コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1


sntp server

SNTPサーバをクライアントモードに設定して,クライアントサーバモードを構成します。この結果,本装置の時刻をほかのサーバに同期します。本装置の時刻をほかの装置に同期するだけで,ほかの装置の時刻は本装置に同期できません。

本コマンドは3エントリまで設定できます。

[入力形式]

情報の設定・変更
sntp server [vrf <vrf id>] {<ip address> | <ipv6 address>} [version <number>] [key <key id>] [priority <priority>] [source-interface loopback <loopback id>]
情報の削除
no sntp server [vrf <vrf id>] {<ip address> | <ipv6 address>}

[入力モード]

(config)

[パラメータ]

vrf <vrf id>

時刻を同期する装置が属するVRFを指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    グローバルネットワークに属します。

  2. 値の設定範囲

    VRF IDを指定します。

    詳細は,「パラメータに指定できる値」を参照してください。

{<ip address> | <ipv6 address>}

時刻を同期する装置のIPv4アドレスまたはIPv6アドレスを指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    省略できません

  2. 値の設定範囲

    <ip address>にはIPv4アドレスを指定します。

    <ipv6 address>にはIPv6アドレスを指定します。

version <number>

SNTPのバージョン番号を指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    バージョン4が指定されます。

  2. 値の設定範囲

    1,2,3,または4

key <key id>

アクセスするための認証キーを指定します。このkeyはauthentication-keyで設定した番号(10進数)を指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    認証キーの指定はなし

  2. 値の設定範囲

    1〜65535

priority <priority>

同期の順序を決定するための優先度を指定します。

複数のSNTPサーバを同期候補として設定した場合は,優先度が高い順に同期を試みます。優先度が同じ場合は,先に同期したSNTPサーバと同期を試みます。

値が大きいほど優先度は高くなります。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    1

  2. 値の設定範囲

    1〜100

source-interface loopback <loopback id>

SNTPパケット送信時の送信元IPアドレスとして使用するループバックインタフェースを指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    ループバックインタフェースに設定しているIPアドレスを使用します。このとき,no system-source-addressコマンドが設定されたループバックインタフェースは対象外とします。

    IPアドレスを設定していない場合,宛先経路の送信元インタフェースのアドレスを使用します。

  2. 値の設定範囲

    パラメータに指定できる値」を参照してください。

[コマンド省略時の動作]

なし

[通信への影響]

なし

[設定値の反映契機]

設定値変更後,すぐに運用に反映されます。

[注意事項]

  1. 時刻を参照する装置と本装置の時刻の差が1000秒(約16分)以上ある場合は,指定された装置を不当とみなして同期しません。指定した装置の時刻が正しい場合は,運用コマンドset clockで本装置の時刻を参照する装置の時刻に合わせてください。

  2. SNTPサーバと同期した場合,そのSNTPサーバと接続が切れるまでは優先的に同期します。ただし,そのSNTPサーバより優先度を高く設定したSNTPサーバがある場合は,次回以降は優先度が高いSNTPサーバと同期を試みます。

  3. no system-source-addressコマンドが設定されていないループバックインタフェースに装置のIPアドレスが設定されている場合,SNTPパケット送信時の送信元IPアドレスとして,ループバックインタフェースのIPアドレスを使用します。そのため,本装置を同期元または同期先とする場合は,IPアドレスとしてループバックインタフェースのIPアドレスを指定してください。ループバックインタフェースのIPアドレスの追加,変更,および削除時には,運用コマンドrestart sntpでSNTPプログラムの再初期化を実施してください。

  4. sntp serverコマンドとsntp broadcast clientコマンドが設定されている場合は,sntp serverコマンドの設定が優先されます。

[関連コマンド]

sntp authentication-key