運用コマンドレファレンス Vol.1

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synchronize

[機能]

運用中のMCの内容を指定されたMCにコピーします。コピーされる内容は,次のとおりです。

  1. 二重化関連情報ファイル【AX7800R】
  2. コンフィグレーションファイル
  3. パスワードファイル
  4. ユーザアカウント
  5. ホームディレクトリ
  6. /usr/home/share下のファイル
  7. IPv6DHCPサーバの装置DUID情報ファイル
  8. ライセンスキーファイル
  9. 電源の運用モード

[入力モード]

装置管理者モード

[入力形式]

synchronize [{userfile | diff}] <targetMC>
synchronize [diff] account <targetMC>

[パラメータ]

userfile
ホームディレクトリ下で作成したファイルおよび/usr/home/share下で作成したファイルもコピーされます。

diff
指定MCとの間の同期状態を表示します。同期が必要か判断するときに指定します。

account
ユーザ情報関連ファイル(上記3.パスワードファイル,4.ユーザアカウント,5.ホームディレクトリ,6./usr/home/share/下のファイル)だけ同期状態の表示,コピーができます。なお,本パラメータ指定時は,コピー元とコピー先MCのソフトウェアバージョンチェックを行いません。

<targetMC>
コピー先のMCを指定します。
secondary(運用系予備MC)
slot0 (運用系MCスロット0)
slot1 (運用系MCスロット1)
standby:primary(待機系現用MC)【AX7800R】
standby:secondary(待機系予備MC)【AX7800R】
standby:slot0(待機系MCスロット0)【AX7800R】
standby:slot1(待機系MCスロット1)【AX7800R】

[実行例]

  1. 運用系予備MCに同期を実行します。
    #synchronize secoundary
  2. 同期するか確認メッセージを表示します。
    Synchronize OK? (y/n): _
     
    ここで’y’を入力した場合,同期します。
    ここで’n’を入力した場合,同期せずコマンドプロンプトに戻ります。
    #

[ユーザ通信への影響]

なし

[応答メッセージ]

表6-10 synchronizeコマンドのメッセージ一覧

メッセージ 内容
Can't execute this command in standby BCU. 本コマンドは待機系BCUでは実行できません。
Can't execute against primary MC. 現用MCに対しては実行できません。
Can't execute for software version mismatch. MCのS/Wバージョンが不一致のため実行できません。
Can't execute against standby's MC for this system. 本システムでは待機系のMCに対して実行できません。
Can't execute against standby's MC because operation mode is simplex now. 現在システムが一重化モードのため,待機系のMCに対して実行できません。
Synchronization files open failed. 同期するファイルのオープンに失敗しました。
Synchronization files copy failed. 同期するファイルのコピーに失敗しました。
There is nothing mismatch items. Need not synchronize. すべて一致しています。同期する必要はありません。
There are some mismatch items. But need not synchronize. 不一致項目がありますが,同期する必要はありません。
There are some mismatch items. Please execute synchronize. 不一致項目があります。同期してください。

コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.2 17. コンフィグレーション編集時のエラーメッセージ」,「コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.2 18. その他のエラーメッセージ」を参照してください。


[注意事項]

  1. 本コマンドは装置管理者モードでだけ実行可能です。
  2. MCのS/Wバージョンが不一致の場合は実行できません。ただし,accountパラメータ指定時はS/Wバージョンが不一致でも実行できます。
  3. ユーザアカウントに相違がある場合,現在運用中のユーザアカウントと同じになります。したがって,指定したMCのユーザアカウントが削除されることがあります。
  4. 本コマンドはMCをコピーするコマンドではありません。MCのコピーにはcopy mcコマンド(「copy mc」参照)を使用してください。
  5. 待機系BCUのMCに対して実行した場合,コマンドの実行に時間を要することがあります。【AX7800R】
  6. diffオプション指定時,ホームディレクトリにある.historyファイルも比較対象となるため”home directory”の項目でNGと表示されることがあります。
  7. 待機系BCUにログインしている場合はログアウトしてから本コマンドを実行してください。【AX7800R】
  8. 本コマンド投入後,待機系BCUへ情報を反映している間(約40秒)は系切替が抑止されることがあります。【AX7800R】
  9. コンフィグレーションの大きさや,ホームディレクトリに存在するファイルの数およびサイズ,またCPUの使用状況によって,コマンドの実行に時間を要することがあります。
  10. 本コマンドを実行の際,ほかのユーザはログイン,ログアウトおよび各種コマンドを実行しないでください。コマンドが正常に終了しないことがあります。
  11. VRRPやリンクアグリゲーション,IEEE802.3ah/UDLDを使用している装置では,本コマンドの実行中にネットワークが不安定になる場合があります。このため,ホームディレクトリ配下に2メガバイト以上のファイルがないことを確認して実行してください。ファイルがある場合,事前にFTPによってファイルを採取し削除後に実行してください。

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