16.1.2 VRRPにおける障害検出の仕組み
マスタの仮想ルータは定期的な周期(デフォルト1秒)でADVERTISEMENTパケットと呼ばれる稼働状態確認用のパケットを,仮想ルータを設定したIPインタフェースから送信します。バックアップの仮想ルータはマスタの仮想ルータが送信するADVERTISEMENTパケットを受信することによって,マスタの仮想ルータに障害がないことを確認します。ADVERTISEMENTパケットの送信を次の図に示します。
マスタの仮想ルータに障害が発生した場合,ADVERTISEMENTパケットを送信できません。例えば,装置全体がダウンしてしまった場合や,仮想ルータが設定されているIPインタフェースからパケットを送信できなくなるような障害が発生した場合,ケーブルの抜けなどの場合です。
バックアップの仮想ルータは一定の間ADVERTISEMENTパケットをマスタの仮想ルータから受信しなかった場合に,マスタの仮想ルータに障害が発生したと判断し,バックアップからマスタへと状態を変化させます。