コンフィグレーションガイド Vol.3


25.3.2 隣接ルータとの接続

〈この項の構成〉

(1) Helloパケット

OSPFv3が動作しているルータは,ルータ間の接続性を検出するため,インタフェースごとにHelloパケットを送信します。Helloパケットを他ルータから受信することによって,ルータ間でOSPFv3が動作していることを認識します。

(2) ルータ間接続条件

ルータ間を直接接続するネットワークのそれぞれについて,接続するルータのインタフェースでのパラメータは,次に示す項目が一致している必要があります。これが一致していないルータ間では,OSPFv3上は接続していないことになります。

(a) エリアID

ルータ間の直接接続では,両ルータのインタフェースに設定したエリアが一致している必要があります。

(b) Hello IntervalとDead Interval

OSPFv3では,直接接続しているルータに,自ルータを検出させるために,Helloパケットを送信します。Hello IntervalはHelloパケットの送信間隔,Dead Intervalは,あるルータからのHelloパケットを受信できないことを理由に,そのルータとの接続が切れたと判断するまでの時間です。検出と切断を適切に判断するためには,直接接続しているルータのインタフェースに設定した,この二つの値が一致している必要があります。

(c) エリアの設定

スタブエリアとスタブでないエリアとでは,エリアに通知される情報が異なります。そのため,OSPFv3が二つのルータを直接接続していると判断するには,インタフェースが所属しているエリアのスタブについての設定が一致している必要があります。

(d) インスタンスID

OSPFv3では,接続しているルータを複数のグループに分けるためにグループの識別子としてインスタンスIDを広告します。インスタンスIDは,経路情報を交換するルータのインタフェースに設定したインスタンスIDと一致している必要があります。