コンフィグレーションガイド Vol.2


6.1.1 概要

スパニングツリープロトコルは,レイヤ2のループ防止プロトコルです。スパニングツリープロトコルを使用することで,レイヤ2ネットワークを冗長化し,ループを防止できます。

スパニングツリーを適用したネットワークの概要を次の図に示します。

図6‒1 スパニングツリーを適用したネットワークの概要

[図データ]

図の構成は,ネットワークのコアを担うスイッチを冗長化し,また,端末を収容するエッジスイッチからの通信経路を冗長化しています。装置および通信経路を冗長化することで,通常の通信経路に障害が発生しても代替の経路で通信を継続できます。

レイヤ2ネットワークを冗長化するとレイヤ2ループの構成になります。レイヤ2のループはブロードキャストストームの発生やMACアドレス学習が安定しないなどの問題を引き起こします。スパニングツリーは,冗長化してループ構成になったレイヤ2ネットワークで,通信を止める場所を選択してBlocking状態とすることでループを防止するプロトコルです。