コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.3


arp-limit

VRFごとのARP上限数を設定します。

[入力形式]

情報の設定・変更
arp-limit <count>
情報の削除
no arp-limit

[入力モード]

(config-vrf)

[パラメータ]

<count>

VRFごとのARPエントリの上限数を指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    省略できません

  2. 値の設定範囲

    0〜2147483646

[コマンド省略時の動作]

VRFごとのARPエントリを制限しません。装置全体の収容条件に従います。

[通信への影響]

なし

[設定値の反映契機]

設定値変更後,すぐに運用に反映されます。

[注意事項]

  1. 本コマンドによる上限数を超えた場合,次にARPエントリを登録する際に警告のシステムメッセージが出力され,VRF内の古いARPエントリが削除されてから新規登録されます。

  2. 本コマンドによる上限数に達していなくても,装置全体の収容上限数を超えた場合,同様に警告のシステムメッセージが出力され,古いARPエントリが削除されてから新規登録されます。

  3. スタティックARPエントリは,動的に学習したARPエントリより優先され,本コマンドで指定した上限値を超えて登録できます。本コマンドで指定した上限値以上のスタティックARPエントリを登録すると,該当VRFは,動的に学習したARPエントリを登録できません。また,警告のシステムメッセージが残るため,運用上お勧めできません。

  4. 本コマンドで現在設定されている上限値より低い値を再設定しても,前回の上限値に基づいて登録済みのARPエントリは削除されません。例えば,VRFにARPエントリが50個ある状態から本コマンドで上限値を30に設定しても,差分の20エントリは削除されません。低い値に設定し直した場合は,運用コマンドclear arp-cacheでARPエントリを削除することをお勧めします。

  5. スタティックARPエントリは,学習したIPv4ユニキャスト経路のエントリ数に含まれます。そのため,VRFで収容するIPv4の最大経路数を超えるスタティックARPエントリを登録すると,次のような状態になります。

    • 警告のシステムメッセージが残ります。

    • VRFで収容するIPv4の最大経路数の設定で経路の追加を抑止している場合,IPv4ユニキャスト経路が登録されません。

    スタティックARPエントリ数が,VRFで収容するIPv4の最大経路数を超えないように運用することをお勧めします。

[関連コマンド]

arp
maximum routes (VRF)