運用コマンドレファレンス Vol.3


show ipv6 vrf

VRFのIPv6情報(経路情報数やインタフェースの状態など)を表示します。

[入力形式]

show ipv6 vrf {<vrf id> | global | all} [detail]

[入力モード]

一般ユーザモードおよび装置管理者モード

[パラメータ]

vrf {<vrf id> | global | all}

VRFのIPv6情報を表示します。<vrf id>指定時は指定VRFだけ,global指定時はグローバルネットワークだけ,all指定時はグローバルネットワークを含む全VRFを対象とします。<vrf id>にはコンフィグレーションコマンドで設定されたVRF IDを指定してください。

detail

VRFのIPv6情報を詳細表示します。

本パラメータ省略時の動作

VRFのIPv6情報をサマリー表示します。

[実行例1]

図11‒95 全VRF情報のサマリー情報の表示
>show ipv6 vrf all
Date 20XX/10/08 12:00:00 UTC
VRF              Routes          Neighbor
global           12/100          12/100
100              7/30            7/50

[実行例1の表示説明]

表11‒66 全VRF情報のサマリー情報の表示内容

表示項目

表示内容

表示詳細情報

VRF

VRF ID

Routes

VRF内の経路数

VRF内の経路数/コンフィグレーションで設定された経路数の上限値

コンフィグレーションで上限値を設定していない場合は"-"を表示します。

Neighbor

VRF内のNDPエントリ数

VRF内のNDPエントリ数/コンフィグレーションで設定されたNDPエントリ数の上限値

コンフィグレーションで上限値を設定していない場合は"-"を表示します。

[実行例2]

図11‒96 全VRF情報の詳細表示
>show ipv6 vrf all detail
Date 20XX/10/08 12:00:00 UTC
VRF: global
  Maximum routes: 100, Warn threshold: 70%, Current routes: 12
  Maximum Neighbor entries: 100, Current Neighbor entries: 12
  Import inter-vrf: Match_Ext
Interface
Name           Address                                     Status
Eth1/9         2001:db8:3:3::3/64                          Up
Eth1/9         fe80::212:e2ff:fe86:5300%Eth1/9/64          Up
localhost      fe80::1%localhost/64                        Up
 
VRF: 20
  Maximum routes: 10, Warning only, Current routes: 5
  Maximum Neighbor entries: 10, Current Neighbor entries: 5
  Import inter-vrf: FLT_EXT1
Interface
Name           Address                                     Status
Eth1/2         2001:db8:2:2::2/64                          Up
Eth1/2         fe80::212:e2ff:fe86:5300%Eth1/2/64          Up
localhost      ::1/128                                     Up
localhost      fe80::1%localhost/64                        Up
>

[実行例2の表示説明]

表11‒67 特定VRFの詳細表示内容

表示項目

表示内容

表示詳細情報

VRF

VRF ID

Maximum routes

コンフィグレーションで設定されたVRFの経路数の上限値

コンフィグレーションコマンドipv6 maximum routesの<limit>パラメータで設定した値

コンフィグレーションで上限値を設定していない場合は"-"を表示します。

Warn threshold

システムメッセージを出力する指定閾値

コンフィグレーションコマンドipv6 maximum routesの<warn threshold>パラメータ設定時に表示

Warning only

経路数が上限値を超えたときに経路の廃棄をしない指定

コンフィグレーションコマンドipv6 maximum routesのwarn-onlyパラメータ設定時に表示

Current routes

VRF内の経路数

Maximum Neighbor entries

コンフィグレーションで設定されたVRFのNDPエントリ数の上限値

コンフィグレーションで上限値を設定していない場合は"-"を表示します。

Current Neighbor entries

VRF内のNDPエントリ数

Import inter-vrf

フィルタ名称

Name

インタフェース名

Address

インタフェース・アドレスおよびプレフィックス長

Status

インタフェース状態

Up

Down

[通信への影響]

なし

[応答メッセージ]

表11‒68 show ipv6 vrfコマンドの応答メッセージ一覧

メッセージ

内容

A program error occurred. Retry the command. (error = <error message>)

プログラムエラーが発生しました。

コマンドを再実行してください。

<error message>:エラー部位

The command is not authorized by the RADIUS/TACACS+ server or the configuration.

このコマンドはRADIUSサーバ,TACACS+サーバ,またはコンフィグレーションで承認されていません。

The connection with the unicast routing program (rtm) failed. Retry the command.

ユニキャストルーティングプログラムとの通信が失敗しました。コマンドを再実行してください。

The specified VRF does not exist. (VRF = <vrf id>)

指定VRFが存在しません。

<vrf id>:VRF ID

The unicast routing program (rtm) is not responding. Retry the command.

ユニキャストルーティングプログラムからの応答がありません。コマンドを再実行してください。

[注意事項]

  1. 次の経路もVRF内の経路数に含みます。

    • スタティックNDP

    • リンクローカル経路(ネットワーク経路と自アドレス経路の2経路)

    • 内部生成経路(グローバルネットワークの場合は2経路,VRFの場合は4経路)