コンフィグレーションガイド Vol.3


27.1.17 IPv6マルチキャストエクストラネットの設定

[設定のポイント]

マルチキャストエクストラネットでは,中継先VRFに送信者へのユニキャストエクストラネットの設定があり,ユニキャスト経路が存在する必要があります。

送信者が存在するVRFにマルチキャスト経路フィルタリングを設定します。経路フィルタリングに条件を指定しない場合は,すべてのグループアドレスをマルチキャストが動作するすべてのVRFへ中継できます。マルチキャスト経路フィルタリングはグローバルコンフィグレーションモードで設定します。

VPN 2にVRF 10を対応させ,VRF 10のインタフェースのIPv6アドレスを2001:db8:100::1/64,2001:db8:10::1/64とした場合のPIM-SSM構成例を次の図に示します。この場合,VPN 1(グローバルネットワーク)に,VPN 2(VRF 10)上の送信者(2001:db8:20::2)へのユニキャスト経路が存在する必要があります。

図27‒5 VRFでのPIM-SSM構成例(エクストラネット)

[図データ]

[コマンドによる設定]

  1. (config)# route-map MLT6EXNET permit 10

    (config-route-map)# exit

    すべてのマルチキャスト中継要求を許可するroute-mapを作成します。

  2. (config)# vrf definition 10

    (config-vrf)# ipv6 import multicast inter-vrf MLT6EXNET

    (config-vrf)# exit

    VRF 10にすべてのVRFからのIPv6マルチキャスト中継要求を許可する設定をします。