コンフィグレーションガイド Vol.2
フロー検出で検出したフレームのVLAN Tag内にあるユーザ優先度(User Priority)を書き換える機能です。ユーザ優先度は,次の図に示すTag Controlフィールドの先頭3ビットを指します。
図3-10 VLAN Tagのヘッダフォーマット
VLAN Tagが複数あるフレームに対してユーザ優先度書き換えを行う場合,MACアドレス側から1段目のVLAN Tagにあるユーザ優先度を書き換えます。次の図にVLAN Tagが複数あるフレームフォーマットを示します。
図3-11 VLAN Tagが複数あるフレームフォーマットの概略図
次のフレームについてはユーザ優先度を書き換えることができません。
- VLANトンネリングを設定したポートで送信するフレーム
- MTUを超えるIPv4,IPv6パケット
- TTLが1のフレーム
- ホップリミットが1のフレーム
- IPオプション付きのフレーム
- IPv6拡張ヘッダ付きのフレーム
- 宛先不明のIPv4,IPv6パケット
ユーザ優先度書き換えは,ユーザ優先度引き継ぎと同時に設定することはできません。
ユーザ優先度書き換えおよびユーザ優先度引き継ぎをどちらも実施しない場合は,次の表に示すユーザ優先度となります。
表3-8 フレーム送信時のユーザ優先度
フレーム送信時
のユーザ優先度対象となるフレーム 3
- VLAN Tagなしで受信し,VLAN Tagありで送信するフレーム
- VLANトンネリング機能で,アクセス回線からバックボーン回線に中継するフレーム
- Tag変換を設定したポートで受信し,Tag変換されたフレーム
受信フレームのユーザ優先度
- VLANトンネリング機能で,アクセス回線からアクセス回線に中継するVLAN Tagありフレーム
- Tag変換を設定してない,かつVLANトンネリングを設定していないポートでVLAN Tagありフレームを受信し,VLAN Tagありで送信するフレーム
- <この項の構成>
- (1) ユーザ優先度書き換えと優先度決定機能を同時に設定した場合の動作
(1) ユーザ優先度書き換えと優先度決定機能を同時に設定した場合の動作
ユーザ優先度書き換えを優先度決定機能と同時に設定した場合,優先度決定動作変更の設定有無によって動作が異なります。
(a) 優先度決定動作変更の設定がない場合
優先度決定機能で決定したCoS値に応じて固定的にユーザ優先度を決定します。優先度決定機能とユーザ優先度書き換え機能を同時に設定した場合のユーザ優先度を次の表に示します。
表3-9 優先度決定機能とユーザ優先度書き換え機能を同時に設定した場合のユーザ優先度
優先度決定機能で決定したCoS値 ユーザ優先度 0 0 1 1 2 2 3 3 4 4 5 5 6 6 7 7 (b) 優先度決定動作変更の設定がある場合
優先度決定機能で決定したCoS値だけが有効となります。ユーザ優先度の書き換えはしません。
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