3.7.1 ユーザ優先度書き換え
フロー検出で検出したフレームのVLAN Tag内にあるユーザ優先度(User Priority)を書き換える機能です。ユーザ優先度は,次の図に示すTag Controlフィールドの先頭3ビットを指します。
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VLAN Tagが複数あるフレームに対してユーザ優先度書き換えを行う場合,MACアドレス側から1段目のVLAN Tagにあるユーザ優先度を書き換えます。次の図にVLAN Tagが複数あるフレームフォーマットを示します。
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次のフレームについてはユーザ優先度を書き換えることができません。
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VLANトンネリングを設定したポートで送信するフレーム
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MTUを超えるIPv4,IPv6パケット
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TTLが1のフレーム
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ホップリミットが1のフレーム
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IPオプション付きのフレーム
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IPv6拡張ヘッダ付きのフレーム
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宛先不明のIPv4,IPv6パケット
ユーザ優先度書き換えは,ユーザ優先度引き継ぎと同時に設定することはできません。
ユーザ優先度書き換えおよびユーザ優先度引き継ぎをどちらも実施しない場合は,次の表に示すユーザ優先度となります。
フレーム送信時 のユーザ優先度 |
対象となるフレーム |
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3 |
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受信フレームのユーザ優先度 |
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- 〈この項の構成〉
(1) ユーザ優先度書き換えと優先度決定機能を同時に設定した場合の動作
ユーザ優先度書き換えを優先度決定機能と同時に設定した場合,優先度決定動作変更の設定有無によって動作が異なります。
(a) 優先度決定動作変更の設定がない場合
優先度決定機能で決定したCoS値に応じて固定的にユーザ優先度を決定します。優先度決定機能とユーザ優先度書き換え機能を同時に設定した場合のユーザ優先度を次の表に示します。
優先度決定機能で決定したCoS値 |
ユーザ優先度 |
---|---|
0 |
0 |
1 |
1 |
2 |
2 |
3 |
3 |
4 |
4 |
5 |
5 |
6 |
6 |
7 |
7 |
(b) 優先度決定動作変更の設定がある場合
優先度決定機能で決定したCoS値だけが有効となります。ユーザ優先度の書き換えはしません。