運用コマンドレファレンス Vol.1
[機能]
装置またはCPを再起動し,通常動作時はログ,ダンプを採取します。
二重化構成で運用系装置の装置再起動を指定した場合には系切替します。【AX7800R】
[入力モード]
一般ユーザモードおよび装置管理者モード
[入力形式]
- <形式1>
reload [{secondary | stop}] [{no-dump-image | dump-image}] [-f] [<System>]
- <形式2>
reload cp [{no-dump-image | dump-image}] [-f] [<System>]
[パラメータ]
- secondary
- 本パラメータを指定した場合,必ずMCスロット1からソフトウェアを起動します。本パラメータは指定したときだけ有効であり,常時起動するMCスロットを設定したい場合はset modeコマンド(「運用コマンドレファレンス Vol.2 set mode」参照)を使用してください。
- また,AX7800Rでは,systemパラメータを指定しなかった場合,本パラメータは運用系,待機系共に有効となります。
- no-dump-image
- ログ,ダンプを採取しません。
- dump-image
- <形式1>の場合
ログ,RMダンプを採取します。
- <形式2>の場合
ログ,CPコマンドダンプを採取します。
- -f
- 確認メッセージなしでコマンドを実行します。ログ,ダンプ採取の有無を指定していない場合は,ログ,ダンプを採取します。
- stop
- 再起動せずに停止します。
- <System>
- 二重化構成時の再起動の対象となる系を指定します。【AX7800R】
- standby
- 待機系を指定します。
- active
- 運用系を指定します。装置再起動の場合,系切替を行い,CP再起動の場合は系切替を行いません。
- なし
- <形式1>の場合
装置全体の再起動を行います。
- <形式2>の場合
装置全体のCPの再起動を行います。
注 dump-image,no-dump-imageの両パラメータを選択しない場合,dump-imageを選択した場合と同等の動作となります。
[実行例]
実行例として,「運用系CPの再起動」を行い,ログ,ダンプ取得については確認メッセージに従って行うときのコマンドパラメータ選択について説明します。
- Step1
- 装置を再起動するか,停止するか,またはCPを再起動するかを選択します。装置を再起動する場合はさらに,現用MCを使って再立ち上げするか,予備MCを使って再立ち上げするかを選択します。
- Step1では,CPを再起動させるので,上記図より「reload cp」を選択します。
- Step2
- 次にログ,ダンプ採取するかどうかを選択します。
- Step2では,ログ,ダンプ取得の確認を行うので,上記図よりパラメータは選択しません。
- Step3
- 最後に,再起動または停止する系の設定を行います。一重化モデルで装置を運用している場合は,activeとstandbyの設定はできません。
- Step3では,運用系を再起動させるので,「active」を選択します。Step1からStep3で選択したパラメータを組み合わせると「reload cp active」となります。このコマンドを入力すると,以下のようなログ,ダンプ取得確認メッセージが出力されます。
- Writing log information to MC and restart (y/n)
- act:old dump file(cp00.cmd 01/01 00:00) delete OK? (y/n):
- Restart OK? (y/n):
- 上記のメッセージが出力されるタイミングは,次に示すフローチャートの番号に対応しています。
[ユーザ通信への影響]
あり(運用系システムの再起動中は通信が中断します。)
[応答メッセージ]
表10-11 reloadコマンドのメッセージ一覧
メッセージ 内容 Can't execute this command in standby BCU. 指定したパラメータでは,コマンドは待機系BCU上では実行できません。 Disconnected standby BCU. 待機系BCUが未実装か,または待機系BCUへのアクセスに失敗しました。待機系の状態を確認してください。 This system is simplex mode. 一重化モードのため,待機系BCUに対して実行できません。 Can't execute restarting of standby BCU because standby BCU is not ready. 待機系BCUが未実装か,または待機系BCUへのアクセスに失敗しました。待機系の状態を確認してください。 Can't execute this CSW mode. このCSWモードでは,コマンドを実行できません。 Can't execute. コマンドを実行できません。
[注意事項]
- 装置全体の再起動の場合,再起動中は通信が中断します。また再起動中はMCにアクセスするので,MCに触らないでください。
- 一重化/二重化運用モードがauto_duplexで,かつ二重化で動作している場合,本コマンドの実行により待機系の装置またはCPを再起動させたとき,’System mode changed from duplex to simplex.’というログが表示されます。この場合,’System mode changed from simplex to duplex.’のログが表示されるまで系切替は抑止されます。【AX7800R】
パラメータとして装置全体の再起動を指定した場合の,待機系での状態ごとのコマンドの実行結果を次の表に示します。
表10-12 装置全体の再起動時の実行結果
待機系の状態 装置全体の再起動指定時のreloadコマンド実行結果 パッケージ未実装 運用系だけ再起動 障害中 コマンド実行不可※ 正常(一重化運用中) 装置全体を再起動 正常(二重化運用中)【AX7800R】 装置全体を再起動 保守中 装置全体を再起動
- 注※【AX7800R】
- 待機系が障害中の状態で装置を再起動する場合は,パラメータ <System> に運用系’active’を指定してください。
- 一重化運用中に,再起動の対象となる系として待機系を指定した場合には,待機系の再起動を実行します。
- reload stopコマンドで停止させた状態のRM-PKに対するコマンドは実行結果やエラーメッセージに下記のように表示することがあります。
- show systemおよびMIB情報の待機系状態表示:fault
- reload stop standbyおよびshow logging standbyエラーメッセージ表示:
- Disconnected standby BCU.
- free standbyエラーメッセージ表示:standby BCU is already active.
- 装置を再起動するときに,”You have warning messages. Use "show warning" to see them.”のメッセージが複数回出力されることがありますが,アップデートは正常に行われており,問題はありません。
- 本コマンド実行中はコマンドの中断は行わないでください。二重化構成で運用中,本コマンドを<System>パラメータなしで実行している際にコマンドが中断されると,待機系だけにコマンドが発行される場合があります。【AX7800R】
- CSWモードが「Double_Fixed Mode」に設定されている場合,本コマンドは実行できません。本コマンドを実行したい場合はCSWモードを「Single Mode」か,「Double Mode」に変更してください(詳細はset modeコマンド「運用コマンドレファレンス Vol.2 set mode」を参照してください)。【AX7800R】
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