20.1.6 IPv6 DHCPリレー使用時の注意事項
IPv6 DHCPリレー使用時の注意事項について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) IPv6 DHCPサーバ機能との共存について
本装置では,IPv6 DHCPリレーとIPv6 DHCPサーバ機能を同時に使用できません。IPv6 DHCPリレーを使用する場合は,あらかじめ,コンフィグレーションコマンドno service ipv6 dhcpでIPv6 DHCPサーバ機能を未使用状態にしてください。
(2) IPv6マルチキャスト機能との共存について
本装置でIPv6マルチキャスト機能とIPv6 DHCPリレーを同時に使用する場合は,IPv6 DHCPリレーの転送先として各IPv6 DHCPサーバのユニキャストアドレスを指定することを推奨します。転送先に全IPv6 DHCPサーバ宛てのマルチキャストを使用する場合は,次の点に注意してください。
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本装置のIPv6 DHCPパケットの転送先として全IPv6 DHCPサーバ宛てのマルチキャストを指定して,かつIPv6マルチキャスト機能を同時に使用する場合は,本装置の対向のルータ側で次の設定が必要です。なお,詳細な設定方法は対向ルータのマニュアルを参照してください。
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本装置と接続するインタフェースのリンクローカルアドレスをVLAN内の最大値に設定し,IPv6マルチキャストルーティングプロトコルでの中継代表ルータ(DR)になるようにしてください。
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対向ルータがランデブーポイントとなるように,本装置および対向ルータのIPv6マルチキャスト機能を設定してください。
(3) IPv6 DHCPリレーパケット転送の注意事項
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次の条件をどちらも満たす場合,IPv6 DHCPクライアントに応答パケットを正しく転送できません。
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コンフィグレーションコマンドipv6 dhcp relay destinationを設定したインタフェースに,IPv6グローバルアドレスが設定されていない。
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本装置が転送時に付けるInterface-IDが,IPv6 DHCPサーバからの応答パケットに含まれていない。
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本装置で中継できるパケットは,IPパケットサイズが1500バイト以下で,かつフラグメント化されていないパケットです。
(4) ループバックアドレス使用時の注意事項
本装置とIPv6 DHCPサーバの間にルータが存在する状態で,IPv6 DHCPパケットの転送先として全IPv6 DHCPサーバ宛てのマルチキャストを指定して,かつループバックインタフェースにIPv6アドレスを設定する場合は,本装置の対向のルータ側で次の設定が必要です。なお,詳細な設定方法は対向ルータのマニュアルを参照してください。
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本装置のループバックインタフェースのIPv6アドレスを直接接続サーバとして扱い,動作できるように設定してください。