コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.3
MLDインタフェースに対して,ホストトラッキング機能を有効にします。
グローバルコンフィグレーションモードで本コマンドを設定した場合,該当するVRFまたはグローバルネットワークに属するすべてのMLDインタフェースに適用します。ただし,config-ifモードまたはconfig-subifモードでMLDインタフェースに本コマンドが設定されている場合は,MLDインタフェースの設定を優先します。
[入力形式]
- 情報の設定・変更
- グローバルコンフィグレーションモードの場合
ipv6 mld [vrf <vrf id>] explicit-tracking [limit <number>][total-limit <number>]
- config-ifモードまたはconfig-subifモードの場合
ipv6 mld explicit-tracking [limit <number>]
- 情報の削除
- グローバルコンフィグレーションモードの場合
no ipv6 mld [vrf <vrf id>] explicit-tracking
- config-ifモードまたはconfig-subifモードの場合
no ipv6 mld explicit-tracking
[入力モード]
- (config)
- (config-if)
- イーサネットインタフェース,ポートチャネルインタフェース,VLANインタフェース
- (config-subif)
- イーサネットサブインタフェース,ポートチャネルサブインタフェース
[パラメータ]
- vrf <vrf id>
- 対象のVRFを指定します。
- 本コマンドは,指定したVRFのインタフェースに対してだけ有効となります。
- 本パラメータ省略時の初期値
グローバルネットワークに対して指定します。
- 値の設定範囲
「パラメータに指定できる値」を参照してください。
- limit <number>
- インタフェース単位で同時参加できるマルチキャストチャネルの受信者数を設定します。設定値を超えた場合,受信したMLD Reportメッセージは廃棄します。
- 本パラメータ省略時の初期値
インタフェース単位で同時参加受信者数を制限しません。
- 値の設定範囲
0〜400
- total-limit <number>
- VRFまたはグローバルネットワーク単位で同時参加できるマルチキャストチャネルの受信者数を設定します。設定値を超えた場合,受信したMLD Reportメッセージは廃棄します。
- 本パラメータ省略時の初期値
VRF単位で同時参加受信者数を制限しません。
- 値の設定範囲
0〜65536
[コマンド省略時の動作]
該当するインタフェースで通常の離脱処理をします。
[通信への影響]
マルチキャスト経路情報を学習している状態から,ホストトラッキング機能を有効にしてMulticast Address Listening Interval(MALI)以内にlimitまたはtotal-limitパラメータを設定した場合,limitまたはtotal-limitパラメータの設定値を超える受信者からのMLD Reportメッセージは廃棄されます。そのため,MLD Reportメッセージを廃棄された受信者へのマルチキャスト中継が停止されることがあります。
[設定値の反映契機]
設定値変更後,すぐにホストトラッキングを開始します。ただし,即時離脱処理は本コマンド設定前に参加しているすべての受信者の情報を収集してから開始するため,Multicast Address Listening Interval(MALI)経過後(デフォルト260秒)に開始します。MALI経過までは通常の離脱処理をします。
[注意事項]
- 本コマンドで設定する受信者数の上限値は,VRFまたはインタフェース単位での同時参加受信者数の上限値を設定するものであり,設定値まで性能や通信品質を保証するわけではありません。
[関連コマンド]
ipv6 mld router ipv6 mld fast-leave
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