運用コマンドレファレンス Vol.2
[機能]
コンフィグレーションコマンドroute-filterで設定したフィルタ条件に一致する経路情報を表示します。
[入力モード]
一般ユーザモードおよび装置管理者モード
[入力形式]
show ipv6 route-filter <Id> [<Id>...] [{ brief | all-routes }] [drop] [network <Prefix>[/<Prefixlen>]]
[パラメータ]
- <Id> [<Id>...]
- <Id>にはコンフィグレーションコマンドroute-filterで定義した<Id>を指定します。
- <Id>は最大8個まで指定可能です。値の範囲は1〜65535,または32文字以内で指定してください。
- all-routes
- 代替経路を含め,すべての経路情報を表示します。
- drop
- 抑止経路を含めた経路情報を表示します。
- network <Prefix>[/<Prefixlen>]
- <Prefix>[/<Prefixlen>]で宛先ネットワークを指定すると,指定した宛先ネットワークに含まれるすべての経路が表示されます。
- <Prefix>には宛先アドレスを,<Prefixlen>にはプレフィックス長を指定します。<Prefix>はコロン記法で,<Prefixlen>は0〜128の範囲で指定してください。
- <Prefixlen>を省略した場合,指定した<Prefix>までをフィルタリングアドレスとして経路情報が表示されます。
- (例)3ffe:811::と入力した場合は,3ffe:811::/32の経路情報が表示されます。
- brief
- 経路情報を簡易表示します。
[実行例] show ipv6 route-filter <Id> [<Id>...] [{ all-routes | brief }] [network <Prefix>[/<Prefixlen>]]の例
図5-12 標準形式でのフィルタ情報の表示
> show ipv6 route-filter AS200-IN Filter Name: AS200-IN Destination Next Hop Interface Protocol Result 3ffe:172:16:100::22/128 3ffe:172:16:100::22 Office01 BGP4+ >図5-13 代替経路を含むフィルタ情報の表示
> show ipv6 route-filter AS200-IN all-routes Filter Name: AS200-IN Status Codes: * valid, > active Destination Next Hop Interface Protocol Result 3ffe:172:16:100::/64 3ffe:172:16:100::22 Office01 BGP4+ *> 3ffe:172:16:100::22/128 3ffe:172:16:100::22 Office01 BGP4+ >図5-14 抑止経路を含むフィルタ情報の表示
> show ipv6 route-filter AS200-IN all-routes drop Filter Name: AS200-IN Status Codes: * valid, > active Destination Next Hop Interface Protocol Result 3ffe:172:16:100::/64 3ffe:172:16:100::22 Office01 BGP4+ *> 3ffe:172:16:100::22/128 3ffe:172:16:100::22 Office01 BGP4+ 3ffe:192:168:100::19/64 3ffe:172:16:100::22 Office01 Direct Drop >図5-15 簡易形式での特定ネットワークのフィルタ情報の表示
> show ipv6 route-filter AS200-IN brief network 3ffe:172:16:100::22/128 Filter Name: AS200-IN Destination Next Hop Protocol Result 3ffe:172:16:100::22/128 3ffe:172:16:100::22 BGP4+ >
[表示説明]
表示項目 意味 表示詳細情報 Filter Name Route-filter名称 − Status Codes 経路情報の状態 * valid:有効な経路情報 > active:経路選択によって選択された経路情報 Destination 宛先ネットワーク 宛先アドレス/プレフィックス長 Next Hop 次ホップアドレス − Interface 送出インタフェース名称 − Protocol 経路の学習元プロトコル show ipv6 routeのProtocolの項参照 Result 経路のフィルタ結果 フィルタで破棄された経路は”Drop”と表示します。それ以外の経路は何も表示しません。
[ユーザ通信への影響]
なし
[応答メッセージ]
表5-2 show ipv6 route-filterコマンド応答メッセージ
項番 メッセージ内容 意味 1 no such route-filter name 指定したフィルタ名称は存在しません。 2 no route 経路は存在しません。 3 linklocal address is not displayed リンクローカルアドレスは表示されません。 4 failed to open route-filter file route-filterファイルのオープンに失敗しました。 5 Sorry, another show ipv6 route-filter command is executing show ipv6 route-filterコマンドはすでに実行されています。 6 connection failed to rtm ユニキャストルーティングプログラムとの通信が失敗しました。コマンドを再投入してください。頻発する場合は,restart unicast(IPv6)コマンド(「restart unicast(IPv6)」参照)でユニキャストルーティングプログラムを再起動してください。 7 No response from rtm. ユニキャストルーティングプログラムからの応答がありません。コマンドを再投入してください。頻発する場合は,restart unicast(IPv6)コマンド(「restart unicast(IPv6)」参照)でユニキャストルーティングプログラムを再起動してください。 8 Program error occurred: <Error Message> プログラムエラーが発生しました。コマンドを再投入してください。 <Error Message>:エラーメッセージ(発生元(エラー要因)) 9 IP routing is not configured. ルーティングプロトコルが定義されていません。
コンフィグレーションを確認してください。
[注意事項]
- 編集中のroute-filterを運用に反映する前にフィルタに一致する経路を確認したい場合は,編集中コンフィグレーションを運用に反映する前に本コマンドを実行してください。コンフィグレーションの運用への反映方法は「コンフィグレーションガイド 2.4.4 コンフィグレーションの運用への反映」を参照してください。
- 本コマンドは複数端末から同時に実行できません。
- 本コマンドはスタートアップコンフィグレーションファイルまたはバックアップコンフィグレーションファイルに定義してある route-filter によりフィルタリングされた経路情報を表示します。
- バックアップコンフィグレーションファイルに定義してある route-filter によるフィルタリング結果を表示したい場合,バックアップコンフィグレーションファイル編集中に本コマンドを実行してください。
- 本コマンドでフィルタリング対象とする経路情報はルーティングテーブルに存在する経路情報です。
- フィルタに一致しない経路でimport/exportされる経路はプロトコルの動作に従います。
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