コンフィグレーションガイド Vol.1


1.2 本装置の特長

〈この節の構成〉

(1) 高速で多様なVLAN機能をサポート

●レイヤ2のVLAN機能
  • ポートVLAN,プロトコルVLAN,MAC VLAN機能を実装

  • 用途に応じたVLAN構築が可能

●スパニングツリープロトコル
  • スパニングツリー(IEEE 802.1D),高速スパニングツリー(IEEE 802.1w),PVST+,マルチプルスパニングツリー(IEEE 802.1s)を実装

●VLANトンネリングによるL2-VPNの実現

(2) 強固なセキュリティ機能

●認証・検疫ソリューション
  • レイヤ2認証機能(IEEE802.1X,Web認証,MAC認証,認証VLAN)によって,エッジの物理構成の自由度を保ちつつ,PC1台1台を認証し,VLANに加入させることが可能

  • 認証サーバと検疫サーバとの組み合わせによって,検疫チェックをパスしたPCだけを業務VLANに自動接続する検疫ソリューションを構築可能

●高性能できめ細かなパケットフィルタが可能
  • ハードウェアによる高性能なフィルタ処理

  • L2/L3/L4ヘッダの一部指定が可能

●RADIUS/TACACS+による装置へのログイン・パスワード認証およびユーザごとに実行可能コマンドの制限を設定可能

●不正なDHCPサーバ/固定IPアドレス端末の排除が可能
  • DHCP snoopingによって,不正なDHCPサーバや固定IPアドレス端末の排除が可能

(3) ハードウェアによる強力なQoSで通信品質を保証

(4) 10Gアップリンク対応

●10Gアップリンク対応
  • 構内ネットワークでAX7800S/AX6700S/AX6600S/AX6300Sシリーズと組み合わせると,ハイパフォーマンスな10Gネットワークを実現。

  • 10GイーサネットのトランシーバとしてXFPを採用。

(5) 実績あるルーティング機能

●安定した高機能ルーティング
  • 広域イーサネットサービスやIP-VPNサービスを利用した拠点間接続に,OSPF機能やBGP機能を使用した信頼性の高いルーティングと,マルチパスを使った負荷分散を実現

  • ルーティングソフトウェアには,実績ある弊社上位機種と同等のものを実装

●IPv6マルチキャスト対応
  • IPv4とIPv6で同一ピーク性能の実現

  • 10ギガビット・イーサネットでフルワイヤレートのIPv6ルーティングを実現

  • 豊富なIPv6ルーティングプロトコル(スタティック,RIPng,OSPFv3,BGP4+,PIM-SM,PM-SSM,MLD)によって,多様で柔軟なIPv6ネットワークを実現可能

  • IPv4/IPv6デュアルスタック,IPv6-only環境に対応したネットワーク管理(SNMP over IPv6)など充実した機能

●充実したIPv4ルーティングプロトコル
  • 実績ある豊富なIPv4ルーティングプロトコルをサポート

    (スタティック,RIP,OSPF,BGP4,PIM-SM/SSM,IGMP)

●ポリシーベースルーティング
  • 中継先の経路状態に合わせて最適な経路を選択できるポリシーベースルーティングをサポート

(6) ミッションクリティカル対応のネットワークを実現する高信頼性

●高い装置品質
  • 厳選した部品と厳しい設計・検査基準による装置の高い信頼性

  • キャリア/ISPで実績あるソフトウェアを継承した安定したルーティング処理

●電源冗長による単体装置としての高信頼化

●多様な冗長ネットワーク構築
  • 高速な経路切り替え

    高速スパニングツリープロトコル(IEEE 802.1w,IEEE 802.1s),GSRP※1,Autonomous Extensible Ring Protocol※2(以降,Ring Protocolと呼びます。),リンクアグリゲーション(IEEE802.1AX),ホットスタンバイ(VRRP),スタティック/VRRPポーリング※3など

  • ロードバランス

    OSPFイコールコストマルチパスによるIPレベルの均等トラフィック分散

注※1

GSRP(Gigabit Switch Redundancy Protocol)。詳細については,「コンフィグレーションガイド Vol.2」 「14 GSRPの解説」を参照してください。

注※2

Ring Protocolの詳細については,「22 Ring Protocolの解説」を参照してください。

注※3

指定経路上の可達性をポーリングによって確認し,動的にVRRPやスタティックルーティングと連動して経路を切り替えるための監視機能。

(7) 高密度でコンパクトなサイズ

(8) 優れたネットワーク管理,保守・運用

(9) OAN(Open Autonomic Networking)への対応

●ITシステムとの連携およびネットワーク運用・管理の自動化によって,運用効率向上やTCO削減を実現
  • AX-Config-Master

    各装置のコンフィグレーションが不要になる自動コンフィグレーション。

    ネットワーク全体でのコンフィグレーションの整合性チェック。

    装置のコンフィグレーションの収集および配信のセキュリティ確保。

  • AX-ON-API

    CLI,SNMPに代わる新しい装置制御手段。

    XML(Extensible Markup Language),SOAP(Simple Object Access Protocol),Netconfなど,ITシステムの標準技術をエンタプライズ向けネットワーク装置に導入。

    VLAN,インタフェース,リンクアグリゲーションなどの設定が可能。

注※

詳細は,マニュアル「OANユーザーズガイド AX-Config-Master編」を参照してください。

(10) 省電力対応

●アーキテクチャ設計,部品選択の段階で低消費電力を志向。導入後のTCO(Total Cost of Ownership)の削減に寄与

●リンクダウンポートの省電力運用
  • コンフィグレーションコマンドでshutdownを設定したポートの電力を停止することで,省電力化を実現。

●スケジューリングによる省電力運用
  • 長期連休や土日,祝祭日,夜間などのスケジュール設定に従って,ポートのリンクダウン状態への移行,およびリンクダウン状態からの復帰を自動で実施。