18.1.7 注意事項
(1) 他機能との共存
(a) レイヤ2スイッチ機能との共存
「17.3 レイヤ2スイッチ機能と他機能の共存について」を参照してください。
(2) MACアドレス学習とARP,NDPについて
本装置では,レイヤ3中継でARPやNDPによってアドレス解決したNextHopのMACアドレスはMACアドレステーブルに登録されている必要があります。そのため,次の点に注意してください。
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MACアドレス学習の情報をコマンドやエージングなどによってクリアすると,MACアドレスに対応するARPやNDPの情報がいったんクリアされます。クリアされたARPやNDPのエントリは,通信の必要に応じて再解決を行います。
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MACアドレス学習のエージングタイムがARPやNDPのエージングタイムより短い場合,MACアドレス学習のエージングによって対応するARPやNDPのエントリをクリアします。このクリアは,MACアドレス学習のエージングタイムをARPやNDPのエージングタイム以上の時間にすることで回避できます。
(3) MACアドレス学習移動検出の制限
収容するイーサネットインタフェース数が48ポート以上のモデルで,ポート1〜24および49〜50とポート25〜48との間でPCなどの端末を移動した場合,移動前のポートで学習したMACアドレスが残った状態になることがあります。
その状態では,移動前のポートにフレームを送信しようとするため,通信が正常に行えないことがあります。
この現象が発生した場合は,移動前のポートで学習したエントリがエージングにより削除されるのを待つか,clear mac-address-tableコマンドで移動前のポートで学習したエントリを削除してください。
(4) ユニキャスト通信の制限
収容するイーサネットインタフェース数が48ポート以上のモデルで,次に示す通信をするとVLAN内の一部にフラッディングされることがあります。
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ポート1〜24および49〜50に接続されている端末同士がユニキャストで通信して,そのどちらかの端末に対してポート25〜48に接続されている端末からユニキャストで通信する
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ポート25〜48に接続されている端末同士がユニキャストで通信して,そのどちらかの端末に対してポート1〜24および49〜50に接続されている端末からユニキャストで通信する
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ポート1〜24および49〜50とポート25〜48でリンクアグリゲーションを構成して,その先に接続されている端末とポート1〜50に接続されている端末が双方向通信をする
この現象が発生した場合,宛先としている端末からマルチキャストまたはブロードキャストが送信されると解消されます。