コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.3


neighbor maximum-prefix

BGPピアから学習する経路数を制限します。学習した経路の数が上限値を超えた場合にBGPピアを切断することで,一定数以上の経路を学習しないようにできます。

ピア切断後,運用コマンドclear ip bgp(BGP4の場合),またはclear ipv6 bgp(BGP4+の場合)の入力でBGPピアを再接続します。

config-routerモードで設定した場合,グローバルネットワークのBGP4経路に適用します。

config-router-af(ipv4 vrf)モードで設定した場合,指定VRFのBGP4経路に適用します。

config-router-af(ipv6)モードで設定した場合,グローバルネットワークのBGP4+経路に適用します。

config-router-af(ipv6 vrf)モードで設定した場合,指定VRFのBGP4+経路に適用します。

no neighbor <ipv4 address>およびno neighbor <ipv6 address>は,ピアのすべてのneighborコマンドを削除します。no neighbor <peer group>は,ピアグループに所属するピアの設定を含むピアグループに関連するすべてのneighborコマンドを削除します。

[入力形式]

情報の設定・変更
config-routerモードまたはconfig-router-af(ipv4 vrf)モードの場合
neighbor {<ipv4 address> | <peer group>} maximum-prefix <maximum> [<threshold>] [{warning-only | restart <minutes>}]
config-router-af(ipv6)モードまたはconfig-router-af(ipv6 vrf)モードの場合
neighbor {<ipv6 address> | <peer group>} maximum-prefix <maximum> [<threshold>] [{warning-only | restart <minutes>}]
情報の削除
config-routerモードまたはconfig-router-af(ipv4 vrf)モードの場合
no neighbor {<ipv4 address> | <peer group>} [maximum-prefix]
config-router-af(ipv6)モードまたはconfig-router-af(ipv6 vrf)モードの場合
no neighbor {<ipv6 address> | <peer group>} [maximum-prefix]

[入力モード]

(config-router)
(config-router-af)(ipv4 vrf)
(config-router-af)(ipv6)
(config-router-af)(ipv6 vrf)

[パラメータ]

{<ipv4 address> | <peer group>}

BGP4ピアのIPv4アドレスまたはBGP4のピアグループの識別子を指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    省略できません

  2. 値の設定範囲

    <ipv4 address>にはIPv4アドレスを指定します。

    <peer group>には31文字以内の名前を指定します。

    詳細は,「パラメータに指定できる値」を参照してください。

{<ipv6 address> | <peer group>}

BGP4+ピアのIPv6アドレスまたはBGP4+のピアグループの識別子を指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    省略できません

  2. 値の設定範囲

    <ipv6 address>にはIPv6アドレスを指定します。

    <peer group>には31文字以内の名前を指定します。

    詳細は,「パラメータに指定できる値」を参照してください。

maximum-prefix <maximum>

BGPピアから学習する経路数の上限値を指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    省略できません

  2. 値の設定範囲

    1〜4294967295(10進数)を指定します。

<threshold>

BGPピアから学習する経路数について,警告のシステムメッセージを出力する上限値に対する閾値を指定します。なお,100%を指定した場合はシステムメッセージを出力しません。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    75が適用されます。

  2. 値の設定範囲

    1〜100(10進数:%)を指定します。

warning-only

BGPピアから学習した経路数が上限値を超えても,BGPピアを切断しないことを指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    BGPピアから学習した経路数が上限値を超えた場合,BGPピアを切断します。

  2. 値の設定範囲

    なし

restart <minutes>

BGPピアから学習した経路数が上限値を超えてBGPピアを切断したあとで,再接続するまでの時間を指定します。なお,運用コマンドclear ip bgp(BGP4の場合),またはclear ipv6 bgp(BGP4+の場合)を入力することで任意にBGPピアを再接続することができます。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    BGPピアから学習した経路数が上限値を超えてBGPピアを切断したあとで,運用コマンドclear ip bgp(BGP4の場合),またはclear ipv6 bgp(BGP4+の場合)を入力するまでBGPピアを再接続しません。

  2. 値の設定範囲

    1〜65535(10進数:分)を指定します。

[コマンド省略時の動作]

BGPピアから学習する経路数を制限しません。

[通信への影響]

なし

[設定値の反映契機]

本コマンドの設定時に反映されます。

[注意事項]

  1. 本コマンドをピアに設定する場合は,先にneighbor remote-asコマンドによるピアの設定,またはneighbor peer-group(assigning members)コマンドによるピアグループへの所属が必要です。

  2. 本コマンドをピアグループに設定する場合は,先にneighbor peer-group(creating)コマンドによるピアグループの設定が必要です。

[関連コマンド]

neighbor remote-as
neighbor peer-group (assigning members)
neighbor peer-group (creating)