コンフィグレーションガイド Vol.3


9.2.3 メトリックの設定

〈この項の構成〉

(1) RIP以外の経路情報を広告するときのメトリック値の設定

ほかのプロトコルで学習した経路情報をRIPで広告する場合のメトリック値を設定します。

[設定のポイント]

RIPによってOSPF経路またはBGP4経路を広告する場合は,コンフィグレーションによるメトリック値の設定が必須となります。メトリック値の設定にはdefault-metricコマンドを使用します。

[コマンドによる設定]

  1. (config)# router rip

    (config-router)# network 192.168.1.0 0.0.0.255

    (config-router)# network 192.168.2.0 0.0.0.255

    (config-router)# default-metric 3

    ほかのプロトコルで学習した経路情報をRIPで広告する場合のメトリック値として3を設定します。

  2. (config-router)# redistribute static

    RIPでスタティック経路を広告することを設定します。

  3. (config-router)# redistribute ospf

    RIPでOSPF経路を広告することを設定します。

(2) パケット送受信時にメトリック値に加算する値の設定

RIPパケットを送受信する際にメトリック値に加算する値を設定します。

[設定のポイント]

特定のインタフェースにおいて送信または受信する経路のメトリック値に加算する値の設定には,metric-offsetコマンドを使用します。

[コマンドによる設定]

  1. (config)# router rip

    (config-router)# network 192.168.1.0 0.0.0.255

    (config-router)# network 192.168.2.0 0.0.0.255

    (config-router)# metric-offset 2 vlan 10 out

    インタフェースvlan 10から送信するRIPパケットのメトリック値に2を加算します。

  2. (config-router)# metric-offset 2 vlan 20 in

    インタフェースvlan 20から受信するRIPパケットのメトリック値に2を加算します。