構成定義コマンドレファレンス Vol.1

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frame-relay(フレームリレー情報)

フレームリレープロトコルのオプション情報を設定するコマンドです。

[入力モード]

lineモード

timeslotモード

[入力形式]

フレームリレーオプションの設定/変更
frame_relay local_management { q933 | ansi | no }
frame_relay poll_direction { dte | dce | both }
frame_relay { provide_single_pvc_status_off | provide_single_pvc_status }
frame_relay no_pvc_detection <Seconds>
frame_relay cllm_sustain { no | <Seconds> }
frame_relay max_packet_size <Bytes>

フレームリレー情報の削除
delete [-r] frame_relay

フレームリレー情報の表示
show [-r] frame_relay

[サブコマンド入力形式]

なし

[モード階層]

なし

[パラメータ]

-r
指定されたframe-relayに関するすべての構成定義情報を表示または削除します。

local_management { q933 | ansi | no }
PVC状態通知手順の使用を指定します。

q933:ITU−T Q933 Annex Aを実行します。

ansi:ANSI T1.617a Annex Dを実行します。

no:PVC状態管理手順を実行しません。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    q933を使用します。
メモリ上に記憶している運用構成定義情報の本パラメータを変更した場合,変更したLineまたはタイムスロットが再起動します。ネットワーク経由でログインしている場合はご注意ください。

poll_direction { dte | dce | both }
PVC状態通知手順の方向を指定します。

dte:STATUS ENQを送信しSTATUSの受信を期待します。

dce:STATUS ENQの受信を期待し,STATUSを送信します。

both:
STATUS ENQを送信しSTATUS受信を期待すると同時に,STATUS ENQの受信を期待しSTATUSを送信する双方向手順を実行します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    dteになります。
    メモリ上に記憶している運用構成定義情報の本パラメータを変更した場合,変更したLineまたはタイムスロットが再起動します。ネットワーク経由でログインしている場合はご注意ください。

{ provide_single_pvc_status_off | provide_single_pvc_status }
poll_directionオプションでdceまたはbothを指定したとき,単一PVC非同期状態表示通知を送出するかどうかを指定します。

provide_single_pvc_status_off:単一PVC非同期状態表示通知を送出しません。

provide_single_pvc_status:単一PVC非同期状態表示通知を送出します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    単一PVC非同期状態表示通知を送出しません。
なお,メモリ上に記憶している運用構成定義情報の本パラメータを変更した場合でも,変更したLineまたはタイムスロットは再起動しません。変更時点から変更後の設定値で動作します。

no_pvc_detection <Seconds>
IPインタフェース内に通信可能なPVCが無いとき,インタフェースのDOWNを検出します。このオプションは,通信可能なPVCがなくなってから,インタフェースダウンと判断するまでの時間を指定します。単位は秒です。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    0秒です。
  2. 値の設定範囲
    0〜255秒です。
なお,メモリ上に記憶している運用構成定義情報の本パラメータを変更した場合でも,変更したLineまたはタイムスロットは再起動しません。次回のPVC障害検出時から変更後の設定値で動作します。

cllm_sustain { no | <Seconds> }
CLLMの使用と,受信監視時間を指定します。noを指定するとCLLMが無効になります。受信監視時間を指定するとCLLMが有効になり,PVCの障害や輻輳を検出します。CLLM受信時にPVCの状態変化を検出した後,受信監視時間内に引き続くCLLMの受信が無ければ,CLLMで通知された障害や輻輳が回復したと判断します。単位は秒です。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    CLLMを無効にします。
  2. 値の設定範囲
    <Seconds>に,1〜30秒を指定できます。
なお,メモリ上に記憶している運用構成定義情報の本パラメータを変更した場合でも,変更したLineまたはタイムスロットは再起動しません。次回のCLLM受信時から変更後の設定値で動作します。

max_packet_size <Bytes>
フレームリレーインタフェースの最大情報フィールド長を指定します。情報フィールドはQ922ヘッダを含まず,その直後からFCSの前までをさします。単位はバイト(オクテット)です。
フレームリレーインタフェース内のDLCIについて,DLCI情報のmax_packet_sizeパラメータの指定値は,本値以下の値にする必要があります。DLCI構成定義情報を定義しない,ダイナミックなDLCIでの最大情報フィールド長は,DLCIのデフォルト値以下で,かつ,本値以下の値となります。
IPフラグメントで使用するMTU長は,DLCIの最大情報フィールド長によって決まります。「dlci(DLCI情報)」のmax_packet_sizeパラメータの項を参照してください。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    1600に設定されます。
  2. 値の設定範囲
    <Byte>に,262〜8016を指定できます。
なお,メモリ上に記憶している運用構成定義情報の本パラメータを変更した場合でも,変更したLineまたはタイムスロットは再起動しません。変更時点から変更後の設定値で動作します。

[サブコマンド]

なし

[入力例]

  1. 情報の設定
    ITU-T Q933Annex Aの双方向手順で,単一PVC非同期状態表示通知を送信しない設定にします。
     
    (config)# line Tokyo1 serial 0/3
    [line Tokyo1]
    (config)# frame-relay local_management q933
    [line Tokyo1]
    (config)# frame-relay poll_direction both
    [line Tokyo1]
    (config)# frame-relay provide_single_pvc_status_off
    [line Tokyo1]
    (config)# 
     
  2. 情報の変更
    CLLMを有効にして受信監視時間を10秒にし,最大情報フィールド長を2048に設定にします。
     
    [line Tokyo1]
    (config)# frame-relay cllm_sustain 10
    [line Tokyo1]
    (config)# frame-relay max_packet_size 2048
    [line Tokyo1]
    (config)# 
     
  3. 設定情報の表示
    • すべての表示
      ルータ内のすべてのフレームリレー情報を表示します。
     
    (config)# show frame-relay
    frame-relay max_packet_size 512
    !
    frame-relay local_management q933
    frame-relay poll_direction both
    frame-relay provide_single_pvc_status_off
    frame-relay cllm_sustain 10
    frame-relay max_packet_size 2048
    (config)# 
     
    • 任意の表示
      名称“Tokyo1”を付与したLineまたはタイムスロットのフレームリレー情報を表示します。
     
    [line Tokyo1]
    (config)# show frame-relay
    frame-relay local_management q933
    frame-relay poll_direction both
    frame-relay provide_single_pvc_status_off
    frame-relay cllm_sustain 10
    frame-relay max_packet_size 2048
    [line Tokyo1]
    (config)# 
     
  4. 設定情報の削除
    • 指定Line名称または指定タイムスロット名称の削除
      名称“Osaka1”を付与したLineまたはタイムスロットのフレームリレー情報を削除します。
     
    [line Osaka1]
    (config)# show frame-relay
    frame-relay max_packet_size 512
    [line Osaka1]
    (config)# delete frame-relay 
    [line Osaka1]
    (config)# show frame-relay
    [line Osaka1]
    (config)# 
     
    • 指定Line名称または指定タイムスロット名称に関連する情報の削除
      指定されたLine名称またはタイムスロット名称に関連するすべての情報を削除します。
     
    [line Osaka1]
    (config)# delete -r frame-relay
    [line Osaka1]
    (config)# 
     
  5. 設定情報パラメータの削除
    名称“Tokyo1”を付与したLineまたはタイムスロットのフレームリレー情報からcllm-sustainパラメータを削除します。
     
    [line Tokyo1]
    (config)# delete frame-relay cllm_sustain
    [line Tokyo1]
    (config)# 
     

[関連コマンド]

line(Line情報),dlci(DLCI情報),ip(IP情報)

[注意事項]

IPルーティングプロトコル情報,IPマルチキャストルーティングプロトコル情報の変更を行い,applyコマンドを実行していない場合,本コマンドを入力するとコマンドの実行前にapplyコマンドを自動で実行し,変更したIPルーティングプロトコル情報,IPマルチキャストルーティングプロトコル情報が運用に反映されます。

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