解説書 Vol.1

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13.7.5 ロードバランス使用時の注意事項

  1. Hash値によって一意に16パスの内1パスを選択するため,宛先ネットワークに対するそれぞれのパスのパケット分配比率は必ずしも均等になりません。
  2. 各パスに重み付けを付けないため,回線速度が異なる場合は速度に比例した分配は行いません。ただし,イーサネット回線の場合,マルチホーム接続することによって回線速度の速い回線に重み付けできますが,障害の発生を考慮して冗長構成とする必要があります。
  3. Hash値によって選択した該当するパスの出力帯域を超えて,継続的にパケットを送出しようとした場合,パケット廃棄が発生します。別のパスには振り分けません。
  4. マルチパスにNullインタフェースを含むことはできません。
  5. 本装置から自発送信する場合は,送信元IPv6アドレスを::としてHash値を算出します。
  6. Traceroute(IPv6)によって,ロードバランスで使用する選択パスを確認する場合,次の注意が必要です。
    • Traceroute(IPv6)を受信した回線のIPv6アドレスを送信元IPv6アドレスとして,応答を返しますが,その回線を使用して応答を返すとは限りません。
    • Traceroute(IPv6)を受信した回線がマルチホーム定義の場合,隣接装置がどのサブネットで送信したのか判断できません。このため,マルチホーム内の1アドレスを送信元IPv6アドレスとして応答します。

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