構成定義コマンドレファレンス Vol.1
ここでは,IPマルチキャストルーティング・プロトコルに関する情報を定義する構成定義コマンドとパラメータを説明します。「表25-1 マルチキャストコマンド一覧」にマルチキャストコマンド一覧を示します。
表25-1 マルチキャストコマンド一覧
目的別ガイド 主な定義項目 コマンド 参照個所 PIMネットワーク情報 PIM-DM/SM情報 pim pim IPv4グループ管理情報 multicast multicast DVMRPネットワーク情報 IGMP情報 igmp igmp DVMRP情報 dvmrp dvmrp DVMRPトンネル情報 dvmrptunnel dvmrptunnel IPv4グループ管理情報 multicast multicast
[注意事項]
- router config_update autoが定義されていない時の変更反映に関する注意事項
- IPマルチキャストルーティングプロトコル情報は上記IPマルチキャストルーティングプロトコル関連のコマンドを投入しただけでは運用に反映されません。上記コマンドを使用してIPマルチキャストルーティングプロトコル情報を変更した場合は,applyコマンドを使用して運用に反映してください。
- 現用構成定義情報ファイルの編集を行っている時にだけapplyコマンドは有効です。予備構成定義情報ファイルの編集を行っている時にapplyコマンドを投入しても変更した内容は運用に反映されません。
- IPマルチキャストルーティングプロトコル情報を変更したあとにsaveコマンド,promptコマンド,IPマルチキャストルーティングプロトコル以外の構成定義情報の追加・変更コマンドを投入した場合は,applyコマンドを投入しなくても,IPマルチキャストルーティングプロトコル情報の変更内容を運用に反映します。また,quitコマンド,showコマンドの場合は,IPマルチキャストルーティングプロトコル情報の変更が行われていても運用に反映しませんのでご注意ください。
- PIMネットワーク情報とDVMRPネットワーク情報を同時に定義しないでください。
(PIMとDVMRPは同時には動作しません。また,PIM-DMとPIM-SMも同時に動作しません)
- PIMが動作している状態でDVMRPへの(DVMRPを動作させる)オンライン変更は不可です。
また,DVMRPが動作している状態でPIMへの(PIMを動作させる)オンライン変更も不可です。また,PIM-DMからPIM-SMへの動作およびPIM-SMからPIM-DMへの動作のオンライン変更も不可です。これらの変更を反映するには,本装置の再起動を実施してください。
- マルチキャストをPIMで動作させる場合はigmpの定義は不要です。
- マルチキャストをDVMRPで動作させる場合,igmpを定義したインタフェースには必ずDVMRPの定義も設定してください。
DVMRPルータだけが接続しているインタフェースではdvmrpの定義を設定してください(igmpの定義は不要です)。
DVMRPルータおよびマルチキャストホスト(PC)が接続しているインタフェースではigmpおよびdvmrpの定義を設定してください。マルチキャストホスト(PC)が接続しているインタフェースではigmpおよびdvmrpの定義を設定してください。
- マルチキャストで定義可能なインタフェース数を「表25-2 マルチキャストで定義可能なインタフェース数」に示します。
表25-2 マルチキャストで定義可能なインタフェース数
ネットワーク情報 動作可能な最大インタフェース数(装置あたり) 定義可能な最大インタフェース数(装置あたり) PIM-DM 256 enable指定のPIM-DMインタフェースの数は,pimコマンドで定義したmax-interfacesパラメタの値(32,64,128,256)まで定義できます。
現用構成定義情報ファイルでmax-interfacesパラメタを変更した場合,運用に反映させるためにはconfig applyコマンドを投入後,restart ipv4-multicastコマンドを投入してください。restart ipv4-multicastコマンドについては「運用コマンドレファレンス Vol.2 restart ipv4-multicast」を参照ください。
disable指定のPIM-DMインタフェースは動作可能なインタフェースに含みませんが,定義できる数はenable指定のPIMインタフェースと合わせて最大256です。PIM-SM(sparse mode) 31 pimコマンドのsparseで定義できるPIM-SMインタフェース数は最大31です。 DVMRP 32 dvmrpコマンドで定義したenable指定のDVMRPインタフェース数とdvmrptunnelコマンドで定義したDVMRPトンネル数の合計は最大32です。また,igmpおよびdvmrpコマンドで定義できるインタフェース数はそれぞれ最大32です。 - 本装置でIPマルチキャストが動作可能なインタフェース種別を「表25-3 IPマルチキャストのインタフェース種別」に示します。
表25-3 IPマルチキャストのインタフェース種別
項番 インタフェース種別 サポート可否 備 考 1 イーサネット マルチホーム未使用時 可 Ethernet V2フレームタイプだけサポート 2 マルチホーム使用時 不可 ただし,DVMRPトンネルは使用可 3 Tag-VLAN連携 可 論理回線VLANだけサポート 4 PPP over Ethernetクライアント機能 不可 − 5 専用線(PPP) 可 − 6 フレームリレー ポイント−ポイント型接続 可 − 7 プロードキャスト型接続 不可 ただし,DVMRPトンネルは使用可 8 ISDN ポイント−ポイント型接続 不可 − 9 プロードキャスト型接続 不可 − 10 ATM ポイント−ポイント型接続 可 − 11 プロードキャスト型接続 不可 ただし,DVMRPトンネルは使用可 12 共用アドレスインタフェース 不可 − 13 RMイーサネット 不可 − 14 RMシリアル接続 不可 − 15 ルータ管理情報(router)の装置IPアドレス 不可 ただし,ランデブーポイント候補およびBSR候補アドレスとして使用する。 16 ローカルループバックインタフェース 不可 − 17 nullインタフェース 不可 − 18 トンネルインタフェース 不可 −
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