コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1
NTPサーバに,シンメトリック・アクティブ/パッシブモードを構成します。シンメトリック・アクティブ/パッシブモードでは,本装置の時刻をほかの装置に同期化させたり,ほかの装置の時刻を本装置に同期化させたりできます。
本コマンドは,ntp broadcast,ntp serverと合わせて,10エントリまで設定できます。
[入力形式]
- 情報の設定・変更
ntp peer [vrf <vrf id>] <ip address> [version <number>] [key <key id>] [prefer] [source-interface loopback <loopback id>]
- 情報の削除
no ntp peer [vrf <vrf id>] <ip address>
[入力モード]
(config)
[パラメータ]
- vrf <vrf id>
- 時刻の同期化を行う,または同期化の対象となる装置が属するVRFを指定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
グローバルネットワークに属します。
- 値の設定範囲
VRF IDを指定します。
詳細は,「パラメータに指定できる値」を参照してください。
- <ip address>
- 時刻の同期化を行う,または同期化の対象となる装置のIPv4アドレスを指定します。
- version <number>
- NTPのバージョン番号を指定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
バージョン4が指定されます。
- 値の設定範囲
1,2,3,または4
- key <key id>
- アクセスするための認証キーを指定します。このkeyはauthentication-keyで設定した番号(10進数)を指定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
認証キーの指定はなし
- 値の設定範囲
1〜65535
- prefer
- 複数の装置を指定した場合は,prefer指定をした装置を優先します。
- 本パラメータ省略時の初期値
優先指定はなし
- 値の設定範囲
なし
- source-interface loopback <loopback id>
- NTPパケット送信時の送信元IPアドレスとして使用するループバックインタフェースを指定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
ループバックインタフェースに設定しているIPアドレスを使用します。このとき,no system-source-addressコマンドが設定されたループバックインタフェースは対象外とします。
IPアドレスを設定していない場合,宛先経路の送信元インタフェースのアドレスを使用します。
- 値の設定範囲
「パラメータに指定できる値」を参照してください。
[コマンド省略時の動作]
なし
[通信への影響]
なし
[設定値の反映契機]
設定値変更後,すぐに運用に反映されます。
[注意事項]
- 時刻を参照する装置と本装置の時刻の差が1000秒(約16分)以上ある場合は,指定された装置を不当とみなして同期しません。指定した装置の時刻が正しい場合は,運用コマンドset clockで本装置の時刻を参照する装置の時刻に合わせてください。
- 本装置と複数の装置間でシンメトリック・アクティブ/パッシブモードの構成を形成した場合,それら装置との間で相互に同期が確立するまで大変時間が掛かることがあります。その場合は,装置構成を少なくすることをお勧めします。
- 複数の装置を参照している状態で一方の装置が同期対象外の時刻(1000秒以上)までずれると他方の装置に同期先が切り替わりますが,この状態を放置した場合,最終的に他方との同期も外れます。したがって,時刻が不当となった装置の参照を中止してください。なお,同期が外れた状態のままの場合,不当となった装置の時刻を正常な値に戻すと同期は復旧します。
- no system-source-addressコマンドが設定されていないループバックインタフェースに装置のIPアドレスが設定されている場合,NTPパケット送信時の送信元IPアドレスとして,ループバックインタフェースのIPアドレスを使用します。そのため,本装置を同期元または同期先とする場合は,IPアドレスとしてループバックインタフェースのIPアドレスを指定してください。ループバックインタフェースのIPアドレスの追加,変更,および削除時には,運用コマンドrestart ntpでNTPプログラムの再初期化を実施してください。
[関連コマンド]
ntp server ntp authentication-key
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