパー機能を中断し,経路を再計算します。
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隣接ルータから新しいLSA(定期更新を除く)を学習し,リスタートルータへ広告した場合。
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OSPFv3インタフェースがダウンした場合。
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リスタートルータ以外のルータとの隣接関係の切断または確立によってLSAを更新した場合。
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OSPFv3の同一ドメイン内で,複数のルータが同時に再起動した場合。
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graceful-restart modeコマンドで,コンフィグレーションを削除し,ヘルパー機能を削除した場合。