コンフィグレーションガイド Vol.2


23.3.2 ICMP監視トラックの設定

ICMP監視トラックの設定例を次に示します。

[設定のポイント]

ICMP監視には,応答待ち時間,ポーリング間隔,ポーリング回数など,複数の設定パラメータがあります。すべてのパラメータを指定してからポーリングを開始したい場合は,次の順に設定してください。

  1. track-target nameコマンドでトラック名を指定する

  2. shutdownコマンドを設定してトラックの動作を停止する

  3. すべてのパラメータを指定する

  4. shutdownコマンドを削除する

なお,ICMP監視では,送信元IPアドレスを設定しておくことを推奨します。応答パケットの宛先アドレスが固定されて,応答パケットの経路が設計しやすくなるためです。

ここでは,IPv4のICMP監視の設定例を示します。

[コマンドによる設定]

  1. (config)# track-target name TRACK1000

    設定するトラック名(TRACK1000)を指定します。

  2. (config-track-target)# shutdown

    トラック(TRACK1000)の動作を停止します。

  3. (config-track-target)# default-state up

    トラック(TRACK1000)のデフォルトトラック状態をUpと設定します。これ以降,トラックが動作を始めてポーリングに失敗し,検証してDownであると確定するまで,トラック状態はUpです。

  4. (config-track-target)# type icmp

    (config-track-target)# target ip 192.0.2.2 source 198.51.100.1

    (config-track-target)# timeout 5

    (config-track-target)# interval 10

    (config-track-target)# failure detection 4 trial 5 interval 10

    (config-track-target)# recovery detection 4 trial 5 interval 10

    トラック(TRACK1000)を,192.0.2.2を監視するICMP監視トラックとして設定します。ポーリングパケットの送信元アドレスには198.51.100.1を指定します。ほかに,次の項目を指定します。

    • トラックの応答待ち時間

    • 通常のポーリング間隔

    • 障害発生検証中のポーリング回数およびポーリング間隔

    • 障害回復検証中のポーリング回数およびポーリング間隔

  5. (config-track-target)# no shutdown

    トラック(TRACK1000)の動作を停止するコンフィグレーションを削除します。削除するとすぐに,トラックが動作を始めます。