コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1


save

編集したコンフィグレーションの内容を,スタートアップコンフィグレーションファイルまたはバックアップコンフィグレーションファイルに保存します。subsetパラメータを指定した場合は,編集したコンフィグレーションを部分的に保存します。

[入力形式]

save [-f] [<file name>] [debug]
save [-f] <file name> [debug] subset [<command> [<parameter>]]

[入力モード]

コンフィグレーションモード

[パラメータ]

-f

確認メッセージを出力しないでコマンドを実行します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    確認メッセージを出力します。

  2. 値の設定範囲

    なし

<file name>

保存するコンフィグレーションファイル名を指定します。このファイルはバックアップコンフィグレーションファイルとなります。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    現在編集中のコンフィグレーションをスタートアップコンフィグレーションファイル(startup-config)に上書き保存します。

    なお,次の場合このパラメータは省略できません。

    ・subsetパラメータを指定した場合

    ・コンフィグレーションのコミットモードが手動コミットモードの場合

  2. 値の設定範囲

    ローカルのコンフィグレーションファイルを指定する場合は,装置内のファイル名を指定します。

    リモートのコンフィグレーションファイルを指定する場合は,リモートのファイル名を次に示すどちらかのURL形式で指定します。

    ・ftp://[<user name>[:<password>]@]<host>[:<port>]/<file path>

    ・tftp://<host>[:<port>]/<file path>

    それぞれの変数の指定値は次のとおりです。

    <user name>

     リモートサーバのユーザ名を指定します。

    <password>

     リモートサーバのパスワードを指定します。

    <host>

     リモートサーバの名称またはIPアドレスを指定します。

     IPv6アドレスを使用する場合は角括弧([ ])で囲む必要があります。

     (例)[2001:db8::1]

    <port>

     ポート番号を指定します。指定できる値は0または1〜65535です。

     <port>を省略した場合,または0を指定した場合は,プロトコルに応じて次のポート番号が使用されます。

     ・ftp指定:21

     ・tftp指定:69

    <file path>

     リモートサーバのファイルパスを指定します。

    ftpでの指定時に<user name>および<password>を省略すると,匿名でログインします。<password>だけを省略すると,問い合わせプロンプトが表示されてパスワードの入力を促します。

debug

リモートのコンフィグレーションファイルを指定するときに,通信状況の詳細を表示します。

リモートファイルの取得時に「The file transfer failed.」としてエラーとなった場合に,このパラメータを付けてコマンドを再実行すると,サーバレスポンスなどのエラーの詳細がわかります。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    リモートのコンフィグレーションファイルを指定するときに,通信状況の詳細を表示しません。

  2. 値の設定範囲

    なし

subset [<command> [<parameter>]]

現在編集中のコンフィグレーションを部分的に保存します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    現在編集中のコンフィグレーション全体を保存します。

  2. 値の設定範囲

    <command>には,ファイルに保存するコンフィグレーションコマンドを指定します。省略した場合は,現在のコンフィグレーションモード配下のコンフィグレーションを対象とします。

    <parameter>には,保存対象を限定する場合に,<vlan id>や<access list name>などのパラメータを指定します。

[コマンド省略時の動作]

なし

[通信への影響]

なし

[設定値の反映契機]

なし

[応答メッセージ]

saveコマンドの応答メッセージを次の表に示します。

表3‒6 saveコマンド応答メッセージ

メッセージ

内容

Do you want to save the configuration in the file <file name>? (y/n):

指定ファイルにsaveを行うかの確認です。”y”を入力すると実行します。”n”を入力すると中止します。

The specified file already exists. Do you want to overwrite the configuration in the file <file name>? (y/n):

指定ファイルがすでに存在し,上書きしてsaveを行うかの確認です。”y”を入力すると実行します。”n”を入力すると中止します。

本コマンドのエラーメッセージについては,「19.1.4 コンフィグレーションファイルの操作によるエラー」を参照してください。

[注意事項]

  1. コンフィグレーションのコミットモードが手動コミットモードの場合,本コマンドではバックアップコンフィグレーションを作成するため,編集中のコンフィグレーションをスタートアップコンフィグレーションに保存したいときは,commitコマンドを使用してください。

  2. コンフィグレーションファイルをセーブしてもコンフィグレーションモードは終了しません。編集を終える場合は必ずquit(exit)コマンドまたはendコマンドを使ってコンフィグレーションモードを終了してください。

  3. 保存先のコンフィグレーションファイルに書き込み権限がない場合は保存できません。リモートサーバ上のファイルに保存する場合は,リモートサーバで書き込みできるように設定してください。

  4. statusコマンドを使用するとコンフィグレーションの編集の有無,セーブしたかどうかを知ることができます。

  5. subsetパラメータの<command>および<parameter>には,showコマンドのパラメータに指定できるコンフィグレーションコマンドを指定してください。subsetパラメータを指定した場合のバックアップコンフィグレーションファイルへの出力内容は,subsetパラメータに指定したコマンドおよびパラメータを,showコマンドのパラメータに指定して実行した結果と同じになります。ただし,bannerコマンドはplain-textパラメータを指定してもテキスト形式では出力しないで,plain-textパラメータを指定しない場合と同じ出力内容になります。

  6. コンフィグレーションモードのうち,サブモードでsubsetパラメータを指定して実行した場合は,実行した階層およびsubsetパラメータに指定したコマンドおよびパラメータに関係なく,第二階層からのコンフィグレーションをバックアップコンフィグレーションに保存します。

[関連コマンド]

なし