コンフィグレーションガイド Vol.2


3.7.1 ユーザ優先度書き換え

フロー検出で検出したフレームのVLAN Tag内にあるユーザ優先度(User Priority)を書き換える機能です。ユーザ優先度は,次の図に示すTag Controlフィールドの先頭3ビットを指します。

図3‒9 VLAN Tagのヘッダフォーマット

[図データ]

VLAN Tagが複数あるフレームに対してユーザ優先度書き換えを行う場合,MACアドレス側から1段目のVLAN Tagにあるユーザ優先度を書き換えます。次の図にVLAN Tagが複数あるフレームフォーマットを示します。

図3‒10 VLAN Tagが複数あるフレームフォーマットの概略図

[図データ]

次のフレームについてはユーザ優先度を書き換えることができません。

ユーザ優先度書き換えは,ユーザ優先度引き継ぎと同時に設定することはできません。

ユーザ優先度書き換えおよびユーザ優先度引き継ぎをどちらも実施しない場合は,次の表に示すユーザ優先度となります。

表3‒9 フレーム送信時のユーザ優先度

フレーム送信時

のユーザ優先度

対象となるフレーム

3

  • VLAN Tagなしで受信し,VLAN Tagありで送信するフレーム

  • VLANトンネリング機能で,アクセス回線からバックボーン回線に中継するフレーム

  • Tag変換を設定したポートで受信し,Tag変換されたフレーム

受信フレームのユーザ優先度

  • VLANトンネリング機能で,アクセス回線からアクセス回線に中継するVLAN Tagありフレーム

  • Tag変換を設定してない,かつVLANトンネリングを設定していないポートでVLAN Tagありフレームを受信し,VLAN Tagありで送信するフレーム

〈この項の構成〉

(1) ユーザ優先度書き換えと優先度決定機能を同時に設定した場合の動作

ユーザ優先度書き換えを優先度決定機能と同時に設定した場合,優先度決定動作変更の設定有無によって動作が異なります。

(a) 優先度決定動作変更の設定がない場合

優先度決定機能で決定したCoS値に応じて固定的にユーザ優先度を決定します。優先度決定機能とユーザ優先度書き換え機能を同時に設定した場合のユーザ優先度を次の表に示します。

表3‒10 優先度決定機能とユーザ優先度書き換え機能を同時に設定した場合のユーザ優先度

優先度決定機能で決定したCoS値

ユーザ優先度

0

0

1

1

2

2

3

3

4

4

5

5

6

6

7

7

(b) 優先度決定動作変更の設定がある場合

優先度決定機能で決定したCoS値だけが有効となります。ユーザ優先度の書き換えはしません。