コンフィグレーションガイド Vol.3


13.8.3 IPv6経路集約と集約経路広告の設定

直結経路とRIPng経路を集約元経路とする経路集約の設定をします。また,集約経路と直結経路をBGP4+に再広告するための設定をします。ただし,再広告の際は集約元となった直結経路およびRIPng経路を再広告しないようにします。

図13‒22 集約経路をBGP4+で広告する構成

[図データ]

[設定のポイント]

集約経路の生成にはipv6 summary-addressコマンドを使用します。また,BGP4+で集約経路を広告する設定には,redistribute summaryコマンドを使用します。

[コマンドによる設定]

  1. (config)# interface gigabitethernet 1/1

    (config-if)# ipv6 address 2001:db8:1:fe01::1/64

    ポート1/1にIPv6アドレス2001:db8:1:fe01::1/64を設定します。

  2. (config-if)# exit

    (config)# interface gigabitethernet 1/2

    (config-if)# ipv6 address 2001:db8:1:ff01::1/64

    ポート1/2にIPv6アドレス2001:db8:1:ff01::1/64を設定します。

  3. (config-if)# ipv6 rip enable

    ポート1/2でRIPngパケットを送受信する設定をします。

  4. (config-if)# exit

    (config)# ipv6 summary-address 2001:db8:1:ff00::/56 summary-only

    集約経路2001:db8:1:ff00::/56を生成する設定をします。summary-onlyを指定して,集約元となる経路の再広告を抑止します。

  5. (config)# router bgp 100

    (config-router-af)# neighbor 2001:db8:3:ffff::2 remote-as 200

    隣接ルータ2001:db8:3:ffff::2に対して,BGP4+で接続する設定をします。

  6. (config-router)# address-family ipv6

    (config-router-af)# redistribute summary

    BGP4+で集約経路を再広告する設定をします。

  7. (config-router-af)# redistribute connected

    BGP4+で直結経路を再広告する設定をします。

  8. (config-router-af)# redistribute rip

    BGP4+でRIPng経路を再広告する設定をします。

  9. (config-router-af)# neighbor 2001:db8:3:ffff::2 activate

    隣接ルータ2001:db8:3:ffff::2との経路交換を可能にします。