コンフィグレーションガイド Vol.3


5.2.2 VRFの設定

本装置でVRF機能を動作させるには,VRFの設定,インタフェースのVRF設定,および各機能のVRF設定が必要です。ここでは,VRFの設定とインタフェースのVRF設定を示します。各機能のVRF設定については,各機能のコンフィグレーションの節を参照してください。

[設定のポイント]

VRFを使用するには,vrf definitionコマンドでVRFを設定します。そのあと,インタフェースにVRFを指定します。

[コマンドによる設定]

  1. (config)# vrf definition 1

    (config-vrf)# maximum routes 500 70

    (config-vrf)# arp-limit 50

    (config-vrf)# ipv6 maximum routes 400 70

    (config-vrf)# nd-limit 50

    (config-vrf)# exit

    VRF 1を設定します。IPv4最大経路数を500,警告のシステムメッセージを出力する閾値を70%に設定します。ARPエントリの上限を50に設定します。IPv6最大経路数を400,警告のシステムメッセージを出力する閾値を70%に設定します。NDPエントリの上限を50に設定します。

  2. (config)# interface loopback 1

    (config-if)# vrf forwarding 1

    (config-if)# ip address 192.168.0.1

    (config-if)# ipv6 address 2001:db8::1

    (config-if)# exit

    ループバックインタフェースにVRFを指定します。ループバックインタフェース1にVRF 1を指定して,IPv4アドレスとして192.168.0.1,IPv6アドレスとして2001:db8::1を設定します。

  3. (config)# interface loopback 2

    (config-if)# no system-source-address

    (config-if)# vrf forwarding 1

    (config-if)# ip address 192.168.0.2

    (config-if)# ipv6 address 2001:db8::2

    (config-if)# exit

    ループバックインタフェース1のほかに,ループバックインタフェース2を設定します。ループバックインタフェース2に送信元アドレスとして自動選択しない設定をしたあとに,VRF 1を指定して,IPv4アドレスとして192.168.0.2,IPv6アドレスとして2001:db8::2を設定します。

  4. (config)# interface gigabitethernet 1/1

    (config-if)# vrf forwarding 1

    (config-if)# ip address 192.168.10.1 255.255.255.0

    (config-if)# ipv6 enable

    (config-if)# ipv6 address 2001:db8:10::1/64

    イーサネットインタフェースにVRFを指定します。イーサネットインタフェース1/1にVRF 1を指定して,IPv4アドレスとして192.168.10.1,サブネットマスク255.255.255.0を設定します。IPv6を有効にして,IPv6アドレスとして2001:db8:10::1,プレフィックス長64を設定します。