clear ipv6 bgp
BGP4+セッションを切断します。また,BGP4+の学習経路数制限機能によって切断しているBGP4+セッションを再接続します。
BGP4+経路の再学習,再広告をします。また,新しいBGP4+フィルタ情報を使用して受信経路と送信経路のフィルタリングをします。
BGP4+プロトコルに関する情報のクリアをします。
[入力形式]
clear ipv6 bgp [vrf {<vrf id> | all}] { * | <peer group> | <peer address> | <host name> } clear ipv6 bgp [vrf {<vrf id> | all}] * {in | out | both} clear ipv6 bgp [{<peer address> | <host name>}] dampening [<prefix>[/<prefixlen>] [longer-prefixes]] clear ipv6 bgp [{<peer address> | <host name>}] flap-statistics [<prefix>[/<prefixlen>] [longer-prefixes]]
[入力モード]
一般ユーザモードおよび装置管理者モード
[パラメータ]
- vrf {<vrf id> | all}
-
VRFのBGP4+のセッションを切断し,BGP4+情報をクリアします。<vrf id>指定時は指定VRFのBGP4+だけを,all指定時はグローバルネットワークを含む全VRFのBGP4+を対象とします。<vrf id>にはコンフィグレーションコマンドで設定されたVRF IDを指定してください。
- 本パラメータ省略時の動作
-
グローバルネットワークのBGP4+セッションを切断し,BGP4+情報をクリアします。
- { * | <peer group> | <peer address> | <host name> }
-
BGP4+セッションを一時的に切断します。なお,切断したBGP4+セッションは自動的に再接続します。
また,BGP4+の学習経路数制限機能によって切断されているBGP4+セッションを再接続します。
- *
-
すべてのピアが対象となります。
- <peer group>
-
ピアグループ名称を指定します。
入力可能な文字は,31文字以内の名前です。詳細は,「パラメータに指定できる値」を参照してください。
- <peer address>
-
ピアのIPv6アドレス,またはインタフェース名付きIPv6アドレス(リンクローカルアドレスだけ)を指定してください。
- <host name>
-
ホスト名称を指定してください。
ただし,vrf {<vrf id> | all}指定時は,本パラメータは指定できません。
- * {in | out | both}
-
すべてのピアに対してBGP4+経路を再学習するか,再広告するかを指定します。
- in
-
新しい学習フィルタを使用して学習経路をフィルタリングします。また,次の状態時を満たしている場合はルート・リフレッシュを使用して,指定ピアに対して経路の再配信要求をします。
-
コンフィグレーションコマンドのneighbor soft-reconfigurationが未設定
-
ルート・リフレッシュが成立
-
- out
-
-
新しい広告フィルタを使用し,BGP4+経路を再広告します。
-
コンフィグレーションコマンドneighbor remove-private-asの設定を運用に反映します。
-
- both
-
inとoutの両方を実行します。
- dampening
-
統計情報を含めルート・フラップ情報をクリアします。なお,本パラメータ実行時,経路の抑止(suppress)状態も強制的にクリアします。
- flap-statistics
-
ルート・フラップ統計情報(フラップ回数,フラップ開始時刻)をクリアします。
- {<peer address>|<host name>}
-
指定ピアからの経路情報に対するルート・フラップ情報だけをクリアします。
- <peer address>
-
ピアのIPv6アドレス,またはインタフェース名付きIPv6アドレス(リンクローカルアドレスだけ)を指定してください。
- <host name>
-
ホスト名称を指定します。
- 本パラメータ省略時の動作
-
すべてのピアからの経路情報に対するルート・フラップ情報をクリアします。
- <prefix>[/<prefixlen>] [longer-prefixes]
-
<prefix>[/<prefixlen>]で宛先ネットワークを指定すれば,クリアする経路情報をフィルタリングできます。
<prefix>はコロン記法で,<prefixlen>は0〜128の範囲で指定してください。
- longer-prefixes
-
指定宛先ネットワークに包括される経路情報が対象となります。その際,<prefix>[/<prefixlen>]指定にプレフィックス長の指定がない場合,<prefix>までをフィルタリングアドレスとして使用します。
(例)2001:db8:1::と入力した場合は,2001:db8:1::/48の経路情報を表示します。
本パラメータ省略時の動作
指定宛先ネットワークと一致する経路情報だけが対象となります。その際,<prefix>[/<prefixlen>]指定にプレフィックス長の指定がない場合,指定した<prefix>に最長一致(longest-match)する経路情報が対象となります。
[実行例]
>clear ipv6 bgp * > |
[表示説明]
なし
[通信への影響]
-
{in | out | both}パラメータを省略した場合,ピアとのセッションを一時的に切断し,該当ピアから学習した経路を削除するため,再学習する間は該当宛先への通信が停止します。また,BGP4+の学習経路数制限機能によって切断しているBGP4+セッションを再接続します。
-
{in | out | both}パラメータを指定した場合,新しく設定した経路フィルタによって経路を再選択するため,経路フィルタの設定内容によっては,通信が停止するかまたは通信経路が変更されます。また,BGP4+経路の再学習および再広告によって経路を再選択するため,通信経路が変更されることがあります。
-
dampeningパラメータを指定した場合,抑止中の経路の抑止状態が解除されることによって経路を再選択するため,通信経路が変更されることがあります。
[応答メッセージ]
メッセージ |
内容 |
---|---|
A BGP4+ route cannot be refreshed. |
BGP4+経路の再広告または再学習に失敗しました。ピアの状態,またはピアの能力広告結果を確認してください。 |
A link-local address cannot be cleared. |
リンクローカルアドレスはクリアできません。 |
A peer address or parameter is not specified. |
ピアアドレス,またはパラメータが指定されていません。 |
A program error occurred. Retry the command. (error = <error message>) |
プログラムエラーが発生しました。コマンドを再実行してください。 <error message>:エラー部位 |
BGP4+ not active in the specified VRF. (VRF = <vrf id>) |
指定VRFではBGP4+が動作していません。 <vrf id>:VRF ID |
BGP4+ not active. |
BGP4+が動作していません。 |
The BGP4+ flap statistics could not be cleared. |
BGP4+のフラップ統計情報をクリアできませんでした。 |
The BGP4+ peer is not established. (peer = <peer>) |
指定ピアは確立していないためクリアできませんでした。 <peer>:ピアアドレス |
The BGP4+ session could not be cleared. |
BGP4+セッションをクリアできませんでした。 |
The command cannot be executed because the configuration command being applied. Wait a while, and then try again. |
ユニキャストルーティングプログラムに関連するコンフィグレーションを適用中のため,コマンドを実行できません。しばらくしてから再実行してください。 |
The command is not authorized by the RADIUS/TACACS+ server or the configuration. |
このコマンドはRADIUSサーバ,TACACS+サーバ,またはコンフィグレーションで承認されていません。 |
The connection with the unicast routing program (rtm) failed. Retry the command. |
ユニキャストルーティングプログラムとの通信が失敗しました。コマンドを再実行してください。 |
The peer does not exist in the specified AS. |
指定ASにピアが存在しません。 |
The specified address is invalid, or the host name cannot be specified together with VRF. |
指定アドレス文字列が不正です。またはVRFと同時にはホスト名称を指定できません。 |
The specified host name is invalid. |
指定ホスト名が不正です。 |
The specified peer does not exist. |
指定ピアは存在しません。 |
The specified route does not exist. (IP address = <ipv6 address>) |
指定経路は存在しません。 <ipv6 address>:IPv6アドレス |
The specified VRF does not exist. (VRF = <vrf id>) |
指定VRFが存在しません。 <vrf id>:VRF ID |
The suppress status of dampened routes could not be cleared. |
dampening routeのsuppress状態をクリアできませんでした。 |
The unicast routing program (rtm) is not responding. Retry the command. |
ユニキャストルーティングプログラムからの応答がありません。コマンドを再実行してください。 |
There is no peer in the specified VRF. (VRF = <vrf id>) |
指定VRFではピアが存在しません。 <vrf id>:VRF ID |
[注意事項]
なし