運用コマンドレファレンス Vol.3


show ipv6 interface

IPv6インタフェースの状態と統計情報を表示します。

[入力形式]

show ipv6 interface [vrf {<vrf id> | all}] [{statistics | detail}]
show ipv6 interface summary [vrf {<vrf id> | all}] [track-target [{name <track name> | id <track id>}]]
show ipv6 interface up [vrf {<vrf id> | all}]
show ipv6 interface down [vrf {<vrf id> | all}]
show ipv6 interface <interface type> <interface number> [{statistics | detail}]
show ipv6 interface null 0 statistics

[入力モード]

一般ユーザモードおよび装置管理者モード

[パラメータ]

vrf {<vrf id> | all}

VRFが設定されているインタフェースを表示します。

<vrf id>

指定したVRFが設定されているインタフェースを表示します。<vrf id>にはコンフィグレーションコマンドで設定されたVRF IDを指定してください。

all

グローバルネットワークを含む全インタフェース(Nullインタフェースを除く)を表示します。

本パラメータ省略時の動作

グローバルネットワークのインタフェースを表示します。

summary

インタフェースの状態をサマリー表示します。

track-target [{name <track name> | id <track id>}]

トラッキング連携が設定されているインタフェースだけをサマリー表示します。{name <track name> | id <track id>}を省略した場合,トラッキング連携が設定されている全インタフェースをサマリー表示します。

name <track name>

指定したトラック名とトラッキング連携しているインタフェースの情報を表示します。<track name>にはコンフィグレーションコマンドで設定された名前を指定してください。

id <track id>

指定したトラックIDとトラッキング連携しているインタフェースの情報を表示します。<track id>に指定できる値の範囲については,「パラメータに指定できる値」を参照してください。

本パラメータ省略時の動作

インタフェースの状態をサマリー表示します。

up

UP状態のインタフェースを表示します。

down

DOWN状態またはADMIN-DOWN状態のインタフェースを表示します。

<interface type> <interface number>

指定したインタフェースを表示します。

<interface type> <interface number>には,次に示すインタフェース種別グループに対応するインタフェース名およびインタフェース番号を指定できます。詳細は,「パラメータに指定できる値」の「■インタフェースの指定方法」を参照してください。

  • イーサネットインタフェース

  • イーサネットサブインタフェース

  • ポートチャネルインタフェース

  • ポートチャネルサブインタフェース

  • VLANインタフェース

  • ループバックインタフェース

  • マネージメントポート

null 0 statistics

Nullインタフェースで廃棄したパケット数を表示します。

{statistics | detail}

次に示すインタフェース種別グループの場合,統計情報を表示します。

  • イーサネットインタフェース

  • イーサネットサブインタフェース

  • ポートチャネルインタフェース

  • ポートチャネルサブインタフェース

  • VLANインタフェース

statistics

インタフェースの統計情報を表示します。

detail

インタフェースの状態および統計情報を表示します。

本パラメータ省略時の動作

インタフェースの状態を表示します。

すべてのパラメータ省略時の動作

グローバルネットワークのインタフェースの状態を表示します。

[実行例1]

図3‒1 全インタフェースの状態をサマリー表示
> show ipv6 interface summary vrf all
Date 20XX/10/15 12:00:00 UTC
Eth1/2.5      : UP   2001:db8:100::1/64 VRF: 10 Track-Target: TRACK1 ID: 30001
                     fe80::212:e2ff:fe86:5300%Eth1/2.5/64 VRF: 10
Eth10/10.10000: DOWN 2001:db8:200::1/64
                     fe80::212:e2ff:fe86:5300%Eth10/10.10000/64
>

[実行例1の表示説明]

表3‒1 全インタフェースの状態のサマリー表示内容

表示項目

表示内容

表示詳細情報

Interface name

インタフェース名

Status

インタフェースの状態

UP:運用中(正常動作中)

DOWN:非運用中

ADMIN-DOWN:連携機能による非運用中

 ・仮想ルータの優先度が0になった場合

 ・連携先トラックの状態がDownの場合

IPv6-address

IPv6アドレス

Prefix-len

プレフィックス長

VRF

VRF ID

対象がグローバルネットワークの場合は表示されません。

Track-Target

トラック名

トラッキング連携しているトラック名

代替連携を設定している場合は(not)を付加して表示します。トラッキング連携を設定していない場合,表示しません。

ID

トラックID

トラッキング連携しているトラックID

トラッキング連携を設定していない場合,表示しません。

[実行例2]

図3‒2 指定したインタフェースの状態と統計情報を表示
>show ipv6 interface gigabitethernet 1/2.5 detail
Date 20XX/01/01 12:00:00 UTC
Eth1/2.5    VRF: 10
   Status: UP,MULTICAST,BROADCAST
   mtu: 1500   MAC address: 0012.e286.5300
   IPv6: 2001:db8:100::1/64
   IPv6: fe80::212:e2ff:fe86:5300%Eth1/2.5/64
   IPv6 uRPF: Strict Mode  VRRP: Disable  Multicast Routing: Disable
   Time-since-last-status-change: 30,00:10:00
   Last down at: 20XX/01/01 11:00:00 UTC
   VLAN ID: 100
   Description: subnetwork100
   Detail status: Up
   Track-Target: TRACK1  ID: 30001  State: Down
   [Out octets/packets counter]
      IPv6 Out All octets               :                60000
      IPv6 Out All packets              :                  750
      IPv6 Out Discards packets         :                  290
      IPv6 Out Discards(BCU-CPU) packets:                    6
   [In octets/packets counter]
      IPv6 In All octets                :                36000
      IPv6 In All packets               :                  450
      IPv6 In Error packets             :                   75
      IPv6 In Discards packets          :                   20
      IPv6 In NoRoutes packets          :                   40
      IPv6 In Error(BCU-CPU) packets    :                   35
      IPv6 In Discards(BCU-CPU) packets :                    3

[実行例2の表示説明]

表3‒2 インタフェースの状態と統計情報の表示内容

表示項目

表示内容

表示詳細情報

VRF

VRF ID

対象がグローバルネットワークの場合は表示されません。

Status

インタフェースの状態

UP:運用中

DOWN:非運用中

ADMIN-DOWN:連携機能による非運用中

 ・仮想ルータの優先度が0になった場合

 ・連携先トラックの状態がDownの場合

インタフェースの設定項目

MULTICAST:マルチキャスト

BROADCAST:ブロードキャスト

LOOPBACK:ループバック

mtu

インタフェースのMTU

コンフィグレーションガイド Vol.3」 「1.4.3 MTUとフラグメント」を参照

MAC address

MACアドレス

インタフェースから送信するパケットで使用するMACアドレス

IPv6

IPv6アドレス

アドレスの設定状態

VRRP:アクセプトモードを設定したVRRPがマスタになった

TENTATIVE:アドレスの重複確認中

DUPLICATED:アドレスが重複

IPv6 uRPF

IPv6のuRPF設定状態

Strict Mode:Strictモード

Loose Mode:Looseモード

Disable:uRPF未設定

IPv6 VRRP

IPv6のVRRP動作状態

Enable:有効

Disable:無効

IPv6 Multicast Routing

IPv6マルチキャスト設定状態

Enable:設定

Disable:未設定

Time-since-last-status-change

UP/DOWN状態経過時間

インタフェースの状態が最後に変化してからの経過時間

時:分:秒:24時間以内の場合

日数,時:分:秒:24時間を超えた場合

Over 100 days:100日を超えた場合

-----:未発生

Last down at

インタフェースダウン時刻

インタフェースが最後にダウンした時刻

年/月/日 時:分:秒 タイムゾーン

-----:未発生

VLAN ID

VLAN ID

1〜4095:VLAN ID

Untagged:Untagged時

サブインタフェースまたはVLANインタフェースの場合に表示されます。

Description

補足説明

コンフィグレーションコマンドdescriptionを設定している場合にその内容が表示されます。

descriptionコマンドの設定がない場合でも,VLANインタフェースのときはインタフェース名が表示されます。

Detail status

インタフェース状態の詳細情報※1

Up:運用中

Down:運用不可中

Disable:運用停止中

Disable(track):トラッキング連携による運用停止中

Fault:障害中

Inactive:inactivate中

Initialize:オートネゴシエーション機能が動作中

Track-Target

トラック名

トラッキング連携しているトラック名

代替連携を設定している場合は(not)を付加して表示します。トラッキング連携を設定していない場合,表示しません。

ID

トラックID

トラッキング連携しているトラックID

トラッキング連携を設定していない場合,表示しません。

State

トラッキング連携しているトラックの状態

Up:Up状態

Down:Down状態

該当するコンフィグレーションコマンドtrack-targetを設定していない場合は,Down状態となります。

トラッキング連携を設定していない場合,表示しません。

IPv6 Out All octets

送信オクテット数※2※3

IPv6 Out All packets

送信パケット数※2※3

IPv6 Out Discards packets

送信廃棄パケット数※2※3

IPv6 Out Discards(BCU-CPU) packets

BCU-CPU内で廃棄した送信パケット数

IPv6 In All octets

受信オクテット数※2※3

IPv6 In All packets

受信パケット数※2※3

IPv6 In Error packets

エラー(IPヘッダチェックサムエラー,バージョンエラー,TTLオーバー・ヘッダ長異常,形式エラー)による受信廃棄パケット数※2※3

IPv6 In Discards packets

エラー以外の受信廃棄パケット数※2※3

IPv6 In NoRoutes packets

送信経路なしによる受信廃棄パケット数※2※3

IPv6 In Error(BCU-CPU) packets

BCU-CPU内でエラーによって廃棄した受信パケット数

IPv6 In Discards(BCU-CPU) packets

BCU-CPU内でエラー以外によって廃棄した受信パケット数

注※1 インタフェース種別グループよって表示対象が異なります。インタフェース種別グループごとの表示対象を次に示します。
  • イーサネットインタフェース,マネージメントポート:ポート状態を表示

  • ポートチャネルインタフェース:チャネルグループ状態を表示

  • イーサネットサブインタフェース,ポートチャネルサブインタフェース:サブインタフェース状態を表示

  • VLANインタフェース:VLAN状態を表示

  • ループバックインタフェース:表示しない

注※2 運用中のPSUの統計情報を表示します。運用中のPSUがない場合は,"-"を表示します。

注※3 インタフェース統計モードがレイヤ2中継の統計取得状態の場合は,0を表示します。

[実行例3]

図3‒3 Nullインタフェース(IPv6)の廃棄パケット数を表示
> show ipv6 interface null 0 statistics
Date 20XX/07/14 12:00:00 UTC
Interface Name               : null
Status                       : UP
IPv6 Discard Packets         :            256000000
IPv6 Discard(BCU-CPU) Packets:              1280000
>

[実行例3の表示説明]

表3‒3 Nullインタフェース(IPv6)の廃棄パケット数の表示内容

表示項目

表示内容

表示詳細情報

Interface Name

インタフェース名

"null"固定

Status

インタフェースの状態

UP:運用中

DOWN:非運用中

IPv6 Discard Packets

IPv6のNullインタフェースの廃棄パケット数

コマンド実行時点での,Nullインタフェースの廃棄パケット数

IPv6 Discard(BCU-CPU) Packets

BCU-CPU内で廃棄したIPv6のNullインタフェースのパケット数

コマンド実行時点での,BCU-CPU内で廃棄したNullインタフェースのパケット数

注※ 運用中のPSUの統計情報を表示します。運用中のPSUがない場合は,"-"を表示します。

[通信への影響]

なし

[応答メッセージ]

表3‒4 show ipv6 interfaceコマンドの応答メッセージ一覧

メッセージ

内容

The command cannot be executed in the standby system.

このコマンドは待機系では実行できません。

The command cannot be executed. Try again.

コマンドを実行できません。再実行してください。

The command is not authorized by the RADIUS/TACACS+ server or the configuration.

このコマンドはRADIUSサーバ,TACACS+サーバ,またはコンフィグレーションで承認されていません。

The specified interface does not exist.

指定したインタフェースは存在しません。指定パラメータを確認して再実行してください。

The specified interface type is incorrect.

指定した<interface type>が不正です。指定パラメータを確認して再実行してください。

The specified track-target does not exist.

指定したトラックは存在しません。

The specified VRF does not exist. (VRF = <vrf id>)

指定したVRFは存在しません。

<vrf id>:VRF ID

[注意事項]

なし