運用コマンドレファレンス Vol.1


reload

BCUまたは装置を再起動します。

[入力形式]

reload [{stop | no-dump-image | dump-image}] [-f] [<system> [self-diagnosis]]

[入力モード]

一般ユーザモードおよび装置管理者モード

[パラメータ]

{stop | no-dump-image | dump-image}
stop

再起動しないで停止します。BCUのメモリダンプは採取しません。

no-dump-image

BCUのメモリダンプを採取しません。

dump-image

BCUのメモリダンプを採取します。

本パラメータ省略時の動作

dump-imageを選択した場合と同等の動作となります。

-f

確認メッセージを出力しないでコマンドを実行します。メモリダンプ採取の有無を指定していない場合は,メモリダンプを採取します。

本パラメータ省略時の動作

確認メッセージを出力します。

<system>

冗長構成時の再起動の対象となる系を指定します。

active

運用系BCUを再起動します。その際,待機系BCUがactive状態ならば系切替を行います。

standby

待機系BCUを再起動します。

本パラメータ省略時の動作

装置全体を再起動します。

self-diagnosis

再起動時に自己診断テストを実行します。

本パラメータ省略時の動作

再起動時に自己診断テストを実行しません。

すべてのパラメータ省略時の動作

運用系および待機系でBCUのメモリダンプを採取して,装置全体を再起動します。

[実行例]

図11‒8 BCUのメモリダンプを採取して装置を再起動する
>reload
The dump information will be extracted. Do you want to continue? (y/n):y
active: The old dump file(bcu01.000  20XX/08/01 11:26 UTC) will be deleted. Do you want to continue? (y/n):y
standby: The old dump file(bcu02.000  20XX/08/01 11:28 UTC) will be deleted. Do you want to continue? (y/n):y
Are you sure you want to restart? (y/n):y

[表示説明]

なし

[通信への影響]

運用系BCUの再起動中は通信が中断します。

[応答メッセージ]

表11‒23 reloadコマンドの応答メッセージ一覧

メッセージ

内容

The command cannot be executed because standby BCU is booting or fault.

待機系BCUが起動中または障害中のため実行できません。

The command cannot be executed because standby BCU is inactivated or notconnected.

待機系BCUが停止中または未搭載のため実行できません。

The command cannot be executed in the standby system.

このコマンドは待機系では実行できません。

The command cannot be executed. Try again.

コマンドを実行できません。再実行してください。

The command is not authorized by the RADIUS/TACACS+ server or the configuration.

このコマンドはRADIUSサーバ,TACACS+サーバ,またはコンフィグレーションで承認されていません。

[注意事項]

  1. ソフトウェアイメージをk.imgという名称で書き込んだMCが搭載されている場合は,MCから起動します。MCから装置を起動すると,アカウント,コンフィグレーションは工場出荷時の初期状態となり,設定しても保存できません。通常運用時はMCから起動しないでください。

  2. 本コマンドを待機系BCUで実行する場合は,<system>パラメータに"standby"を指定する必要があります。

  3. 待機系BCUの状態ごとに本コマンドを実行した結果を次の表に示します。

    表11‒24 待機系BCUの状態ごとの実行結果

    実行コマンド

    待機系BCUの状態※1

    standby(正常)

    inactive(停止中)

    または

    notconnect(未搭載)

    initialize(初期化中)

    または

    fault(障害中)

    reload

    装置全体を再起動※2

    運用系BCUだけ再起動

    コマンド実行不可※3※4※5

    reload active

    運用系BCUだけ再起動※6

    運用系BCUだけ再起動

    運用系BCUだけ再起動

    reload standby

    待機系BCUだけ再起動

    コマンド実行不可

    コマンド実行不可※3※5

    reload stop

    装置全体を停止

    運用系BCUだけ停止

    コマンド実行不可※3※4※5

    reload stop active

    運用系BCUだけ停止※6

    運用系BCUだけ停止

    運用系BCUだけ停止

    reload stop standby

    待機系BCUだけ停止

    コマンド実行不可

    コマンド実行不可※3※5

    注※1 待機系BCUの状態がnotsupport(未サポート)の場合は,待機系BCUは再起動できません。ただし,運用系BCUが再起動または停止した場合は,待機系BCUが再起動します。

    注※2 待機系BCUの再起動に失敗した場合は運用系BCUだけ再起動します。

    注※3 待機系BCUの状態がinitializeでも,show systemコマンドでBCU-CPUの状態が"active"の場合はstandbyと同様に動作します。

    注※4 待機系BCUの状態がinitializeまたはfaultのときに,装置を再起動または停止する場合は,<system>パラメータに"active"を指定してください。

    注※5 待機系BCUの状態がfault(障害中)でも,コンフィグレーションコマンドfailure-action bcu stopで障害復旧抑止中である場合は,再起動または停止できます。

    注※6 コマンド実行時に系切替を行い,待機系BCUが新運用系BCUになります。

  4. 本コマンド実行中はコマンドを中断しないでください。コマンドを中断しても処理は続行されます。