コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.2
MIBビュー情報を設定します。MIBビュー情報は,SNMPパケットのPDUに含まれるVariable BindingsのOIDのチェックに使用されます。
MIBビューは一つまたは複数のサブツリーで構成されます。サブツリーは,オブジェクト識別子,オブジェクト識別子に対応するマスク,およびビュータイプの組み合わせで設定します。本コマンドで作成したMIBビューはsnmp-groupコマンドで使用します。
本コマンドで設定可能な,パラメータおよびサブコマンドごとのエントリ数を次の表に示します。
項番 パラメータ/
サブコマンド最大エントリ数 1 MIBビュー 装置当たり50エントリ 2 サブツリー MIBビュー当たり30エントリ 3 装置当たり500エントリ
[入力モード]
グローバルコンフィグモード
[入力形式]
- 情報の設定・変更
- snmp-view <View Name>
- >>移行モード:snmp-view
- 情報の削除
- delete snmp-view <View Name>
- 情報の表示
- show snmp-view [<View Name>]
[サブコマンド入力形式]
- 情報の設定・変更
- <Sub Tree> [mask <Mask>] [{include | exclude}]
- 情報の削除
- delete <Sub Tree> [{mask | include | exclude}]
[モード階層]
snmp-view
[パラメータ]
- <View Name>
- MIBビュー名を設定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(省略不可)
- 値の設定範囲
32文字以内の文字列を”(ダブルクォート)で囲んで設定します。入力可能な文字列は,英数字と特殊文字です。ただし,入力文字に,スペースなどの特殊文字を含まない場合,文字列を”ダブルクォート)で囲まなくても指定できます。
詳細は「コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1 パラメータに指定できる値」を参照願います。
ただし,以下の文字は使用できませんのでご注意願います。
ダブルクォート(”),大カッコ始め({),大カッコ終わり(}),シングルクォート(’),セミコロン(;),ドル($),逆シングルクォート(‘)
[サブコマンド]
- <Sub Tree>
- サブツリーを表すオブジェクト識別子を設定します。
- 本サブコマンド省略時の初期値
なし(省略不可)
- 値の設定範囲
オブジェクト識別子をドット記法で指定します。最大64文字までです。
- mask <Mask>
- オブジェクト識別子に対応するマスクを設定します。マスクの各ビットが左から順に,<Sub Tree>のサブ識別(ドットで区切られた数字一つ分)に対応します。マスクのビットが0のとき,対応するサブ識別はワイルドカードとして扱われ,どのような値でも良いことを示します。マスクのビットが1のとき,対応するサブ識別がMIBビューとして使用されます。
- 本サブコマンド省略時の初期値
<Sub Tree>で指定したオブジェクト識別子の長さ分,ビットが1であるものとして動作します。つまり,サブツリーは<Sub Tree>で指定されたオブジェクト識別子そのものになります。
- 値の設定範囲
<Mask>に00000000〜ffffffff(16進数8けた)を指定します。
- 本サブコマンド使用時の注意事項
8けたの指定が必要です。
- {include | exclude}
- サブツリーの包含,または除外を設定します。サブツリーをMIBビューに含む場合はincludeを指定します。サブツリーをMIBビューから除く場合はexcludeを指定します。
- 本サブコマンド省略時の初期値
初期値はincludeです。
- 値の設定範囲
includeかexcludeのどちらかを指定します。
[入力例]
- 情報の設定
ビュー名にSystemView,サブツリーにsystemグループ(オブジェクト識別子は1.3.6.1.2.1.1)を設定します。
ビュー名にInterfaceView,サブツリーにinterfacesグループ(オブジェクト識別子は1.3.6.1.2.1.2)のうちifTableグループ以外(オブジェクト識別子は1.3.6.1.2.1.2.2.1)を設定します。
(config)# snmp-view SystemView [snmp-view SystemView] (config)# 1.3.6.1.2.1.1 mask fe000000 include [snmp-view SystemView] (config)# exit (config)#
(config)# snmp-view InterfaceView [snmp-view InterfaceView] (config)# 1.3.6.1.2.1.2 mask fe000000 include [snmp-view InterfaceView] (config)# 1.3.6.1.2.1.2.2.1 mask ff800000 exclude [snmp-view InterfaceView] (config)# exit (config)# show snmp-view snmp-view "SystemView" 1.3.6.1.2.1.1 mask fe000000 include ! snmp-view "InterfaceView" 1.3.6.1.2.1.2 mask fe000000 include 1.3.6.1.2.1.2.2.1 mask ff800000 exclude (config)#- 情報の変更
SNMPビュー名SystemViewのビュータイプをexcludeに変更します。
(config)# snmp-view SystemView [snmp-view SystemView] (config)# 1.3.6.1.2.1.1 exclude [snmp-view SystemView] (config)# exit (config)# show snmp-view SystemView snmp-view "SystemView" 1.3.6.1.2.1.1 mask fe000000 exclude (config)#- 情報の表示
設定内容を表示します。
(config)# show snmp-view snmp-view "SystemView" 1.3.6.1.2.1.1 mask fe000000 exclude ! snmp-view "InterfaceView" 1.3.6.1.2.1.2 mask fe000000 include 1.3.6.1.2.1.2.2.1 mask ff800000 exclude (config)#- 情報の削除
SNMPビュー名InterfaceViewを削除します。
(config)# delete snmp-view InterfaceView (config)# show snmp-view snmp-view "SystemView" 1.3.6.1.2.1.1 mask fe000000 exclude (config)#
[関連コマンド]
snmpv3,snmp-engineid,snmp-user,snmp-group,snmp-notify,snmp-notify-filter
[関連事項]
サポートMIBおよびサポートトラップの一覧は「MIBレファレンス 1. サポートMIBの概要」〜「MIBレファレンス 4. サポートMIBトラップ」を参照してください。
[注意事項]
- 設定されたサブツリーが本装置でサポートされているMIBオブジェクトであるかどうかはチェックしません。したがって,誤って不正なオブジェクト識別子をサブツリーに設定した場合,snmp-groupコマンドでビュー名を指定してもアクセス権が与えられませんので,ご注意ください。
- SNMPv3の動作はMIB情報によって規定されます。SNMPv3の動作を確認するには,MIB情報(snmpModulesグループのMIB)も参照してください。
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