運用コマンドレファレンス Vol.3


show ipv6 pim bsr

IPv6 PIM-SMブートストラップルータ情報を表示します。

[入力形式]

show ipv6 pim [vrf {<vrf id> | all}] bsr

[入力モード]

一般ユーザモードおよび装置管理者モード

[パラメータ]

vrf {<vrf id> | all}

VRFのブートストラップルータ情報を表示します。

<vrf id>指定時は指定VRFのブートストラップルータ情報だけ,all指定時はグローバルネットワークを含む全VRFのブートストラップルータ情報を表示します。<vrf id>にはコンフィグレーションコマンドで設定されたVRF IDを指定してください。

本パラメータ省略時の動作

グローバルネットワークのブートストラップルータ情報を表示します。

[実行例]

IPv6 PIM-SMブートストラップルータ情報を表示します。

図14‒11 本装置がブートストラップルータ候補でなく,ブートストラップルータ情報も保持していない状態
> show ipv6 pim bsr
Date 20XX/04/20 12:10:10 UTC
Status : Not Candidate Bootstrap Router
BSR Address : ----
>
図14‒12 本装置がブートストラップルータ候補でなく,ブートストラップルータ情報を保持している状態
> show ipv6 pim bsr
Date 20XX/04/20 12:10:10 UTC
Status : Not Candidate Bootstrap Router
BSR Address : 2001:db8:1::1
    Priority: 100    Hash mask length: 126
    Uptime  : 03:00
    Bootstrap Timeout : 130 seconds
>
図14‒13 本装置がブートストラップルータ候補で,ブートストラップルータ情報を保持していない状態
> show ipv6 pim bsr
Date 20XX/04/20 12:10:10 UTC 
Status : Candidate Bootstrap Router
BSR Address : ----
    Bootstrap Timeout : 20 seconds
Local BSR Address : 2001:db8:1::1
    Priority : 110    Hash mask length : 126
>
図14‒14 本装置がブートストラップルータ候補で,他装置がブートストラップルータである状態
> show ipv6 pim bsr
Date 20XX/04/20 12:10:10 UTC
Status : Candidate Bootstrap Router
BSR Address  : 2001:db8:1::1
    Priority : 100    Hash mask length : 126
    Uptime   : 03:00
    Bootstrap Timeout : 130 seconds
Local BSR Address : 2001:db8:1::100
    Priority : 110    Hash mask length : 126
>
図14‒15 本装置がブートストラップルータ候補で,本装置がブートストラップルータである状態
> show ipv6 pim bsr
Date 20XX/04/20 12:10:10 UTC
Status : Elected Bootstrap Router
BSR Address  : 2001:db8:1::1 (This System)
    Priority : 110    Hash mask length : 126
    Uptime   : 03:00
    Bootstrap Timeout  : 130 seconds
    Bootstrap Interval : 60 seconds
>

[表示説明]

表14‒9 show ipv6 pim bsrコマンドの表示内容

表示項目

表示内容

表示詳細情報

VRF

VRF ID

対象がグローバルネットワークの場合は表示されません。

Status

ブートストラップルータ状態

Not Candidate Bootstrap Router:本装置はブートストラップルータ候補ではありません。

Candidate Bootstrap Router:本装置はブートストラップルータ候補です。

Elected Bootstrap Router:本装置は選択されたブートストラップルータです。

BSR Address

ブートストラップルータのアドレス

本装置がブートストラップルータの場合はアドレス情報の後ろに"(This System)"と表示します。

Priority

ブートストラップルータの優先度

Hash mask length

ブートストラップルータハッシュマスク長

Uptime

ブートストラップルータを認識してからの経過時間

xx:yy xx(分)yy(秒)

60分以上は"1hour","2hours"・・・

ただし,24時間以上は"1day","2days"・・・と表示します。

Bootstrap Timeout

ブートストラップルータタイマ値

本装置がブートストラップルータでない場合はブートストラップルータ情報保持時間を表示します。

本装置がブートストラップルータ候補でブートストラップルータ情報を認識していない場合は,本装置がブートストラップルータに切り替わるまでの時間を表示します。

本装置がブートストラップルータの場合は,PIM Bootstrapメッセージを送信するまでの時間を表示します。

Bootstrap Interval

PIM Bootstrapメッセージ送信周期

本装置がブートストラップルータのときだけ表示します。

Local BSR Address

ブートストラップルータ候補アドレス

本装置がブートストラップルータ候補のときだけ表示します。

[通信への影響]

なし

[応答メッセージ]

表14‒10 show ipv6 pim bsrコマンドの応答メッセージ一覧

メッセージ

内容

A program error occurred. Retry the command. (error = <error message>)

プログラムエラーが発生しました。コマンドを再実行してください。

<error message>:エラー部位

PIM6 is not active in the specified VRF. (VRF ID = <vrf id>)

IPv6 PIMが設定されていないVRFが指定されました。

<vrf id>:VRF ID

The command is not authorized by the RADIUS/TACACS+ server or the configuration.

このコマンドはRADIUSサーバ,TACACS+サーバ,またはコンフィグレーションで承認されていません。

The connection with the IPv6 multicast routing program failed.

IPv6マルチキャストルーティングプログラムとの通信が失敗しました。

IPv6マルチキャストルーティング機能を有効にしたにもかかわらずこのメッセージが出るときは,コマンドを再実行またはコンフィグレーションを確認してください。

[注意事項]

なし