運用コマンドレファレンス

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show tech-support

テクニカルサポートが必要とするハードウェアおよびソフトウェアの状態を示す情報を採取します。

[入力形式]

show tech-support [page][<password>][no-config][ftp][layer-2]

[入力モード]

一般ユーザモードおよび装置管理者モード

[パラメータ]

page
採取した情報をコンソール端末画面1ページ分だけコンソール端末画面に表示します。またスペースキーを押下すると次の1ページ分の情報を表示し,[Enter]キーを押下すると次の1行分の情報を表示します。なお,ftpパラメータの指定時には本パラメータの機能は無効になります。

<password>
装置管理者モードのパスワードが設定されている場合にそのパスワードを入力します。パスワードに特殊文字が含まれる場合は,パスワードを"(ダブルクォート)で囲む必要があります。
装置管理者モードのパスワードが設定されていない場合には省略できます。なお,装置管理者モードのパスワードが設定され,パスワードを省略した場合は入力を求められます。誤ったパスワードを指定すると,show running-configコマンドなど,装置管理者モード専用であるコマンドの実行結果は採取しません。

no-config
コンフィグレーションを採取しません。

本パラメータ省略時の動作
コンフィグレーションが採取されます。

ftp
採取した情報のテキストファイルとMC内に存在するダンプファイルおよびコアファイルをリモートのFTPサーバに保存します。ダンプファイルおよびコアファイルは一つのバイナリファイルに結合されます。また,本パラメータを指定した場合は採取した情報は画面出力しません。なお,本パラメータを指定した場合は応答メッセージに従ってFTPサーバとの接続設定情報を入力してください。

layer-2
Layer-2プロトコルの通信障害解析に必要な情報を採取します。

本パラメータ省略時の動作
ハードウェアおよびソフトウェアの基本情報を採取します。

[実行例]

[表示説明]

表8-12 show tech-supportコマンドの表示内容

表示項目 表示内容
########## <Information Type> ########## 採取した情報の種別ごとの先頭部分を示すメッセージで<Information Type>の部分に情報の種別が表示されます。
<Information Type>の内容は以下のとおり
Dump files’ Information:存在するダンプファイルの一覧
Core files’ Information:存在するコアファイルの一覧
Tech-Support Log:ハードウェアおよびソフトウェアの状態を示す基本情報
Tech-Support Layer-2 Log:レイヤ2プロトコルの詳細情報
########## End of <Information Type> ########## 採取した情報の種別ごとの終了部分を示すメッセージで<Information Type>の部分に情報の種別が表示されます。
########## <Command Name> ########## 情報採取のために実行したコマンドの名称を<Command Name>に表示します。また,本表示のあとに<Command Name>に表示されるコマンドの実行結果が表示されます。
########## End of<Command Name> ########## <Command Name>に表示されるコマンドの実行結果の終了部分を示すメッセージで<Command Name>の部分に情報採取のために実行したコマンドの名称が表示されます。

[通信への影響]

なし

[応答メッセージ]

表8-13 show tech-supportコマンドの応答メッセージ一覧

メッセージ 内容
<File Name>:Permission denied. 転送先ディレクトリにはすでに応答メッセージ<File Name>のファイルが存在し,更新権限がありません。転送先ディレクトリ内のファイルの権限を変更するか入力するファイル名を変更してください
<Host Name>: Unknown host ホスト名(<Host-name>)は無効です。
<Path>: No such file or directory. <Path>のディレクトリは存在しません。
<Path>: Not a directory. <Path>はディレクトリではありません。
<Path>: Permission denied. <Path>のディレクトリへのアクセス許可がありません。
connection Time out. ftpサーバとの通信に失敗しました。
ftpサーバとの通信を確認してください。
Exec failed. コマンドの実行に失敗しました。
Is the Password retyped?(y/n) 装置管理者モードのパスワードを再入力しますか?
yを選択すると再入力できます。nを選択するとパスワード誤入力の状態でコマンドを続行します。
Login incorrect.Login failed. 指定したホストへのログインが認められません。ログインは失敗しました。
Operation normal end. ファイルの転送が正常に終了しました。
Password for Administrator Mode Invalid. <password>パラメータで入力した装置管理者モードのパスワードが間違っています。
Sorry, already execute show tech-support ほかのユーザがshow tech-supportを実行中です。
Specify File Name of log and Dump files: ログファイルおよびダンプファイルのファイル名を指定してください。入力しない場合はファイル名として,コマンド実行日時を用いた14桁の数字が指定されます。なお,本メッセージに対して入力したファイル名は以降の応答メッセージの<File Name>に反映されます。
Specify Host Name of FTP Server. : ホスト名を指定してください。なお,本メッセージに対して入力したホスト名は以後の応答メッセージの<Host Name>に反映されます。
Specify Password for Administrator Mode.: 装置管理者モードのパスワードを入力してください。
Specify Password for FTP connections. : 応答メッセージ"Specify User ID for FTP connections. :"で入力したUser IDのパスワードを入力してください。
Specify Path Name on FTP Server. : 転送先ディレクトリ名を指定してください。なお,本メッセージに対して入力した転送先ディレクトリ名は以後の応答メッセージの<Path>に反映されます。
Specify User ID for FTP connections. : ログインユーザ名を指定してください。なお,本メッセージに対して入力したログインユーザ名は以後の応答メッセージの<User ID>に反映されます。
Write failed. ファイルの転送に失敗しました。転送先の空き容量および通信回線の状態を確認してください。

[注意事項]

  1. layer-2パラメータを指定した場合,ネットワーク構成により採取される情報が非常に大きくなり,内蔵フラッシュメモリのユーザ使用領域の残容量がなくなることがあります。
    ファイルにリダイレクトする場合には,実行結果を圧縮しながら採取してください。

    [実行例]
    > show tech-support layer-2 | gzip > show-tech.txt.gz
  2. 採取した情報を画面に表示する場合(ftpパラメータなしの場合),画面への表示時間は以下のようになります。
    • RS232Cに接続されたコンソール端末の画面へ表示する場合,画面表示時間はパラメータ指定なしで5分,layer-2パラメータ指定時はネットワーク構成に依存します。
    • リモート運用端末の画面へ表示する場合,画面表示時間はパラメータ指定なしで30秒,layer-2パラメータ指定時はネットワーク構成に依存します。
  3. ダンプファイル,コアファイルおよび採取した情報をFTPサーバに保存する場合(ftpオプション指定時),FTPサーバへのファイルの転送時間は以下のようになります。
    • 運用系のダンプファイル,コアファイルだけを転送する場合,転送時間は1〜3分。
  4. コンフィグレーションコマンドip address(loopback)で装置自体にIPアドレスが設定されている場合,FTPサーバとの通信時の送信元IPアドレスとしてそのIPアドレスを使用します。
  5. ftpパラメータ指定時にFTPサーバに保存されるダンプファイル,コアファイルは以下のディレクトリに存在するものに限られます。
    • ダンプファイル格納ディレクトリ
      /dump0または/usr/var/hardware
    • コアファイル格納ディレクトリ
      /usr/var/core

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