コンフィグレーションガイド Vol.3
中継経路(ゲートウェイ)には,直接接続された隣接ゲートウェイと,直接接続されない遠隔ゲートウェイを設定できます。隣接ゲートウェイは,該当するゲートウェイに対して,直接接続されたインタフェースの状態によって経路の生成および削除を制御します。遠隔ゲートウェイは,該当するゲートウェイへの経路の有無によって経路の生成および削除を制御します。ただし,遠隔ゲートウェイを使用しているスタティック経路を利用して,遠隔ゲートウェイを解決できません。
本装置のデフォルトのゲートウェイタイプは,遠隔ゲートウェイです。コンフィグレーションコマンドip routeまたはipv6 routeで指定するゲートウェイを隣接ゲートウェイとする場合は,noresolveパラメータを指定してください。
さらに,上記指定の経路について,2種類の追加パラメータを選択できます。どちらもパケット転送をしないパラメータです。また,中継経路にNullインタフェースを指定した場合も,パケットを転送しません。
- noinstallパラメータ
noinstallパラメータを指定したスタティック経路はパケット転送に使用しません。デフォルト経路など次善の経路がある場合は,その経路に従ってパケットを転送します。noinstallパラメータは,広告用のスタティック経路を設定したいが,パケット転送にはこのスタティック経路を使用しないでほかの経路に従ってほしい場合に使用します。
- rejectパラメータ
rejectパラメータを指定したスタティック経路はリジェクト経路になります。その経路にマッチしたパケットは廃棄されます。このとき,ICMP(Unreachable)によって送信元へパケット廃棄を通知します。rejectパラメータは,広告用のスタティック経路を設定したいが,このスタティック経路よりも優先する経路が本装置にないパケットを廃棄したい場合に使用します。また,特定のアドレスや宛先に対してパケットを転送したくない場合にも使用します。
- Nullインタフェース
スタティック経路の中継経路として,ゲートウェイを指定しないでNullインタフェースだけを指定すると,結果としてパケットが廃棄されます。また,rejectパラメータによる廃棄と異なり,ICMPを送信しません。rejectパラメータと同じ動作をさせたいが,廃棄によるICMPパケットを返したくない場合に使用します。Nullインタフェースの詳細は「6. Nullインタフェース」を参照してください。
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