コンフィグレーションガイド Vol.2
次の図に示す構成例を基に,トラッキング連携のコンフィグレーションを説明します。
図23-4 トラッキング連携の構成例
この構成例では,本装置と対向装置を冗長構成にして,広域網へつながるルータをポーリング監視します。
ルータへのポーリングが届く装置には,デフォルト経路を生成します。また,192.0.2.0/24のネットワークではVRRPを構成します。ポーリングが届かない間は仮想ルータの優先度を減らして,ルータへのポーリングが届く装置がマスタとなりやすいように構成します。
- [設定のポイント]
- ここでは,先にトラックを設定して動作させたあと,トラッキング連携を設定する例を示します。
- なお,ネットワーク運用中にトラックやトラッキング連携を追加する場合は,「23.3.2 ICMP監視トラックの設定」を参照して,同様の手順でトラックを停止し,トラック状態を固定した上でトラッキング連携を追加してから,ネットワークの状況とタイミングを考慮してトラックの動作を再開すると,設定を追加する影響を計画的に管理できます。
[コマンドによる設定]
- (config)# track-target name TRACK101
(config-track-target)# target ip 198.51.100.1 source 198.51.100.11
(config-track-target)# exit
隣接するルータのアドレス198.51.100.1へのICMP監視トラック(TRACK101)を設定します。
- (config)# interface gigabitethernet 1/1
(config-if)# vrrp 2 ip 192.0.2.10
(config-if)# vrrp 2 priority 150
イーサネットインタフェース1/1にVRRPを設定します。仮想ルータIDを2,仮想ルータのIPアドレスを192.0.2.10,仮想ルータの優先度を150とします。
- (config-if)# vrrp 2 track-target TRACK101 decrement 100
(config-if)# exit
仮想ルータID 2の仮想ルータを,トラック(TRACK101)と連携させます。優先度減算方式を指定し,トラック(TRACK101)がDownになると,仮想ルータの優先度が100減少するように設定します。
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