19.1.2 ポートの種類
- 〈この項の構成〉
(1) 解説
本装置は,ポートの設定によって使用できるVLANが異なります。使用したいVLANの種類に応じて各ポートの種類を設定する必要があります。ポートの種類を次の表に示します。
ポートの種類 |
概要 |
使用するVLAN |
---|---|---|
アクセスポート |
ポートVLANとしてUntaggedフレームを扱います。 このポートでは,すべてのUntaggedフレームを一つのポートVLANで扱います。 |
ポートVLAN MAC VLAN |
プロトコルポート |
プロトコルVLANとしてUntaggedフレームを扱います。 このポートでは,フレームのプロトコルによってVLANを決定します。 |
プロトコルVLAN ポートVLAN |
MACポート |
MAC VLANとしてUntaggedフレームを扱います。 このポートでは,フレームの送信元MACアドレスによってVLANを決定します。 |
MAC VLAN ポートVLAN |
トランクポート |
すべての種類のVLANでTaggedフレームを扱います。 このポートでは,VLAN TagによってVLANを決定します。 |
すべての種類のVLAN |
トンネリングポート |
VLANトンネリングのポートVLANとして,フレームのUntaggedとTaggedを区別しないで扱います。このポートでは,すべてのフレームを一つのポートVLANで扱います。 |
ポートVLAN |
アクセスポート,プロトコルポート,MACポートはUntaggedフレームを扱うポートです。これらのポートでTaggedフレームを扱うことはできません。Taggedフレームを受信したときは廃棄し,また送信することもありません。
Taggedフレームはトランクポートでだけ扱うことができます。トランクポートのUntaggedフレームはネイティブVLANが扱います。
トンネリングポートは,VLANトンネリングをするポートで,フレームがUntaggedか,Taggedかを区別しないで扱います。
ポートの種類ごとの,使用できるVLANの種類を次の表に示します。プロトコルVLANとMAC VLANは同じポートで使用できません。VLAN Tagを扱うトランクポートはすべてのVLANで同じポートを使用できます。
ポートの種類 |
VLANの種類 |
||
---|---|---|---|
ポートVLAN |
プロトコルVLAN |
MAC VLAN |
|
アクセスポート |
○ |
× |
○ |
プロトコルポート |
○ |
○ |
× |
MACポート |
○ |
× |
○ |
トランクポート |
○ |
○ |
○ |
トンネリングポート |
○ |
× |
× |
(凡例) ○:使用できる ×:使用できない
(2) ポートのネイティブVLAN
アクセスポート,トンネリングポート以外のポート(プロトコルポート,MACポート,トランクポート)では,それぞれの設定と一致しないフレームを受信する場合があります。例えば,プロトコルポートでIPv4プロトコルだけ設定していたときにIPv6のフレームを受信した場合です。アクセスポート,トンネリングポート以外ではこのようなフレームを扱うためにポートVLANを一つ設定することができます。このVLANのことを,各ポートでのネイティブVLANと呼びます。
アクセスポート,トンネリングポート以外の各ポートでは,ポートごとに作成済みのポートVLANをネイティブVLANに設定できます。コンフィグレーションで指定がないポートは,VLAN 1(デフォルトVLAN)がネイティブVLANになります。