メッセージ・ログレファレンス
イベント発生部位=IPの装置関連の障害およびイベント情報を次の表に示します。
表3-5 イベント発生部位=IPの装置関連の障害およびイベント情報
項番 イベント
レベルイベント
発生部位メッセージ
識別子付加情報
上位4桁メッセージテキスト 内容 1 E4 IP 50000001
51000004
60000012
610000030630 Failed in adding the routing information due to the insufficient memory capacity of RP. RPのメモリ不足によって,ルーティング情報を追加できませんでした。
[対応]
運用コマンドのshow ip route,show ipv6 route,show ip mroute,show ipv6 mrouteコマンドで,現在の経路情報のエントリ数を確認し,経路エントリ数が最小所要メモリ量の条件(「解説書 Vol.1 3.2 収容条件」参照)を超えていないか確認してください。RPの実装メモリ量はshow routerコマンドで確認してください。
収容条件を超えている場合は,次に示す対応を行ってください。
- 経路情報に不要な情報があれば削除してください。
- ネットワークシステム構成を見直し,経路情報を削減できるようなシステム構成に変更してください。
- 該当RPにメモリの増設を行ってください。
2 E4 IP 50000002
51000003
60000011
610000020630 Routing information is too big exceeding the capacity of this router. ルーティング情報数が装置の収容条件を超えています。
[対応]
show ip route, show ipv6 route, show ip mroute, show ipv6 mrouteコマンドで,現在の経路情報のエントリ数を確認し,経路エントリ数が最小所要メモリ量の条件(「解説書 Vol.1 3.2 収容条件」参照)を超えていないか確認してください。
収容条件を超えている場合は,次に示す対応を行ってください。
- 経路情報に不要な情報があれば削除してください。
- ネットワークシステム構成を見直し,経路情報を削減できるようなシステム構成に変更してください。
3 E4 IP 50000003 0600 Duplication of IPv4 address <IPv4 address> with the node of MAC address <MAC address> was detected. IPv4アドレス<IPv4 アドレス>が,MACアドレス<MAC アドレス>を持つ装置と競合しています。
[対応]
- 自IPv4アドレスまたはMACアドレス<MAC アドレス>を持つ装置のIPv4アドレスを変更してください。
- VRRP使用時,RM CPUの負荷が高い状況では,本メッセージが頻発する場合があります。その場合には,該当VRRPを構成している全ルータにて,VRRP構成定義情報のAdvertisement Intervalの値を大きくしてください。
- VRRP使用時,VRRPの状態切替え・切り戻し時にこのメッセージが出力されますが,特に問題はありません。
4 E3 IP 50000005 0630 This RP doesn't support the MULTIPATH max entry of 16 paths features. マルチパス最大エントリ数16パスが設定できないRPを使用しています。
[対応]
16パスサポートのRPに交換してください。そのまま使用する場合,5〜16パスの設定は無視されます。5 E4 IP 50000006 0630 This router cannot register the ARP information because it reached it's maximum number of entries. 最大エントリに達したため,ARP情報が登録できませんでした。構成定義の不要なARP情報を削除してください。
[対応]
スタティックARP情報と,ポイント−ポイント型IPv4インタフェースの合計が4096を超えています。不要なスタティックARP情報を削除してください。6 E4 IP 50000007 0630 This RP doesn't support the classify_all. (RP <RP No.>) Classify_allパラメータをサポートしていないRPにこのパラメータの設定を行っています。
[対応]
運用コマンドのshow routerコマンドで,対象RPの種別を確認してください。
このRPで本装置が生成するIPパケットの優先度を構成定義flow qosコマンドで指定する場合は,classify_allパラメータをサポートしているRPボードに変更してください。7 E3 IP 50000009 0630 ARP cache entries exceed the maximum allowd entry numbers of htis RP. ARPテーブルのエントリ数が,RPの最大エントリ数を超えています。
[対応]
ネットワークシステム構成を見直し,RP内の隣接装置の総和が4096以下になるようにネットワークシステム構成を変更してください。8 E3 IP 50000011 0600 "Static translate" configuration overwrote Dynamic pool IP address. 構成定義の"static translate"のプールIPアドレスを設定したとき,動的に設定されたアドレス変換用のプールIPアドレスの中に同一のエントリが存在したので構成定義の設定を有効にしました。
[対応]
通信に支障がでた場合には該当するstatic translateの構成定義を削除した後,クライアント側より通信してください。9 E3 IP 50000012 0600 "Static translate" configuration deleted the dynamic pool IP address of the least aging time. 構成定義の"static translate"のプールIPアドレスを設定したとき,アドレス変換用のプールIPアドレスの総数が最大(1024)であったので,動的に作成されたアドレス変換用のプールIPアドレスのうちで最もエージング時間の少ないエントリを削除しました。
[対応]
通信に支障がでた場合には該当するstatic translateの構成定義を削除した後,クライアント側より通信してください。10 E3 IP 58000001 0680 Interface doesn't support exchanging IS-IS routing information. IS-IS経路情報の交換が未対応なインタフェースに対しIS-IS経路情報の交換を有効にする定義を行っています。
[対応]
- 下記操作にてIS-IS経路情報の交換が未対応なインタフェースに対して有効な設定を行っているインタフェースを調べてください。
・config show isisにて,構成定義情報を確認してください。IS-IS経路情報の交換可能なインタフェースについては「解説書 Vol.1 表12-2 IS-ISサポート回線種別とその通信方式」を参照してください。
・show isis interfaceコマンドにて,インタフェースの状態を確認してください。enable設定(enable設定を省略している場合も含む)にしている場合,「passive」と表示されます(回線状態がDOWNしている場合は表示されません)。
- 当該インタフェースのIS-IS構成定義をpassiveモードに変更してください(config モードにて,isis interface <Interface Name> passiveと入力してください)。
11 E4 IP 60000001 0600 Failed in adding the routing information due to the insufficient memory capacity of RM. 規定以上のIPv6経路が設定されているため,これ以上のIPv6経路情報を追加できません。
[対応]
運用コマンドのshow ipv6 routeコマンドですべての経路情報を表示し,現在の経路情報のエントリ数を確認してください。
- 経路情報が最大エントリ数(25,000エントリ)を超える場合は,経路情報に不要な情報があれば削除してください。
- 経路情報のエントリ数が最大エントリ数(25,000エントリ)を超えていない場合,次に示す対応を行ってください。
(a)経路情報に不要な情報があれば削除する。
(b)RMにメモリを増設する(メモリ容量が256MB未満の場合)。
(c)経路情報を削減可能なネットワークシステム構成に変更する。
12 E4 IP 60000002 0600 The neighbor cache entries were not created because the total number of them exceeded the maximum allowed in this router. NDPテーブルのエントリが装置の最大エントリ数を超えています。
[対応]
運用コマンドのshow ipv6 neighborsコマンドですべてのNDPテーブルを表示し,NDPテーブルのエントリが最大値(1024)を超えていないか確認してください。最大エントリ数を超えている場合は,次に示す対応を行ってください。
- ndp構成定義に不要な情報があれば削除してください。
- 不要なエントリが動的に生成されていた場合は,運用コマンドのclear ipv6 neighborsコマンドを実行しエントリを削除してください。
- ネットワークシステム構成を見直し,NDPテーブルのエントリ数を削減できるシステム構成に変更してください。
13 E4 IP 60000003 0600 IPv6 address <IPv6 Address> found on another system. 自ルータに設定した<IPv6アドレス>が,他装置と競合しています。
[対応]
自ルータの<IPv6アドレス>または競合している他装置のIPv6アドレスを変更してください。14 E4 IP 60000004 0630 This RP doesn't support the IPv6 features. IPv6設定ができないRPに対して,IPv6設定を行っています。
[対応]
運用コマンドのshow routerコマンドで,対象RPの種別を確認してください。
- RPボードを,IPv6をサポートしているRPボードに変更してください。
- 構成定義上から,対象のRPの回線に行っているIPv6削除してください。
15 E4 IP 60000005 0630 This RP doesn't support the IPv6 filter features. IPv6 filterフロー情報をサポートしていないRPに対して,filterフロー情報の設定を行っています。
[対応]
運用コマンドのshow routerコマンドで,対象RPの種別を確認してください。
IPv6のfilterフロー情報を設定する場合は,IPv6 filterフロー情報をサポートしているRPボードに変更してください。16 E4 IP 60000006 0630 This RP doesn't support the IPv6 QoS features. IPv6 QoSフロー情報をサポートしていないRPに対して,QoSフロー情報の設定を行っています。
[対応]
show routerコマンドで,対象RPの種別を確認してください。
IPv6 QoSフロー情報を設定する場合は,IPv6 QoSフロー情報をサポートしているRPボードに変更してください。17 E4 IP 60000007 0600 The neighbor cache entries were not created because the total number of them exceeded the maximum allowed in RP<RP No.>. NDPテーブルのエントリがRPの最大エントリ数を超えています。
[対応]
- ndp構成定義に不要な情報があれば削除してください。
- 不要なエントリが動的に生成されていた場合は,運用コマンドのclear ipv6 neighborsコマンドを実行しエントリを削除してください。
- ネットワークシステム構成を見直し,NDPエントリ数を削減できるシステム構成に変更してください。
18 E4 IP 61000001 0630 This RP doesn't support the IPv6 Multicasting features. IPv6 マルチキャスト機能をサポートしていないRPに対して,IPv6マルチキャスト機能の設定を行っています。
[対応]
運用コマンドのshow routerコマンドで,対象RPの種別を確認してください。
IPv6マルチキャスト機能を設定する場合は,IPv6マルチキャスト機能をサポートしているRPボードに変更してください。
Copyright (c)2005 ALAXALA Networks Corporation. All rights reserved.