コンフィグレーションガイド Vol.2

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19.1.4 L2ループ検知使用時の注意事項

<この項の構成>
(1) プロトコルVLANやMAC VLANでの動作について
(2) Tag変換機能使用時の動作について
(3) L2ループ検知機能の動作環境について
(4) inactive状態にしたポートを自動的にactive状態にする機能(自動復旧機能)について

(1) プロトコルVLANやMAC VLANでの動作について

L2ループ検知フレームは,独自フォーマットのUntaggedフレームです。プロトコルポートやMACポートではネイティブVLANとして転送されるため,次に示す条件をどちらも満たしている場合,装置間にわたるループ障害が検知できないおそれがあります。

この場合は,アップリンクポートとして設定しているコアネットワーク側のポートを検知送信ポートに設定すると,ループ障害を検知できます。具体的な構成例を次に示します。

(a) ループ検知の制限となる構成例

次の図に示す構成で本装置配下のHUB間を誤接続すると,装置間にわたるループが発生します。

本装置AはHUB側の検知送信閉塞ポートからL2ループ検知フレームを送信し,コアスイッチ側のアップリンクポートからは送信しません。本装置BはMACポートで受信したL2ループ検知フレームをネイティブVLANとして転送しようとするため,L2ループ検知フレームはコアスイッチ側へ中継されません。この場合,L2ループ検知フレームは本装置Aへ戻ってこないため,ループ障害を検知できません。

図19-3 ループ検知の制限となる構成

[図データ]

(b) ループ検知可能な構成例

本装置Aのコアスイッチ側のポートを検知送信ポートに設定した場合,本装置Bはコアスイッチ側のポートから受信したL2ループ検知フレームをMACポートへ中継するため,本装置Aでループ障害が検知できます。

図19-4 ループ検知可能な構成

[図データ]

(2) Tag変換機能使用時の動作について

本装置のTag変換ポートから送信したL2ループ検知フレームをTag変換後のVLANで受信した場合,ループ障害と判断します。また,他装置でTag変換されて本装置の別のVLANとしてL2ループ検知フレームを受信した場合もループ障害と判断します。

(3) L2ループ検知機能の動作環境について

本機能を使用する場合に,同一ネットワーク内にL2ループ検知未サポートのAX6700S,AX6300S装置(Ver.10.7より前)を配置したとき,その装置でループ検知フレームを受信するとフレームを廃棄します。そのため,その装置を含む経路でループ障害が発生しても検知できません。

(4) inactive状態にしたポートを自動的にactive状態にする機能(自動復旧機能)について

スタティックリンクアグリゲーション上で自動復旧機能を使用する場合は,次の点に注意してください。

自動復旧機能が動作しない場合は,ループ原因を解消したあと,運用コマンドactivateでポートをactive状態にしてください。

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