運用コマンドレファレンス Vol.2


show track

トラック情報を表示します。

[入力形式]

show track [{name <track name> | id <track id>}] [detail]

[入力モード]

一般ユーザモードおよび装置管理者モード

[パラメータ]

{name <track name> | id <track id>}
name <track name>

指定したトラック名のトラック情報を表示します。<track name>にはコンフィグレーションコマンドで設定された名前を指定してください。

id <track id>

指定したトラックIDのトラック情報を表示します。指定できるトラックIDの値の範囲は,「パラメータに指定できる値」を参照してください。

本パラメータ省略時の動作

すべてのトラック情報を表示します。

detail

トラック情報を詳細形式で表示します。

本パラメータ省略時の動作

トラック情報を標準形式で表示します。

すべてのパラメータ省略時の動作

すべてのトラック情報を標準形式で表示します。

[実行例1]

図13‒1 トラック情報一覧の表示
> show track
Date 20XX/07/19 12:00:00 UTC 
Total: 2
ID    Name                 State   Type        Target
1     TRACK1               Up      BFD         192.168.1.1
2     TRACK2               Up      BFD         192.168.2.1, VRF:1024
30001 TRACK3               Up      ICMP        192.168.3.1
30002 TRACK4               Up      LIST        -
30003 TRACK5               Down    INTERFACE   geth1/1
>

[実行例1の表示説明]

表13‒1 トラック情報一覧の表示内容

表示項目

表示内容

表示詳細情報

Total

トラック数

ID

トラックID

Name

トラック名

State

トラック状態

Up:Up状態

Down:Down状態

Type

トラック種別

BFD:BFD監視

ICMP:ICMP監視

INTERFACE:インタフェース監視

LIST:リスト監視

-:コンフィグレーションコマンドでtypeが指定されていない

Target

監視対象

監視するアドレスまたはインタフェース名を表示します。

-:リスト監視である,またはコンフィグレーションコマンドでtypeもしくはtargetが指定されていない

VRF

監視対象のVRF ID

対象がグローバルネットワークの場合は表示されません。

[実行例2]

図13‒2 トラック情報の詳細表示
> show track detail
Date 20XX/07/19 12:00:00 UTC
Track ID: 1, Name: TRACK1
   State: Up(Active), Last Change: 20XX/07/10 18:11:23 UTC
   Type: BFD, Target Type: Dynamic
     Destination: 192.168.1.1
   Follower: OSPF
>

[実行例2の表示説明]

表13‒2 トラック情報の詳細表示内容

表示項目

表示内容

表示詳細情報

Track ID

トラックID

Name

トラック名

State

トラック状態

Up:Up状態

Down:Down状態

(動作状態)

Active:有効

Delete:削除待ち

Disable:無効

Last Change

最近の状態変更時刻

yyyy/mm/dd hh:mm:ss 年/月/日 時:分:秒

-:装置起動,トラックの追加,トラック種別の変更または系切替後にトラック状態の変化がない

Type

トラック種別

BFD:BFD監視

ICMP:ICMP監視

LIST:リスト監視

INTERFACE:インタフェース監視

UNSPECIFIED:コンフィグレーションコマンドでtypeが指定されていない

Target Type

監視対象の決定方法に基づくトラック種別

Dynamic:動的監視トラック(連携機能が監視対象を決定)

Static:静的監視トラック(トラッキング機能のコンフィグレーションによって監視対象を指定)

Destination

監視先アドレス

監視するアドレスを表示します。トラック種別がBFD,ICMP,またはUNSPECIFIEDの場合に表示します。

-:監視方法がStaticの場合,コンフィグレーションで監視先アドレスを設定していない場合

VRF

監視先のVRF ID

対象がグローバルネットワークの場合は表示されません。

Boolean

リスト監視のブール論理

リスト監視の場合に表示します。

AND:ANDリスト監視

OR:ORリスト監視

Target

監視対象

リスト監視の場合,トラック対象を表示します。

-:トラック対象が指定されていない

not:指定トラック対象の状態を否定して認識する

インタフェース監視の場合,監視対象のインタフェースを表示します。

Follower

動的監視の要求元機能

OSPF:OSPF

BGP4:BGP4

OSPFv3:OSPFv3

BGP4+:BGP4+

Static:スタティックルーティング

-:Target TypeがStatic(静的監視トラック)

[通信への影響]

なし

[応答メッセージ]

表13‒3 show trackコマンドの応答メッセージ一覧

メッセージ

内容

The command cannot be executed in the standby system.

このコマンドは待機系では実行できません。

The command cannot be executed. Try again.

コマンドを実行できません。再実行してください。

The command is not authorized by the RADIUS/TACACS+ server or the configuration.

このコマンドはRADIUSサーバ,TACACS+サーバ,またはコンフィグレーションで承認されていません。

The specified track does not exist.

指定したトラックは存在しません。

There is no tracks.

トラックが存在しません。

[注意事項]

  1. Target TypeがDynamicのトラックは,系切替後のトラック状態を"Down"と表示します。連携プロトコルが隣接ルータを認識したあと,表示を更新します。