構成定義ガイド

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7.3.2 ポリシーによる経路設定

<この項の構成>
(1) 設定内容の概要
(2) 構成図と設定条件
(3) 構成定義情報例

(1) 設定内容の概要

ポリシールーティング機能を使い,ポリシーに基づく経路設定する場合の例を示します。

  1. 本装置のインタフェース名称Tokyoで受信したパケットについて,DSCP値が0のネットワークC宛パケットはネットワークYを経由し中継します。
    ネットワークYがダウンしているとき,ネットワークXを経由し中継します。
  2. 本装置のインタフェース名称Tokyoで受信したパケットについて,DSCP値が0以外のネットワークC宛パケットはネットワークXを経由し中継します。
    ネットワークXがダウンしているとき,ネットワークYを経由し中継します。

(2) 構成図と設定条件

[構成図]

図7-12 構成図

[図データ]

[設定条件]
  1. ポリシールーティングリスト情報の設定条件
    ポリシールーティングリスト情報1:本装置のインタフェースTokyoNagoyaから128.1.3.2宛へ送信する転送経路を設定します。
    ポリシールーティングリスト情報2:本装置のインタフェースTokyoOsakaから128.1.4.2宛へ送信する転送経路を設定します。
  2. ポリシールーティンググループ情報の設定条件
    ポリシールーティンググループ情報1:インタフェース名Tokyoで受信したDSCP値が0のネットワークC宛パケットに使用するポリシールーティンググループを,ポリシールーティングリスト情報1,2を用いて設定します。
    ポリシールーティンググループ情報2:インタフェース名Tokyoで受信したDSCP値が0以外のネットワークC宛パケットに使用するポリシールーティンググループを,ポリシールーティングリスト情報1,2を用いて設定します。
  3. filterフロー条件
    インタフェース名Tokyoの受信側(Inbound)に次の条件を設定します。
    ・受信したパケットのDSCP値が0,宛先IPアドレスがネットワークC宛のパケットは,ポリシールーティンググループ情報1を使用して中継します。
    ・受信したパケットのDSCP値が0以外,宛先IPアドレスがネットワークC宛パケットは,ポリシールーティンググループ情報2を使用して中継します。

(3) 構成定義情報例

[コマンドによる設定]

<本装置>
 1    (config)# policy-list 1 TokyoNagoya 128.1.3.2
 2    (config)# policy-list 2 TokyoOsaka 128.1.4.2
 3    (config)# policy-group Route1 2
 4    (config)# policy-group Route1 1
 5    (config)# policy-group Route2 1
 6    (config)# policy-group Route2 2
 7    (config)# flow yes
 8    (config)# flow filter Tokyo in
      [flow filter Tokyo in]
 9    (config)# list 1 ip any 128.1.5.0/24 dscp 0 action policy_group
                Route1
      [flow filter Tokyo in]
10    (config)# list 2 ip any 128.1.5.0/24 action policy_group Route2
      [flow filter Tokyo in]
11    (config)# exit

表7-13 本装置の構成定義情報解説

解説番号 解説
1 インタフェース名TokyoNagoyaからルータ(128.1.3.2)宛に転送する場合のポリシールーティングリスト情報を設定します。
2 インタフェース名TokyoOsakaからルータ(128.1.4.2)宛に転送する場合のポリシールーティングリスト情報を設定します。
3 ポリシールーティンググループ名Route1に解説番号2で設定したポリシールーティングリスト情報を追加します。
4 ポリシールーティンググループ名Route1に解説番号1で設定したポリシールーティングリスト情報を追加します。
5 ポリシールーティンググループ名Route2に解説番号1で設定したポリシールーティングリスト情報を追加します。
6 ポリシールーティンググループ名Route2に解説番号2で設定したポリシールーティングリスト情報を追加します。
7 フロー制御機能を使用します。
8 インタフェース名Tokyoのinbound(受信側)にfilterフロー情報を設定します。
flow filter inモードに移行します。
9 インタフェース名TokyoのInbound(受信側)のリスト番号1にDSCP値が0,128.1.5.0/24のIPアドレスを宛先とするパケットは解説番号3,4で設定したRoute1を使いポリシールーティング転送する設定を行います。
10 インタフェース名TokyoのInbound(受信側)のリスト番号2に128.1.5.0/24のIPアドレスを宛先とするパケットは解説番号5,6で設定したRoute2を使いポリシールーティング転送する設定を行います。
11 flow filter inモードからグローバルコンフィグモードに戻ります。

[構成定義情報の表示]

<本装置>
policy-list 1 TokyoNagoya 128.1.3.2
policy-list 2 TokyoOsaka 128.1.4.2
policy-group Route1 1
policy-group Route1 2
policy-group Route2 1
policy-group Route2 2
!
flow yes
flow filter Tokyo in
  list 1 ip any 128.1.5.0/24 dscp 0 action policy_group Route1
  list 2 ip any 128.1.5.0/24 action policy_group Route2

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