メッセージ・ログレファレンス

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2.1.2　OSPF

OSPFの運用メッセージ・運用ログを次の表に示します。

表2-2　OSPFの運用メッセージ・運用ログ（ログ種別：RTM）

項番 メッセージテキスト 内容
1 OSPF
SENT <Source_Address> -> <Destination_Address> [(vpn: <VPN_ID>)]: <Error_String>		 ワーニング(自装置)
OSPFパケットの送信に失敗しました。
[対応]
頻発する場合は，エラー要因を調査してください。
<Source_Address>：送信元IPアドレス
<Destination_Address>：送信先IPアドレス
<VPN_ID>：送信元インタフェースのVPN ID(VPN所属時のみ表示)
<Error_String>：エラー要因
2 OSPF:
OSPF_ASE import filter ignored on non AS boundary router at Domain <Domain_ID> [on VPN <VPN_ID>].		 ワーニング(自装置)
AS境界ルータではないため，インポートフィルタを無視します。
[対応]
空のエキスポートフィルタ(OSPFASE)を構成定義情報に定義してください。
<Domain_ID>：インポートフィルタ適用対象OSPFのDomain ID
<VPN_ID>：インポート・フィルタ適用対象OSPFのVPN ID (VPN所属時のみ表示)
3 OSPF:
Interface <Address> (<Interface_Name>) ignored , because configured in two areas , or two domains[on VPN <VPN ID>].		 ワーニング(自装置)
同一インタフェースが複数のエリア，または複数のドメインに対して定義されています。
[対応]
構成定義情報を調査してください。
<Address>：インタフェースアドレス
<Interface_Name>：インタフェース名称
<VPN ID>：インタフェースのVPN ID (VPN所属時のみ表示)
4 OSPF:
<Interface_Type> option ignored for point-to-point interface <Address> (<Interface_Name>) [on VPN <VPN_ID>].		 ワーニング(自装置)
ポイント−ポイント型インタフェースに対して定義されたインタフェースタイプを無視し，ポイント−ポイント型で動作します。
[対応]
構成定義情報を調査してください。
<Interface_Type>：インタフェースタイプ
  • Broadcast，NBMA，PointToPoint
<Address>：インタフェースアドレス
<Interface_Name>：インタフェース名称
<VPN_ID>：インタフェースのVPN ID (VPN所属時のみ表示)
5 OSPF:
routers option ignored for non-NBMA interface <Address> (<Interface Name>) [on VPN <VPN_ID>]. 		ワーニング(自装置)
インタフェースタイプがNBMAでないため，定義されたroutersオプションを無視します。
[対応]
構成定義情報を調査してください。
<Address>：インタフェースアドレス
<Interface_Name>：インタフェース名称
<VPN_ID>：インタフェースのVPN_ID(VPN所属時のみ表示)
6 OSPF:Nomulticast option ignored for multiple access interface <Address> (<Interface_Name>) [on VPN <VPN_ID>]. ワーニング(自装置)
ポイント−ポイント型でないインタフェースに対して定義されたnomulticastオプションを無視し，OSPFパケットの送信先IPアドレスとしてマルチキャストアドレス(224.0.0.5，224.0.0.6)を使用します。
[対応]
構成定義情報を調査してください。
<Address>：インタフェースアドレス
<Interface_Name>：インタフェース名称
<VPN_ID>：インタフェースのVPN ID (VPN所属時のみ表示)
7 OSPF RECV [Area <Area ID>] <src Source_Address > -> <Destination_Addres> [(vpn: <VPN_ID>)]: <Log_Type>. ワーニング(自装置/相手装置)
受信したOSPFパケットが不正です。
ただし，OSPFインタフェースとして定義していないブロードキャスト型インタフェースから受信したマルチキャストパケットは，ログ採取せずに廃棄します。
<Area ID>：エリアID
<Source_Address>：送信元IPアドレス
<Destination_Address>：送信先IPアドレス
<VPN_ID>：送信先インタフェースのVPN ID(VPN所属時のみ表示)
<Log_Type>：ログ種別
  • IP：bad destination
[対応]
<Source_Address>が直結ネットワークではない，または<Destination_Address>がOSPF未定義のインタフェースの場合，OSPFインタフェースの定義を修正してください。
  • IP：bad protocol
  • IP：received my own packet
  • OSPF：bad packet type
  • OSPF：bad version
  • OSPF：bad checksum
  • OSPF：packet too smal
  • OSPF：packet size > ip length
  • OSPF：unknown neighbor
  • OSPF：bad area id
[対応]
隣接ルータが不正なパケットを送信しています。隣接ルータのIPルーティングプログラム(OSPF)を調査してください。
  • OSPF：area mismatch
  • OSPF：bad virtual link
[対応]
エリアの定義を修正してください。
  • OSPF：bad authentication type
  • OSPF：bad authentication key
[対応]
認証の定義を修正してください。
  • OSPF：interface down
[対応]
特に対処の必要はありません。
  • HELLO：netmask mismatch
  • HELLO：hello timer mismatch
  • HELLO：dead timer mismatch
  • HELLO：NBMA neighbor unknown
[対応]
OSPFインタフェースの定義を修正してください。
  • HELLO：extern option mismatch
  • DD：extern option mismatch
[対応]
スタブエリアの定義を修正してください。
  • HELLO：router id confusion
  • DD：router id confusion
[対応]
ルータIDの定義を修正してください。
  • LS ACK：Unknown LSA type
  • LS REQ：empty request
  • LS REQ：bad request
  • LS UPD：LSA checksum bad
[対応]
隣接ルータが不正なパケットを送信しています。隣接ルータのIPルーティングプログラム(OSPF)を調査してください。
8 OSPF:
Abort due to <Address> mask <Mask1> advertisement was blocked by LSA <LSID> mask <Mask2> Age <Age>.		 エラー(自装置)
LSDB<LSID>と経路間で矛盾があります。IPルーティングプログラムを自動的に再起動します。
[対応]
ログ「rtm aborted」の対応に従って処置してください。
<Address>：経路情報の宛先アドレス
<Mask1>：経路情報のネットワークマスク
<LSID>：LSAのLSID
<Mask2>：LSAのネットワークマスク
<Age>：LSAを生成してからの時間
9 OSPF:
Lost adjacency <Router ID> address <Address> due to sequence mismatch (<Sequence1> versus <Sequence2>)		 ワーニング(自装置/相手装置)
シーケンスの不一致によって隣接ルータを失いました。
[対応]
頻発する場合はOSPFパケット再送間隔(retransmit interval)を長くしてください。
<Router_ID>：隣接ルータのルータID
<Address>：隣接ルータのIPアドレス
<Sequence1>：制御データ上のシーケンス番号
<Sequence2>：DDメッセージ内のシーケンス番号
10 OSPF:
Lost adjacency <Router_ID> address <Address> because no Hello received recently.		 ワーニング(相手装置/ネットワーク)
隣接ルータから定期的に送信されるはずのHelloパケットを一定時間受信しなかったため，隣接関係を打ち切りました。隣接ルータが動作を停止した場合，または本装置−隣接ルータ間の通信に不具合がある場合に発生します。
[対応]
頻発する場合，Helloパケット送信間隔(HelloInterval)を短くし，Helloパケット最大許容受信間隔(RouterDeadInterval)を長くしてください。
<Router_ID>：隣接ルータのルータID
<Address>：隣接ルータのIPアドレス
11 OSPF:
Lost adjacency <Router_ID> address <Address> because neighbor didn't receive my Hello recently.		 ワーニング(相手装置/ネットワーク)
隣接ルータが自ルータを認識しなくなったため，隣接関係を打ち切りました。隣接ルータが再起動した場合，および自ルータが送信したHelloパケットを隣接ルータが適切に受信していない場合に発生します。
[対応]
頻発する場合，Helloパケット送信間隔(HelloInterval)を短くし，Helloパケット最大許容受信間隔(RouterDeadInterval)を長くしてください。
<Router_ID>：隣接ルータのルータID
<Address>：隣接ルータのIPアドレス
12 OSPF:
Lost adjacency <Router_ID1> address <Address> due to bad LS Request (<LSID> <Router_ID2> <LS_Type>).		 エラー(相手装置)
不正なLSリクエストによって隣接を失いました。
[対応]
隣接ルータのIPルーティングプログラム(OSPF)を調査してください。
<Router_ID1>：隣接ルータのルータID
<Address>：隣接ルータのIPアドレス
<LSID>：LSAのLSID
<Router_ID2>：LSAの広告ルータID
<LS_Type>：LSAのLSタイプコード
13 OSPF:
auth key overwritten by md5 on interface <Address> (<Interface_Name>) [on VPN <VPN_ID>].		 エラー(自装置)
インタフェースにMD5認証を定義してあるため，定義されている認証方式(平文パスワード認証)を無視します。
[対応]
構成定義情報を調査し，不必要な認証方式を削除してください。
<Address>：インタフェースアドレス
<Interface_Name>：インタフェース名称
<VPN_ID>：インタフェースのVPN_ID（VPN所属時のみ表示）
14 OSPF:
Secondary auth key overwritten by md5 on interface <Address> (<Interface_Name>) [on VPN <VPN_ID>].		 ワーニング(自装置)
インタフェースにMD5認証を定義してあるため，定義されている第2認証方式(平文パスワード認証)を無視します。
[対応]
構成定義情報を調査し，不必要な認証方式を削除してください。
<Address>：インタフェースアドレス
<Interface_Name>：インタフェース名称
<VPN_ID>：インタフェースのVPN ID (VPN所属時のみ表示)
15 OSPF:
Checksum failed at LSA type <LS_Type> ID(LSID) adv-router <Router_ID> in this system's LSDB that belongs to Area <Area_ID>.Domain <Domain_ID> [on VPN <VPN_ID>]		 エラー(自装置)
LSDBのチェックサムが不正です。IPルーティングプログラムを自動的に再起動します。
[対応]
ログ「rtm aborted」の対応に従い，処置してください。
<LS_Type>：LSAのLSタイプコード
<LSID>：LSAのLSID
<Router_ID>：LSAの広告ルータID
<Area_ID>：LSAのエリアID
<Domain_ID>：LSAのDomain ID
<VPN_ID>：LSAのVPN ID (VPN所属時のみ表示)

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