コンフィグレーションガイド Vol.1

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3.2.11 IPv4・IPv6パケット中継

本装置ではVLANに対してIPアドレスを設定します。ここでは,IPアドレスを設定できるVLANインタフェースの最大数,設定できるIPアドレスの最大数,通信できる相手装置の最大数などについて説明します。また,DHCPリレー/DHCPサーバの収容条件についても説明します。

<この項の構成>
(1) IPアドレスを設定できるインタフェース数
(2) マルチホームの最大サブネット数
(3) IPアドレス最大設定数
(4) 最大相手装置数
(5) ポリシーベースルーティング(IPv4)【AX3640S】【OS-L3A】
(6) DHCP/BOOTPリレー
(7) IPv6 DHCPリレー
(8) DHCPサーバ
(9) IPv6 DHCPサーバ

(1) IPアドレスを設定できるインタフェース数

本装置でサポートする最大インタフェース数を次の表に示します。ここで示す値は,IPv4とIPv6との合計の値です。なお,IPv4とIPv6を同一のインタフェースに設定することも,個別に設定することもできます。

表3-101 最大インタフェース数

モデル インタフェース数(装置当たり)
AX3640Sモデル共通 1024
AX3630Sモデル共通 512

(2) マルチホームの最大サブネット数

LANのマルチホーム接続では一つのインタフェースに対して,複数のIPv4アドレス,またはIPv6アドレスを設定します。

(a) IPv4の場合

IPv4でのマルチホームの最大サブネット数を次の表に示します。

表3-102 マルチホームの最大サブネット数(IPv4の場合)

モデル マルチホーム サブネット数
(インタフェース当たり)
全モデル共通 256

(b) IPv6の場合

IPv6でのマルチホームの最大サブネット数を次の表に示します。なお,ここで示す値にはリンクローカルアドレスを含みます。一つのインタフェースには必ず一つのリンクローカルアドレスが設定されます。このため,すべてのインタフェースでIPv6グローバルアドレスだけを設定した場合,実際に装置に設定されるIPv6アドレス数は,表の数値に自動生成されるIPv6リンクローカルアドレス数1を加算した8になります。

表3-103 マルチホームの最大サブネット数(IPv6の場合)

モデル マルチホーム サブネット数
(インタフェース当たり)
全モデル共通 7

(3) IPアドレス最大設定数

(a) IPv4アドレス

装置当たりのコンフィグレーションで設定できるIPv4アドレスの最大数を次の表に示します。なお,この表で示す値は,通信用インタフェースに設定できるIPv4アドレス数です。

表3-104 コンフィグレーションで装置に設定できるIPv4アドレス最大数

モデル IPv4アドレス数(装置当たり)
AX3640Sモデル共通 1024
AX3630Sモデル共通 512

注※ IPv6ユニキャスト優先モードの場合,最大数は128になります。


(b) IPv6アドレス

コンフィグレーションで設定できる装置当たりのIPv6アドレスの最大数を次の表に示します。なお,ここで示す値は通信用のインタフェースに設定するIPv6アドレスの数です。また,IPv6リンクローカルアドレスの数も含みます。一つのインタフェースには必ず一つのIPv6リンクローカルアドレスが設定されます。このため,すべてのインタフェースにIPv6グローバルアドレスを設定した場合,インタフェースには自動でIPv6リンクローカルアドレスが付与され,実際に装置に設定されるIPv6アドレスの数は「表3-106 コンフィグレーションで装置に設定できるIPv6アドレス数と,装置に設定されるIPv6アドレス数の関係」に示す値となります。

表3-105 コンフィグレーションで装置に設定できるIPv6アドレス最大数

モデル IPv6アドレス数(装置当たり)
全モデル共通 128

表3-106 コンフィグレーションで装置に設定できるIPv6アドレス数と,装置に設定されるIPv6アドレス数の関係

コンフィグレーションで設定するIPv6アドレスの数 コンフィグレーションで設定するIPv6アドレスの合計数 自動で設定するIPv6リンクローカルアドレスの数 装置に設定されるIPv6アドレス数
IPv6リンクローカルアドレス IPv6グローバルアドレス
128(128×1) 0 128 0 128
0 128(128×1) 128 128 256

注 ( )内数字の意味:
(A×B) A:インタフェース数 B:各インタフェースに設定するアドレス数

(4) 最大相手装置数

本装置が接続するLANを介して通信できる最大相手装置数を示します。この場合の相手装置はルータに限らず,端末も含みます。

(a) ARPエントリ数

IPv4の場合,LANではARPによって,送信しようとするパケットの宛先アドレスに対応するハードウェアアドレスを決定します。したがって,これらのメディアではARPエントリ数によって最大相手装置数が決まります。本装置でサポートするARPエントリの最大数については,「3.2.1 テーブルエントリ数」を参照してください。

(b) NDPエントリ数

IPv6の場合,LANではNDPでのアドレス解決によって,送信しようとするパケットの宛先アドレスに対応するハードウェアアドレスを決定します。したがって,NDPエントリ数によって最大相手装置数が決まります。本装置でサポートするNDPエントリの最大数については,「3.2.1 テーブルエントリ数」を参照してください。

(c) RAの最大相手端末数

RAではルータから通知されるIPv6アドレス情報を基に端末でアドレスを生成します。本装置での最大相手端末数を次の表に示します。

表3-107 RAの最大相手端末数

モデル RAの最大相手端末数
インタフェース当たり 装置当たり
全モデル共通 128 128

(5) ポリシーベースルーティング(IPv4)【AX3640S】【OS-L3A】

(a) ポリシーベースルーティングの収容条件

ポリシーベースルーティングでは,フィルタのフロー検出を使用して,ポリシーベースルーティングの対象にするフローを検出します。なお,ポリシーベースルーティングは受信側フロー検出モードがlayer3-6の場合に使用できます。

装置当たりのポリシーベースルーティンググループのエントリ数を次の表に示します。

表3-108 装置当たりのポリシーベースルーティンググループのエントリ数

項目 IPv4ポリシーベースルーティンググループ
アクセスリストエントリ数 表3-37 モードlayer3-6のフィルタ最大エントリ数」を参照※1
ポリシーベースルーティングリスト数 256※2
ポリシーベースルーティングリスト情報内に設定できる経路数 8
ポリシーベースルーティングのトラッキング機能と連携できる経路数 1024※3

注※1
エントリ数の算出方法は,「3.2.4 フィルタ・QoS【AX3640S】」と同じです。

注※2
1ポリシーベースルーティングリスト情報を1リストとして登録します。このため,複数のアクセスリストで同一のポリシーベースルーティングリスト情報を設定した場合,使用するリスト数は1リストと計算します。

注※3
1トラックIDを1エントリとして登録します。このため,複数の経路で同一のトラックIDを設定した場合,使用するエントリ数は1エントリと計算します。

(b) トラッキング機能の収容条件

ポリシーベースルーティングのトラッキング機能の収容条件を次の表に示します。

表3-109 トラッキング機能の収容条件

項目 収容条件
トラックの数 1024
ポーリング監視トラックの数 1024

注※ コンフィグレーションコマンドtype icmpを設定したトラックの数です。


(6) DHCP/BOOTPリレー

DHCP/BOOTPリレーで設定できるインタフェース数およびリレー先アドレス数を次の表に示します。

表3-110 DHCP/BOOTPリレーの最大数

項目 最大数
AX3640S AX3630S
DHCP/BOOTPリレーインタフェース数 1023 128
DHCP/BOOTPリレー先アドレス数 16 16

(7) IPv6 DHCPリレー

IPv6 DHCPリレーの収容条件を次の表に示します。

表3-111 IPv6 DHCPリレーの最大数

項目 装置当たりの最大数
配布プレフィックス数 1024
インタフェース数 127

注※
クライアントを直接収容した場合にIPv6 DHCPサーバによって配布されるPDプレフィックス数です。ほかのリレー経由のパケットやPDプレフィックス以外の情報は,この条件に関係なく中継できます。

(8) DHCPサーバ

DHCPサーバで設定できるインタフェース数および配布可能IPアドレス数などを次の表に示します。

表3-112 DHCPサーバの最大数

項目 装置当たりの最大数
AX3640S AX3630S
DHCPサーバインタフェース数 1024 64
DHCPサーバ管理サブネット数 1024 64
配布可能IPアドレス数※1 2000 2000
配布可能固定IPアドレス数 160 160
配布除外IPアドレス範囲数※2 4096 1024

注※1 配布可能固定IPアドレス数を含みます。

注※2 サブネット当たり1024までです。


(9) IPv6 DHCPサーバ

IPv6 DHCPサーバで設定できるインタフェース数および配布可能IPv6プレフィックス数などを次の表に示します。

表3-113 IPv6 DHCPサーバの最大数

項目 装置当たりの最大数
インタフェース数 128
最大配布可能Prefix数 1024

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