コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1


frame-error-notice

フレーム受信エラー,フレーム送信エラー発生時のエラーの通知条件を設定します。フレーム受信エラー,フレーム送信エラーは,軽度の障害発生によって,フレームの受信,送信に失敗してフレームが廃棄されたことを表し,廃棄された要因は統計情報に採取されます。30秒間に発生したエラーの回数と,エラーの発生した割合が本コマンドで設定した設定値以上の場合にエラーを通知します。本コマンドの設定は本装置の全ポートに適用され,送信側,受信側で同一の設定内容となります。

本コンフィグレーションが設定されていない場合は,30秒間に15回以上のエラーが発生したときに,エラーを通知します。

フレーム受信エラー,フレーム送信エラーの対象となる統計項目の一覧を次の表に示します。

表16‒2 対象統計項目の一覧

統計項目

受信

送信

  • CRC errors

  • Fragments

  • Jabber

  • Overrun

  • Underrun/Overrun

  • Symbol errors

  • Short frames

  • Long frames

  • Late collision

  • Excessive collisions

  • Carrier sense lost

  • Excessive deferral

  • Underrun

  • Underrun/Overrun

エラーが通知された場合は,ログの表示およびプライベートのSNMP通知を送信します。ログについては「メッセージ・ログレファレンス」を参照してください。プライベートのSNMP通知については「MIBレファレンス」を参照してください。

[入力形式]

情報の設定・変更
frame-error-notice [error-frames <frames>] [error-rate <rate>] [{ one-time-display | everytime-display | off }]

注 少なくとも一つのパラメータを指定する必要があります。

情報の削除
no frame-error-notice

[入力モード]

(config)

[パラメータ]

error-frames <frames>

エラーの通知条件のうち,エラーの発生回数(エラーフレーム数)の閾値を設定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    15

  2. 値の設定範囲

    1〜4464000000

error-rate <rate>

エラーの通知条件のうち,エラーの発生した割合の閾値を%(パーセント)単位で指定します。エラーの発生した割合は総フレーム数に対するエラーフレーム数の割合で算出し,小数点以下は切り捨てて,本設定値と比較します。なお,本パラメータを省略した場合は,エラーの発生した割合を通知条件としません。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    エラーの発生した割合を通知条件としない

  2. 値の設定範囲

    1〜100

error-framesパラメータとerror-rateパラメータの設定有無の組み合わせによってエラーの通知条件が異なります。各パラメータの設定有無に対する,エラーの通知条件の一覧を次の表に示します。

表16‒3 エラーの通知条件の一覧

項番

パラメータ

送信/受信

エラーの通知条件

error-frames

error-rate

1

省略

省略

受信

受信エラーフレーム数が15フレーム以上の場合。

2

送信

送信エラーフレーム数が15フレーム以上の場合。

3

あり

受信

総受信フレーム数に対する受信エラーフレーム数の割合が<rate>で設定した設定値以上の場合。本設定では,エラーの発生回数を通知条件としません。

4

送信

総送信フレーム数に対する送信エラーフレーム数の割合が<rate>で設定した設定値以上の場合。本設定では,エラーの発生回数を通知条件としません。

5

あり

省略

受信

受信エラーフレーム数が<frames>で設定した設定値以上の場合。本設定では,エラーの発生した割合を通知条件としません。

6

送信

送信エラーフレーム数が<frames>で設定した設定値以上の場合。本設定では,エラーの発生した割合を通知条件としません。

7

あり

受信

受信エラーフレーム数が<frames>で設定した設定値以上,かつ総受信フレーム数に対する受信エラーフレーム数の割合が<rate>で設定した設定値以上の場合。

8

送信

送信エラーフレーム数が<frames>で設定した設定値以上,かつ総送信フレーム数に対する送信エラーフレーム数の割合が<rate>で設定した設定値以上の場合。

{one-time-display | everytime-display | off }

エラーが通知された場合のログの表示有無を指定します。本設定によって,エラーが継続して大量に発生した場合に,ログファイルが本ログで埋め尽くされることを防止できます。なお,本パラメータはプライベートのSNMP通知には影響ありません。プライベートのSNMP通知の送信有無は,snmp-server hostコマンドで指定します。

one-time-display

最初のエラー通知時だけログを表示し,以後は表示しません。ただし,該当するポートを再起動した場合は,再起動後の最初のエラー通知時に表示します。

everytime-display

エラー通知のたびにログを表示します。

off

ログを表示しません。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    one-time-display

  2. 値の設定範囲

    なし

[コマンド省略時の動作]

30秒間に15回以上のエラーが発生した場合に,エラーを通知します。最初のエラー通知時だけログを表示し,以後は表示しません。ただし,該当ポートを再起動した場合は,再起動後の最初のエラー通知時に表示します。

[通信への影響]

なし

[設定値の反映契機]

設定値変更後,すぐに運用に反映されます。

[注意事項]

  1. 本コマンドでコンフィグレーションを設定する際は,少なくともパラメータを一つ以上指定してください。

  2. 本コマンドを入力すると,それまでの設定内容は無効になります。以前の設定内容を引き続き設定したい場合は,本コマンドで再度パラメータを指定してください。

[関連コマンド]

snmp-server host