14.4.1 IPv4マルチキャストルーティングプロトコル概説
マルチキャストルーティングプロトコルは経路制御用のプロトコルです。本装置は次に示すマルチキャストルーティングプロトコルをサポートしています。
-
PIM-SM(Protocol Independent Multicast-Sparse Mode)
ユニキャストIPv4の経路機構を利用して,マルチキャストの経路制御を行うプロトコルです。ランデブーポイントへのパケット送信後,最短パスで通信します。
-
PIM-SSM(Protocol Independent Multicast-Source Specific Multicast)
PIM-SSMはPIM-SMの拡張機能です。ランデブーポイントを使用しないで最短パスで通信します。
マルチキャストプロトコルの適応形態を次の表に示します。
マルチキャスト プロトコル |
適応ネットワーク |
---|---|
PIM-SM |
マルチキャストグループメンバーがまばらで散らばっているネットワーク |
PIM-SSM |
PIM-SMとPIM-SSMは同時に動作できます。ただし,PIM-SMとPIM-SSMで同一のグループを使用することはできません。また,同一ネットワーク内にPIM-SMが動作しているルータ,PIM-DMが動作しているルータおよびDVMRPが動作しているルータが混在している場合,各ルータ間でマルチキャストパケットの中継は行われません。同一ネットワーク内でマルチキャストパケットの中継を行いたい場合は,すべてのルータで同じマルチキャストプロトコルが動作するように設定してください。各プロトコルの適応形態については,「14.5.3 適応ネットワーク構成例」も参照してください。