18.1.7 スケジューリング
スケジューリングは,シェーパユーザ内で各キューに積まれたフレームをどのような順序で送信するかを制御する機能です。本装置では,次に示すスケジューリング種別をNIF単位に設定できます。ただし,LLRLQユーザは設定に関係なく,8PQ固定で動作します。スケジューリングの動作説明を次の表に示します。
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                      スケジューリング種別  | 
                  
                      概念図  | 
                  
                      動作説明  | 
                  
                      適用例  | 
               
|---|---|---|---|
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                      8PQ  | 
                  
                      | 
                  
                      完全優先制御(PQ:Priority Queueing)。複数のキューにフレームがキューイングされている場合,優先度の高いキューから常にフレームを送信します。 LLPQ4では,通常ユーザのキュー8,7,6,5(左図Q#8,Q#7,Q#6,Q#5)がLLPQとなります。  | 
                  
                      トラフィック優先順を完全に遵守する場合  | 
               
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                      4PQ  | 
                  
                      | 
                  
                      8PQと同様です。 LLPQ1では,通常ユーザのキュー4(左図Q#4)がLLPQとなります。  | 
                  
                      8PQと同様  | 
               
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                      4PQ+4WFQ  | 
                  
                      | 
                  
                      4高優先キュー+4重み付き帯域均等制御。キュー8,7,6,5(左図Q#8,Q#7,Q#6,Q#5)までを完全優先制御します。キュー8から5にフレームが存在しない場合,あらかじめ設定した帯域の比(w:x:y:z)に応じてキュー4,3,2,1(左図Q#4,Q#3,Q#2,Q#1)からフレームを送信します。 PQ+WFQで8キュー選択時に適用されます。LLPQ4では,通常ユーザのキュー8,7,6,5(左図Q#8,Q#7,Q#6,Q#5)がLLPQとなります。  | 
                  
                      PQに優先順を完全に遵守するトラフィック WFQにPQの余剰帯域を使用して,帯域の比を適用するトラフィック  | 
               
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                      1PQ+3WFQ  | 
                  
                      | 
                  
                      1高優先キュー+3重み付き帯域均等制御。キュー4(左図Q#4)を最優先制御します。キュー4にフレームが存在しない場合,あらかじめ設定した帯域の比(x:y:z)に応じてキュー3,2,1(左図Q#3,Q#2,Q#1)からフレームを送信します。 PQ+WFQで4キュー選択時に適用されます。LLPQ1では,通常ユーザのキュー4(左図Q#4)がLLPQとなります。  | 
                  
                      4PQ+4WFQと同様  | 
               
4PQ+4WFQおよび1PQ+3WFQでの,WFQの重みの設定範囲を次の表に示します。
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                      スケジューリング種別  | 
                  
                      仕様  | 
                  
                      内容  | 
               
|---|---|---|
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                      4PQ+4WFQ 1PQ+3WFQ  | 
                  
                      1〜98(%)  | 
                  
                      WFQの重みとして帯域の比(w:x:y:z)を次の条件を満たすように設定してください。 w≧x≧y≧zかつw+x+y+z≦100 (wは4pq+4wfq時だけ)  | 
               
なお,デフォルトのスケジューリング種別は,シェーパユーザのキュー数が4の場合は4PQ,シェーパユーザのキュー数が8の場合は8PQです。