コンフィグレーションガイド Vol.2


16.1.7 VRRPのサポート規格

本装置では複数のVRRPの規格をサポートしているため,既存システムで採用されている規格に合わせて,柔軟に仮想ルータを設定できます。VRRPの規格を仮想ルータに適用するには,VRRP動作モードを設定してください。

サポートしているVRRPの規格とVRRP動作モード設定のコマンドの対応を次の表に示します。

表16‒4 VRRPの規格とVRRP動作モード設定のコマンドの対応

規格

VRRP動作モード設定のコマンド

IPv4

RFC3768

IPv4仮想ルータのデフォルト動作

IPv6

draft-ietf-vrrp-ipv6-spec-02

IPv6仮想ルータのデフォルト動作

draft-ietf-vrrp-ipv6-spec-07

vrrp ietf-ipv6-spec-07-mode

ADVERTISEMENTパケットのフォーマットやフィールドの意味は規格ごとに異なります。そのため,仮想ルータを構成する装置間で異なった設定をすると,ADVERTISEMENTパケットを不正パケットと判断して破棄してしまい,お互いがマスタ状態になることがあります。したがって,コンフィグレーションの設定時は,仮想ルータを構成する装置間でVRRP動作モードを一致させてください。

〈この項の構成〉

(1) IPv4仮想ルータのデフォルト動作概要

VRRPパケットVer.2(RFC3768で規定されているパケットフォーマット)を使用してADVERTISEMENTを行い,ADVERTISEMENTパケットの認証機能が利用できます。

本装置に設定されたADVERTISEMENTパケットの送信間隔を基に,障害検出時間を決定します。ADVERTISEMENTパケットの送信間隔は,1秒単位で設定します。

(2) IPv6仮想ルータのデフォルト動作概要

VRRPパケットVer.3(draft-ietf-vrrp-ipv6-spec-02で規定されているパケットフォーマット)を使用してADVERTISEMENTを行い,ADVERTISEMENTパケットの認証機能が利用できます。

本装置に設定されたADVERTISEMENTパケットの送信間隔を基に,障害検出時間を決定します。ADVERTISEMENTパケットの送信間隔は,1秒単位で設定します。

(3) vrrp ietf-ipv6-spec-07-modeの動作概要

IPv6仮想ルータでサポートしているVRRP動作モードです。

VRRPパケットVer.3(draft-ietf-vrrp-ipv6-spec-07で規定されているパケットフォーマット)を使用してADVERTISEMENTを行います。

本装置に設定されたADVERTISEMENTパケットの送信間隔を基に,障害検出時間を決定します。ADVERTISEMENTパケットの送信間隔は,1秒単位で設定します。

ADVERTISEMENTパケットの認証機能は利用できません。