6.8.2 BFDセッションが確立できない
BFDセッションが確立しない,または確立してもセッション状態が不安定な場合は,次の表に示す障害解析方法に従って原因を切り分けてください。
項番 |
確認内容・コマンド |
対応 |
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1 |
送信レートが収容条件を超えていないことを確認してください。
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該当するシステムメッセージ(メッセージ種別:BFD,メッセージ識別子:47010102)が出力されている場合は,不要なBFD監視を削除するか,BFD監視の送受信間隔を見直したあと,restart bfdコマンドを実行してください。 BFDプログラムの再起動後に,同様のシステムメッセージが出力されないことを確認してください。 |
2 |
BFDセッションの設定に失敗していないか確認してください。
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該当するシステムメッセージ(メッセージ種別:BFD,メッセージ識別子:47010103)が出力されている場合は,BFDプログラムが正しく動作していません。restart bfdコマンドを実行してください。 BFDプログラムの再起動後に,同様のシステムメッセージが出力されないことを確認してください。 |
3 |
マルチホップ監視の場合は,ループバックインタフェースのIPアドレスを確認してください。
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該当するシステムメッセージ(メッセージ種別:BFD,メッセージ識別子:47010201)が出力されている場合は,ループバックインタフェースにIPアドレスが設定されていないため,BFDパケットを送信しません。送信を開始するには,ループバックインタフェースにIPアドレスを設定してください。 対向装置への経路にVRFを使用している場合は,ループバックインタフェースにもVRFの設定が必要です。 |
4 |
BFD監視対象のアドレスに対して通信できることを確認してください。
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通信できない場合は,「5.1 IPv4ネットワークの通信障害」または「5.2 IPv6ネットワークの通信障害」を参照してください。 |
5 |
BFDパケットが廃棄されていないことを確認してください。
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有効なBFDパケットを受信するまで,BFDセッションは確立できません。廃棄パケットの数を確認してください。
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6 |
フィルタ,QoS,またはuRPFによってパケットが廃棄されていないか確認してください。 |
確認方法と対応については,「8.1 パケット廃棄の確認」を参照してください。 |
7 |
セッション状態が不安定な場合は,BFDセッションのダウン要因を確認してください。
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DiagnosticがControl Detection Time Expiredの場合は,対向装置からのBFDパケットを一定時間受信できていません。
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DiagnosticがNeighbor Signaled Session Downの場合は,対向装置がBFDセッションをダウンさせています。
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DiagnosticがPath Downの場合は,有効な経路が存在しない,またはダウンしています。
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DiagnosticがForwarding Plane Resetの場合は,転送機構がリセットされています。
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DiagnosticがAdministratively Downの場合は,本装置の運用状態による意図的なBFDセッションの抑止です。
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8 |
本装置で,対向装置に対してBFD監視が正しく設定されていることを,コンフィグレーションで確認してください。
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BFD監視が正しく設定されていない場合は,コンフィグレーションを修正してください。 |
9 |
対向装置の設定を確認してください。 |
BFDは双方向で設定する必要があります。対向装置でも,BFDを正しく設定してください。 |