コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1

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fdb(FDB情報)

FDBに関する項目を設定します。

[入力モード]

グローバルコンフィグモード

[入力形式]

情報の設定・変更
fdb
 >>移行モード:fdb

情報の削除
delete fdb

情報の表示
show fdb

[サブコマンド入力形式]

情報の設定
aging-time <seconds> {vlan <VLAN ID list> | system }
disable-learning vlan <VLAN ID list>
limit-learning { port <Port list> | la-id <LA ID list> } <number> {forward | discard }
static-entry vlan <VLAN-ID> <MAC> {port <Port list> | la-id <LA ID> | discard }

情報の変更
aging-time <seconds> {vlan <VLAN ID list> | system }
limit-learning { port <Port list> | la-id <LA ID list> } <number> {forward | discard }
static-entry vlan <VLAN-ID> <MAC> {port <Port list> | la-id <LA ID> | discard }

情報の削除
delete aging-time <seconds> {vlan <VLAN ID list> | system }
delete disable-learning vlan <VLAN ID list>
delete limit-learning { port <Port list> | la-id <LA ID list> }
delete static-entry vlan <VLAN-ID> <MAC>

[モード階層]

fdb

[パラメータ]

なし

[サブコマンド]

aging-time
FDBエントリに関するエージング条件を設定します。

<seconds>
エージング時間を設定します。0指定時はエージングなしとなります。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    300
  2. 値の設定範囲
    0,10〜1,000,000(秒)

system
装置としてのエージング時間のデフォルト値を設定します。ただし,VLAN指定で設定している場合はそちらが有効になります。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    なし

vlan <VLAN ID list>
指定VLANのエージング時間を設定します。
【"-"または","による範囲指定】
 範囲内のすべてのVLAN IDを指定します。指定範囲に設定条件を満たさないVLANが一つでも指定されていた場合はエラーとします。
【"*"による範囲指定】
 すべての作成済みVLANを指定します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    なし
  2. 値の設定範囲
    1〜4095
  3. 本サブコマンド使用時の注意事項
    次のVLAN IDは指定できません。
    ・定義されていないVLAN ID

disable-learning vlan <VLAN ID list>
指定したVLANでMACアドレス学習を停止します。

【"-"または","による範囲指定】
範囲内のすべてのVLAN IDを指定します。指定範囲に設定条件を満たさないVLANが一つでも指定されていた場合はエラーとします。

【"*"による範囲指定】
すべての作成済みVLANを指定します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    なし
  2. 値の設定範囲
    1〜4095
  3. 本サブコマンド使用時の注意事項
    次のVLAN IDは指定できません。
    ・定義されていないVLAN ID

limit-learning
FDBの学習制限に関する設定をします。

{ port <Port list> | la-id <LA ID list> }
FDBの学習制限値を設定するポートまたはリンクアグリゲーションを指定します。<Port list>または<LA ID list>に無効な値が含まれていた場合,本定義をエラーとします。
【"-"または","による範囲指定】
 <Port list>
  範囲指定のすべてのポートを指定したことと同じ意味になります。
 <LA ID list>
  範囲指定のすべてのリンクアグリゲーションを指定したことと同じ意味になります。
【"*"による範囲指定】
 <Port list>
  すべてのポートを指定したことと同じ意味になります。
 <LA ID list>
  定義済みのすべてのリンクアグリゲーションを指定したことと同じ意味になります。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    なし
  2. 値の設定範囲
    次のポートおよびリンクアグリゲーションが指定できます。
    ・<Port list>の場合,装置に実装されているNIF番号/Line番号
    ・<LA ID list>の場合,定義済みのリンクアグリゲーションID
    ・Lineまたはリンクアグリゲーションに対してIPアドレスを設定していない。
    ・Lineまたはリンクアグリゲーションに対してTag-VLAN連携機能を設定していない。
  3. 本サブコマンド使用時の注意事項
    ・<Port list>で指定する場合,link-aggregationコマンドのaggregated-portに指定されているポートは該当するaggregated-portすべてを同時に指定する必要があります。
    ・同一のリンクアグリゲーションを<Port list>と<LA ID list>の両方で指定できます。その場合,<number>と{ forward | discard }の指定内容が同じである必要があります。

< number >
FDBの学習制限値を設定します。制限値はダイナミックに学習するエントリの最大値です。0を指定するとMACアドレス学習によるエントリの登録ができなくなります。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    なし
  2. 値の設定範囲
    0〜100,000

{ forward | discard }
FDBの学習制限値を超えた場合に,未学習のフレームを転送するか破棄するかを指定します。
forward:転送します
discard:破棄します
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    なし
  2. 値の設定範囲
    forwardまたはdiscard

static-entry
スタティックエントリを設定します。

vlan <VLAN-ID>
指定したVLANにスタティックエントリを登録します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    なし
  2. 値の設定範囲
    1〜4095

<MAC>
スタティックエントリで登録するMACアドレスを指定します。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    なし
  2. 値の設定範囲
    00:00:00:00:00:00〜FF:FF:FF:FF:FF:FF
    ただし,マルチキャストMACアドレス(先頭バイトの最下位ビットが1のアドレス)は設定できません。
  3. 本サブコマンド使用時の注意事項
    ・プライベートVLANで対応関係を設定しているVLANで,スタティックエントリに同じMACアドレスは指定できません。

{ port <Port list> | la-id <LA ID> | discard }
スタティックエントリで登録するFDBの出力先ポートおよびリンクアグリゲーションを指定します。discardを指定した場合は中継しないでフレームを廃棄します。<Port list>または<LA ID>に無効な値が含まれていた場合,本定義をエラーとします。
【"-"または","による範囲指定】
 <Port list>
  範囲指定のすべてのポートを指定したことと同じ意味になります。
【"*"による範囲指定】
 <Port list>
  すべてのポートを指定したことと同じ意味になります。
  1. 本サブコマンド省略時の初期値
    なし
  2. 値の設定範囲
    該当のVLANでuntagged-portまたはtagged-portで指定済みのポートおよびリンクアグリゲーション
  3. 本サブコマンド使用時の注意事項
    ・単一のポートまたは単一のリンクアグリゲーションだけ指定できます。
    ・<Port list>で指定する場合,link-aggregationコマンドのaggregated-portに指定されているポートは,該当するaggregated-portすべてを同時に指定する必要があります。
    ・デフォルトVLAN(VLAN 1)に対しstatic-entryを設定する場合,VLAN 1でuntagged-portまたはtagged-portを明示的に指定する必要があります。

[入力例]

  1. 情報の設定
    VLAN10〜15に関してエージング時間を60秒に設定します。
     
    (config)# fdb
    [fdb] 
    (config)# aging-time 60 vlan 10-15
    [fdb] 
    (config)# exit
    (config)# 
     
    VLAN10にスタティックエントリを設定します。
     
    (config)# fdb
    [fdb] 
    (config)# static-entry vlan 10 00:12:E2:1a:f9:0e port 0/0
    [fdb] 
    (config)# exit
    (config)# 
     
  2. 情報の変更
    VLAN11のエージング時間を120秒に変更します。
     
    (config)# fdb
    [fdb] 
    (config)# aging-time 120 vlan 11
    [fdb] 
    (config)# exit
    (config)# 
     
    指定スタティックエントリを廃棄に変更します。
     
    (config)# fdb
    [fdb] 
    (config)# static-entry vlan 10 00:12:E2:1a:f9:0e discard
    [fdb] 
    (config)# exit
    (config)# 
     
  3. 情報の全表示
    設定内容を表示します。
     
    (config)# show fdb
    fdb
      aging-time 60 vlan 10,12-15
      aging-time 120 vlan 11
      static-entry vlan 10 00:12:E2:1a:f9:0e discard
      static-entry vlan 20 00:12:E2:0a:99:01 port 1/0
      static-entry vlan 30 00:12:E2:0b:93:ab port 1/0-2,2/2,3/0
    (config)# 
     
  4. 情報の削除
    FDB定義を削除します。
     
    (config)# delete fdb
    Are you sure? (y/n): y
    (config)# 
     
    指定したスタティックエントリを削除します。
     
    (config)# fdb
    [fdb] 
    (config)# delete static-entry vlan 10 00:12:E2:1a:f9:0e
     

[関連コマンド]

vlan(VLAN情報)

[注意事項]

  1. limit-learningサブコマンドを設定するポートの合計数が384ポートを超えないようにしてください。運用上384ポートを超えた実装はできませんが,disableコマンドでNIFを閉塞している場合,実装チェックが行われないため未実装のNIFにもコンフィグレーションが設定できてしまいます。
    運用コマンドshow fdb learning-counterでは384ポートを超えた表示はできません。どのポートが表示できないかは不定です。
  2. アップリンクVLAN機能(端末接続ポートの転送抑止タイプがstrictの場合),アップリンクブロック機能,またはプライベートVLANを使用している場合は,static-entryサブコマンドで設定するスタティックエントリ数は700エントリ以下にしてください。
  3. アップリンクVLAN機能またはアップリンクブロック機能を設定しているVLANにスタティックエントリを設定する場合,該当端末を使用した通信が行われていない状態で設定してください。

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