17.1.3 スケジューリング
スケジューリングは,各キューに積まれたフレームをどのような順序で送信するかを制御する機能です。本装置では,次に示すスケジューリング種別があります。スケジューリングの動作説明を次の表に示します。
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                      スケジューリング種別  | 
                  
                      概念図  | 
                  
                      動作説明  | 
                  
                      適用例  | 
               
|---|---|---|---|
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                      PQ  | 
                  
                      | 
                  
                      完全優先制御。複数のキューにフレームがキューイングされている場合,優先度の高いキューから常にフレームを送信します。  | 
                  
                      トラフィック優先順を完全に遵守する場合  | 
               
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                      RR  | 
                  
                      | 
                  
                      ラウンドロビン。複数のキューにフレームが存在する場合,順番にキューを見ながら1フレームずつ送信します。フレーム長に関係なく,フレーム数が均等になるように制御します。 NL1GA-12S,NLXGA-12RS,およびNLXLG-4Qでは,フレーム長によって,バイト数が均等になるように制御します。  | 
                  
                      フレーム数を元に全トラフィックを均等にする場合  | 
               
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                      4PQ+4WFQ  | 
                  
                      | 
                  
                      4高優先キュー+4重み付き帯域均等制御。キュー8,7,6,5(左図Q#8,Q#7,Q#6,Q#5)までを完全優先制御します。キュー8から5にフレームが存在しない場合,あらかじめ設定した帯域の比(w:x:y:z)に応じてキュー4,3,2,1(左図Q#4,Q#3,Q#2,Q#1)からフレームを送信します。  | 
                  
                      PQに優先順を完全に遵守するトラフィック WFQにPQの余剰帯域を使用して,帯域の比を適用するトラフィック  | 
               
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                      2PQ+4WFQ+2BEQ  | 
                  
                      | 
                  
                      2高優先キュー+4重み付き帯域均等制御+2Best Effort。キュー8,7(左図Q#8,Q#7)を完全優先制御します。キュー8,7にフレームが存在しない場合,あらかじめ設定した帯域の比(w:x:y:z)に応じてキュー6,5,4,3(左図Q#6,Q#5,Q#4,Q#3)からフレームを送信します。キュー8から3までにフレームが存在しない場合,キュー2,1(左図Q#2,Q#1)で完全優先制御をします。  | 
                  
                      PQに優先順を完全に遵守するトラフィック WFQにPQの余剰帯域を使用して,帯域の比を適用するトラフィック BEQにPQ,WFQの余剰帯域を使用するトラフィック  | 
               
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                      4WFQ+4BEQ  | 
                  
                      | 
                  
                      4重み付き帯域均等制御+4Best Effort。キュー8,7,6,5(左図Q#8,Q#7,Q#6,Q#5)であらかじめ設定した帯域の比(w:x:y:z)に応じてフレームを送信します。キュー8から5にフレームが存在しない場合,キュー4,3,2,1(左図Q#4,Q#3,Q#2,Q#1)で完全優先制御をします。  | 
                  
                      WFQに帯域の比を適用したトラフィック BEQにWFQの余剰帯域を使用するトラフィック  | 
               
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                      項目  | 
                  
                      仕様  | 
                  
                      内容  | 
               |
|---|---|---|---|
| 
                      キュー数  | 
                  
                      PQ RR  | 
                  
                      1,2,4,8キュー  | 
                  
                      1,2,4,8キューのキュー数を指定できます。キュー数を変更して,キュー長を拡張します。  | 
               
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                      4PQ+4WFQ 2PQ+4WFQ+2BEQ 4WFQ+4BEQ  | 
                  
                      8キュー  | 
                  
                      8キュー固定。  | 
               |
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                      4WFQの重み  | 
                  
                      4PQ+4WFQ 2PQ+4WFQ+2BEQ 4WFQ+4BEQ  | 
                  
                      1〜97%  | 
                  
                      4WFQの重みとして帯域の比(w:x:y:z)を次の条件を満たすように設定してください。 w≧x≧y≧zかつw+x+y+z=100  | 
               
選択できるスケジューリング種別はNIFによって異なります。NIFとの対応については,「17.1.6 NIFとポートシェーパとの対応」を参照してください。なお,デフォルトのスケジューリング種別はPQです。